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泣イタ竜ハ今日モ偽ル  作者: 和乃 椛


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4/4

3刻目:確カメタイコト、確カナコト

 助けてくれたお兄さんに感謝をして、ギルドで報酬を受け取った後、私とメントは話し合っていた。

「どうする?ラト。」

「どうするって何が。」

 まあ、正直なんとなくはわかっていたが、一応聞き返してみた。

「何って、トラウマにならないの?私はもう怖くて冒険に行きたくない。」

 そうだよね、私だってそうだから。でも私には夢と目標があるから、それでも続けないといけない。

「そりゃトラウマだよ。私だってもう冒険にはいきたくない。でも、私はやらなくちゃいけないことがあるの…。だから、一人でも続けていくよ。」

「…ラトは強いんだね。わかった、私はしばらくは一緒には居られないけど、それでもいつか追いついてみせるよ。…だから、絶対に生きててね。」

「うん、約束する。お母さんとお父さんともおなじ約束してるし、私は先で待ってるね。」

 そうは言うが、まだ怖い。今だって思い出すと動悸もするし手も震える。それでも、止まるわけにはいかないのだ。こんな目に合わせた(アイツ)を殺すために。

 ・・・

 私は話し合いの後、いったん家に帰った。魔物の攻撃にどんな能力があるか定かではないため、治療室には当事者と治療できる人間以外、関係者であっても立ち入ることはできないらしい。

 私は少しの間顔を見てなかった親と会えることを楽しみに、その扉を開くのだった。

 …頬にじんわりと、しかし鋭い衝撃が走った。何があったか理解できなかった。

「…無茶はしないで!約束したでしょ!」

 そこには涙を流しながら、強い眼光で訴えかけるお母さんがいた。その奥には目を曇らせているお父さんもいた。

「…なんで叩くの?私はいけないことをしたの…?」

「……私のこと、嫌いなの…?」

 すごく嫌な予感、否、嫌な思いをした。私はこれから、どうなってしまうのだろう。そんなことは予想するより、想像するよりも分かっていることだったから。だからこそ、言葉を紡ぐと同時に絶望と恐怖の混じった小さい嗚咽が混じった。視界も霞んだ。しかし、私が思っていたこととはむしろ逆の答えが返ってきた。

「そんなわけないでしょ!好きだから、あなたにいなくなってほしくないから怒ってるの!」

「あなたはあなたが思ってるよりずっとずっっっと大切な人がいるの!だから、無茶はしないで…」

 そういったと同時に膝から崩れ落ち、顔を覆うお母さん。それに代わって、お父さんが話し出す。

「まあとりあえず(うち)に入りなさい。お帰り、無事でよかった…。」

 そういわれて家に入るや否や、強く、痛いほどに抱きしめてくるお父さん。それに続いてやさしく、けれど硬く包み込んでくれるお母さん。私はまた涙を流した。できるだけこらえようとしていたそれを。しかし、止まることを知らなかった。それはさっきまでとは違うものだったから。

「…ただいま、お父さん、お母さん。ごめんなさい…心配かけて…」

「ありがとう、私を愛してくれて。」

 そう伝えて、しばらく私たち3人(家族)は玄関で泣き続けるのだった。

 ーーー

 私は何があったのか、そしてこれからのことを話した。当然お母さんとお父さんは許してくれなかった。それでも、私はどうしても冒険者を続けたい。その理由は二人には言えなかったが、とにかく許してもらえるように、足掻くしかなかった。

 その説得のおかげか、条件付きで冒険者を続けることを許してもらえた。条件は3つ。

 次けがしたり、身に危険が及ぶようなら冒険者をやめること。お使い任務でも、討伐任務でも、必ずギルドに申請して他の手練れの冒険者と組むこと。危ないと思ったり、無理だと思ったら必ず逃げること。それが見捨てることになっても。

