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ところが一週間後、事態は急変した。


その日、従兄が彼女を連れて、祖父の元へ訪れるはずだった。


しかし陽が暮れても二人は現われず、従兄の両親に連絡したが、まだ帰っていないという。


周囲の者達が慌て出す中、依琉だけが微笑を浮かべていた。


それから十日が経過した。


だが二人の行方は知れず、警察や探偵を動かしても、痕跡すら見つけられなかった。


従兄の両親は泣き続ける日々を送っている。


依琉は祖父と共に、リビングにいた。


険しい顔で、祖父は孫を見る。


孫の表情が微笑している為、状況は既に時が遅かったことを感じ取っていた。


「…依琉よ。お前は彼女の何を<視>た?」


「ボクは彼女がすでに死者であることを知っただけですよ。<視>たのは、彼女があの沼で死んだことです。―彼に暴行された後にですが」


依琉の言葉に、祖父は顔により深く皺を刻み込んだ。


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