↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地球 ヒミコ  作者: ミゼットくん
四女神連邦編
PR
93/105

可愛い後輩がグイグイ来る…

「じゃあ、まず球の打ち方を教えるね。球を撞くときにはキューを構えてから手球に力を込めるんだ。それからタメを作るというイメージで構えたら後は勢いよく突き出すだけだよ」


「こうかな?」と言いながら、横井がキューを持ち構える。

しかし、その姿はどこかぎこちない。手足が震えてしまっているようで緊張しているのがわかった。


「大丈夫?手震えてるけど緊張してるの?」

と隆が声をかけると「あはは……実はちょっと緊張してるかも……」と恥ずかしそうに言う横井さん。

そして、何度か練習を繰り返すと徐々に慣れてきたのか動きも滑らかになっていった。

「だいぶ良くなってきたと思うよ」と言うと「ありがとう。なんか自信ついたかも」と笑顔を見せてくれた。

「そうだ、たーくん、今日の晩ご飯は何が食べたい?」と聞いてくる。すると

「(え?え?何この展開?俺にもとうとう彼女が出来るの?こんな可愛い彼女が?)」と心臓がバクバクし始めた。

そして「じゃあ、カレーとかどうですか?」と言うと「カレーいいね。たーくん昔からカレー好きだったもんね」と言ってくれたのだ。

「え?昔から?そう言えばさっき名前を星美って?え?」と混乱する隆。そして何かを察してみるみる顔色が変わっていく。まさか…

「もしかして、母さんなの?」と小声で耳打ちすると、

「あれ?気づいてなかった?お母さんもねあなたのいる大学へ入学したのよ」


「へ?」

「これで一緒に暮らせるね。どう私のメイクもまだまだ捨てたもんじゃないでしょ」

「ちょっとまって、どういうこと!?」と隆が問い詰めると母はこう続けた。

「あら、聞いてなかったの?あなたの父さんがね、若くなったんなら自由にしなさいって。それでこの大学にね入学したのよ。見た目的にはあなたの後輩ね」

「ちょっ、母さん何言ってんの?なんで母さんが大学生になるんだよ!それに父さんもなんでそんなこと許したんだよ!」

「あなたもね、大学生活を楽しみなさい。お母さんはねあなたの面倒を見ていようと思ってるから」

「いやいやいや!おかしいだろ!どう考えてもおかしいって!」

「何もおかしくないわよ。お母さんはあなたの事を心配してそうしてるだけだから安心しなさい」

「いやいやいや!そう言う問題じゃないから!ちょっと待ってよ!マジで言ってんの!?」

「当たり前でしょ。私はあなたの母親なんだから当然じゃないの」と当たり前のように言い放つ母だった。

しかし、隆としては頭がついていかない状況だった。

「いやいやいや!だからおかしいんだって!」と再び叫ぶと「あら、どうして?」と不思議そうな表情を浮かべる母だった。

「だってさ、もういい年齢だし、何より母親が息子と同じ大学に入るなんて聞いたこと無いよ!」

「でも、あなたまだ一人暮らししたことがないし、お母さんもね一人では寂しいのよ」

「いやいや、確かに一人暮らししてないけどさ、でも母親と一緒に住むとかありえないでしょ!」と叫ぶと

「大丈夫よ。お母さんはあなたのこと何でも知ってるから心配いらないわよ」

「いやいや、そういう問題じゃないんだって!それよりも、父さんはどうしてこんなこと許してるんだよ!」と怒り狂うように叫ぶ隆。しかし、母は涼しい顔をして答えた。

「あなたのお父さんはね、私に甘いからね。ほらこんなに可愛いし」

と言ってウィンクをする母だったが正直寒気がした。そして

「お父さんはお母さんが何しても怒らないし、むしろ喜んでるぐらいよ」と続けた。


「いやいやいや!それは違うでしょ!父さんだってさすがに母親が大学生になるなんて許さないだろ!?」と反論したが

「うーん。あの人はね私が若いままなんで嬉しいみたい。

」」

「いやいや、そうじゃなくて!俺の人生どうなってんだよ!もうワケわかんねえよ!誰か助けてくれええ!!」と涙目になる隆だった。


その様子を見たサークル仲間から

「ん-!どうした?かわいこちゃんと喧嘩か。だったら俺が変わろうか?」

と言われてしまった。


「違う!そういう問題じゃないんだって!」

と必死で抵抗する隆だったが、その言葉は届かなかったようだ。

それからというもの、隆の大学生ライフは一変してしまった。毎日のように横井星美こと美都星美からの猛アプローチ?を受けていたのだった。

アプローチというよりは単なる子離れできない毒親なんだが…

って!とにかく俺は絶対嫌だからな!」と逃げる隆に星美が抱きつく。豊満な胸を押し当てながら腕を掴み離さない。

