13/18
13
すると彼女もすぐに笑みを浮かべた。
しばらく三人で話をした。
二人は依琉を歓迎して、依琉も二人に対して笑顔で接していた。
…表面上は。
やがて陽が暮れ始め、そこで解散となった。
森林を抜けた所で彼女は別方向へと帰るとのことで、従兄と依琉の二人と別れた。
従兄が駅まで送ってくれるというので、依琉は笑顔で承諾した。
駅までの道のりの間、従兄は満面の笑みで彼女の話しばかりしていた。
しかし依琉はイヤな顔などせず、笑顔を浮かばせながら聞いていた。
やがて駅に着き、別れの時となった。
そこで依琉は従兄に頭を下げられた。
今までの自分の態度が悪過ぎたと、改めて謝られた。
依琉は笑顔で頷き、従兄はほっと安堵の笑みを浮かべ、去っていった。
電車に乗り込んだ依琉は、口元にだけ笑みを浮かべ、眼を閉じた。
彼女をはじめて<視>た時のことを思い出しながら…。




