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「彼も彼女も本望でしょう。死への旅路に、二人仲良く連れ立って行ったんですから」
「…もうあやつを連れ戻すことはできないのか?」
「ムリでしょう。ボクの眼から<視>ても、二人は普通の人間が行けない場所へ行ってしまったんですから」
二人は仲良く、笑顔で黄泉の道へ歩いて行った。
追いかけることは不可能。
連れ戻すことはできない。
「やれやれ…。あやつの両親に何と言えばいいのか」
「ありのままを言っても信じてはくれないでしょうからね。普通に駆け落ちというネタで収めるのが一番じゃないでしょうか?」
「はぁ~。そうだな」
祖父は頭をかきながら、近くにいた秘書に耳打ちをする。
依琉は笑顔で紅茶を飲んでいる。
祖父の表情は険しいままだ。
「しかし依琉よ、彼女が死者であること、何故言わなかった?」