「たーくん。可愛い」

「やめろおぉ!離せぇ!」と振り払う隆。そして教室を飛び出して走り去っていった。

しかし諦める様子もなく隆の後を追いかけ続けるのだった。

隆は始めてあった時の『可愛いな、あんな子が彼女だったらな』と思ってしまった自分に嫌悪感を抱き気持ち悪くなってきた。

#####


そんな日々が一週間過ぎた。

そして、授業終わりのチャイムが鳴った途端に

「たーくんお昼ご飯行こ?」と言って近づいてきた。

「(いやいや、マジで勘弁してくれ。お願いだよ!)」と心の中で叫ぶ隆だったが星美は無遠慮に近寄り腕を絡ませてきた。そして耳元で囁くように「お腹空いたでしょ。お弁当のおかず作りすぎちゃって」と言ってきた。

「ああああ!もう!いい加減にしろってば!」

と耐えきれずに叫んでしまう隆だったが

「ねえ、たーくんってばぁ~」と甘えた声を出す星美。

しかし、そんな姿に周りの男子は羨ましそうな視線を向けているのが分かる隆。

そんな姿にさらに苛立ちを覚えるのであった。

「ったく!お前いい加減にしてくれ!」と叫ぶ隆だが

「えーどうしたのたーくん?ごめんね。でも私はお母さんだもん!寂しがってる息子を見過ごせるわけないじゃん!」と返されてしまった。

そして、無理矢理連れて行かれるのだった。

そして中庭でお弁当を広げようとしていたら、いつものように

「お、美都。今日は星美ちゃんと昼ご飯か?良かったな」と声をかけてくる友人。

「いやいや!良くねぇから!」と反射的に叫んだのだが

「あら、ごめんね。たーくんは私と一緒にいると恥ずかしいみたいでね」と答える星美。

「そっか~まあ、そうだよな~美都もそろそろ彼女欲しいもんなぁ~」と友人は勝手に納得していた。そして

「おい、美都。お前はラッキーだぜ?こんな美人の彼女をゲットできたら最高じゃねえか。大切にしろよ」

と言って帰っていくのだった。


「ったく!なんであんたみたいな親がいるんだよ!」と隆は泣きながら叫んだ。

しかし、そんな姿を見て周りの視線はさらに同情に満ちていく。

そして星美はそんなことには全く気づかずに

「たーくん、さあ食べて頂戴」と言って、箸で卵焼きを口元まで運ぶ。

そして、そのまま食べるよう促してくる。

しかし隆は黙って食べ続けるのだった。

それを見た周りの人たちは「うわ~いちゃラブカップルかよ」と冷やかすように言う者もいたのだった。

そんな言葉を無視して一心不乱に弁当を平らげる隆だった。


さらに悪い事に母親は可愛いのでしっかり側にいないと他の男性たちにやたらと声をかけられるという始末。要するにナンパだ。


断ってもしつこく誘い続ける男共に辟易してしまうのだ。

そして、そんな男共に母親は丁寧に断りを入れてはいたのだが、それでもめげずに何度も口説こうとしてくるのである。


しかし、星美自身はそんなことは気にしていないようである。むしろ楽しそうにしているのだ。

そして、そんな母親に対して

「(しかし、父さんもよくこんな人気のある母さんと一緒になれたな…)」と思いながら、日々悶々と過ごしていたのだ。


そして、次の日からさらに鬱陶しさは加速した。

隆は、講義のため教室にやってきて席を探していると後ろの方から自分の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。

振り返るとそこには、

「たーくんおはよ!一緒に授業受けよ?」と星美が寄って来た。

「いやいや、この講義は実習だから学年の違うお前は駄目だろ!」


「えーいいじゃないの。同じ学生だし、同じ教室で勉強しても大丈夫でしょ?」と言いながら、既に近くの席に座っていた。

そして

「ほら、たーくん。座っていいよ」と言い、隣をポンポンと叩く。

「(この年齢で学生に戻りたいって思ったこと無いけど、学生に戻っても親子で同じクラスになりたいなんて思うことは絶対にないな!)」

と改めて思い知らされる隆だった。

「い、いや、お前は大人なんだからこんな所来るべきじゃないだろう!それに同じ教室に入ったら周りの人に迷惑だって!」と言うのだが

「じゃあ次に受ける講義教えてよ。それだったら一緒に受けられるよね?」と言って抱きついてきた。豊満な胸を押し当てられながら抱擁されるので、身動きができなくなってしまう隆だった。


そして周りの男子からは嫉妬と殺意のこもった視線を浴びることになるのである。

「(はぁ……)」と溜息をつく隆だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。