 最後の条件には疑問があったので聞いてみた。

「仲間が死んじゃうってとき、私が頑張れば助かるかもしれないってときでも見捨てるの?」

 両親の答えは冷酷にも聞こえたが合理的でもあった。

「そう、つらいかもしれないけど見捨てなさい。あなたが助けに入っても助けられないだけじゃなくて、あなたまで死ぬかもしれないから。でも、それは見殺しにするって意味じゃない。ちゃんと生きて帰って、間に合わないかもしれないけど他の人を呼んで、一緒に助けに行きなさい。一人よりも二人、人数が多い方があなたも、仲間も助かるかもしれないから。」

 それを聞いて、多少は納得ができた。その時、それともう一つと言って、条件を追加された。

「必ず家に帰ること。私たちのところへ戻ってくること。わかった?」

 うん、わかったよ。約束する。もう約束は破らない。そう言って今日が終わった。

 ーーー

 私は翌日、リハビリを兼ねて冒険には出ずに鍛錬に励んだ。朝から昼は家の庭で素振りや体力づくり、夜は魔物への対処法や冒険で気を付けること、どんな危険があるかなどを勉強した。そんな生活を1か月ほどしたのち、お使い任務から出直すことにした。

 冒険者の中には結構多くのお人よしがいて、新人のためにあえて難しい任務を受けず、お使い任務でパーティを組むように努めている人たちがいる。その人たちからいろいろな話を聞きながら、任務をこなしていた。武器は何がいいか、どうやって使うか、何を心がけているか、自分より強い敵に会ったときはどうするか、普段何をしているか、どうやって強くなったのかなど、聞けることは全部聞いた。

 私はやはり、まだまだ弱いんだと痛感した。ランクが上がって浮かれていた。実際そういう冒険者は多くいると聞いていたが、まさか私たちがそれだったとは正直思っていなかった。


 そして、私は武器を買いに来ていた。いろんな話を聞いて、自分に合った武器を探してそれを極める必要があると感じたから。いろんな話を聞いたり、少しだけお試しで使ったりした結果、私はダガーナイフのような、いわゆる奇襲で使うような短剣が合っていると感じた。攻撃される前に攻撃をして、無理に戦わなくてよい、そして身軽故に逃げたり隠れたりできる利点が私に合っている。

 今日からの鍛錬はこの武器に慣れていくような練習をする。同じような武器を使っている先輩冒険者に話を聞いたり、自分なりに考えたりして鍛錬を重ねていった。次に冒険に出た時、約束を守れるようにー。


 そんな毎日の中で、私は体の内側にある、今も微妙に感じている力、おそらく魔物と戦ったあの時の謎に関係しているものを気づかないふりをして過ごしたのだった。

今回もご愛読ありがとうございます!和乃椛です!そろそろ名前は覚えてくれましたでしょうか。何分読みづらい名前ですので、なんとなーくでいいので覚えてくださるとうれしいです。

閑話休題。今回から少しだけ小説の書き方を変え始めました。やはりネット小説ですので、文章が長すぎると読みづらいかなと思いまして…。なので、できるだけ改行したりセリフを多くしたりしてます。いろいろ調整しながら私もラトと一緒に成長していくので、どうか温かい目で見てください。

そして内容についてですが、たぶん次回以降に大きく動かそうかな?と考えています!まだあらすじの内容を拾えてないのでね(本当にごめんなさい。)

あと、エピソードタイトルに関してはなんとなくの雰囲気でつけてますので、内容とあまりリンクしていないと思いますが、雰囲気で楽しんでいただけたらなと思います。(本当はエピソードタイトルは大切だと理解しているから雰囲気でつけるべきではないかもしれませんが…)

また、ちゃんとラトやほかのキャラの成長を書きたいので、作中の経過した年月を確認しながら書いてまいりますので、更新頻度はかなり落ちるかもしれませんが、気長に待っていただけると幸いです。

話は変わって、これは私の怠慢ですが、書いた内容を読み直したり、推敲したりをしていないので、ところどころ誤字や文章としておかしいもの、言葉の誤用や分かりづらいぐちゃぐちゃな文章になっているかもしれません。この場を借りて謝罪をさせていただきます…

さて、今週から私のリアルが忙しくなりますので、更新が不安定になると思いますが、できるだけ早く書き上げますので、また次回も楽しみにしてもらえていればと思います。

これからも応援のほど、よろしくお願いします!

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