ショッピングモール建設
「ところで、これからどうするつもりなの?」とステラが美鈴に聞いてみた。
「う~ん、とりあえずお店とかはもうある程度開店してると思うのでそこは大丈夫かと思うのですが……」
「そうね、問題は観光客の呼び込みと人口の増加を促進しないといけないわね」と桜花も考えていた。
「そうですよね。どうしよう?」と考える二人に美鈴が
「え?え?……私は何をすればいいんですか?」と焦っていた。
「う~ん、そのうち考えるとして……」とステラが言うと
「ちょっと待って下さいよ。私はまだやるとは言ってないんですけど……」と反論するが
「あら?私の話を聞いてなかった?あなたが市長なのよ」と睨まれてしまい「うう……」と押し黙ってしまった。
そしてしばらく時間が経過して「じゃあ私はこれで帰るわね。あとは頑張ってね!」とステラは去って行った。
「はぁ‥‥何で私がこんな事をしなくちゃいけないの?」と美鈴はため息をついた。
「仕方ないですよ。この街の運命がかかっているのですから」と励ます桜花だったが
「そうだよね。頑張ろう!」と決意する美鈴だった。
こうして、新たな市長の誕生により、裸町の未来はどうなってしまうのか……
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そして、翌日
「市長!大変です!」と桜花が血相を変えて飛び込んできた。
「どうしたの?そんなに慌てて」と驚く美鈴だったが
「お客さんが……」と言い終わる前にその人物が部屋に入ってきたのだ。
その人物は高級そうなスーツを着た女性であった。
「初めまして、私はこの地域の開発に携わる企業の代表でして……」と丁寧に自己紹介をしたあと
「あなたが、新しい市長の高森 美鈴さんですね?」と聞いてきた。
「はい、そうですが……」と戸惑いながら答える美鈴に対して
「実は折り入ってご相談がございまして……」
と言葉を濁す企業の代表。
「一体何でしょうか?」と聞くと
「はい、単刀直入に申しますと、あなたに協力して頂きたいことがあります」と切り出したのだ。
「?」と首を傾げる美鈴に対して企業の代表は続けてこう言った。
「実は私の会社で新たに建設中のショッピングモールについてなのですが……」と説明が始まったのだ。
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「なるほど……」と説明を聞いて納得する美鈴。
「それで、どうでしょうか?お願いできませんか?」と頼まれて
「はい、それは構いませんがその前にここは裸町なのですよ。まずはすっぽんぽんになって頂かないと」と答えた美鈴。
すると
「はい……それが悩みなのですが……」
「何故ですか?」と尋ねると
「いや、私自身恥ずかしさもあって……」と言うので
「それなら心配ないわ。私がちゃんと教えてあげるから安心して頂戴。あなたもいずれはこの町の住人になるはずだから……」
「わかりました。ではよろしくお願いします」といって服を脱ぎ始めたのだ。
その様子を見ながら美鈴は思った。
(はぁ‥……なんか調子狂うなぁ……私とは全然違う…)
そして全裸になったところで改めて質問することにしたのだ。
「それで、どのようなご用件でしょうか?」と尋ねたところ
「実はこの町にショッピングセンターを建てたいと思っているのですが、周辺住民から反対されているのです……」と言われて
「まあ……そうでしょうね」と苦笑いする美鈴だったが
「それでもなんとか説得したいと思っているのですが、やはりこちらも裸にならないと信用を得られないのかと思いまして……」と言われて
「そうですね。郷に入らば郷に従えと言いますからね。まずは同じように裸になって向き合わないといけませんね」
「ええ、その通りだと思います。ただ、私はあなたのような美しい身体をしているわけではないので正直、自信が持てないのです。ですので一度裸の女性を見て慣れておこうと思ったのです……」と言うのだ。
すると「なるほど、そういうことでしたか……」と美鈴は納得したようだった。
そして、早速町の皆を集めることにしたのだった。
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「みなさん、お集まりいただきありがとうございます」と挨拶する美鈴。
そして企業の代表と並んで立ち話すこととなったのだ。
そして、
「本日は皆様に大切な話があります」と切り出すと全員静まり返った。
「先程、企業の方が市役所に訪れてこのような事を仰られました。
『この町にショッピングモールを建設したいと考えています。つきましては是非とも皆さんのご協力を得たいと思っております。』との事でした……」と伝えると
「「「ええー!!!」」」
と全員驚いた様子を見せたのだ。
そして「そんなの嫌だ!」「勝手に決めないでよ!」「私たちの町なのに!」
「ちょっと待って下さい」と美鈴が止めに入った。
「皆さんのお気持ちは分かりますが、まずは話を聞いて頂きたいのです。そして、皆さんの意見を聞かせて欲しいのです。お願いします!」と頭を下げたのだ。
そして「え~では、最初にアンケートを取るので紙を配りますね」と言うと
皆が一斉にペンを取り出したのだ。
「では質問を開始します。この町のイメージが変わっていく事に対して賛成の人」と問いかけられた際に挙手をしたのは全員であり
逆に反対の意見を述べる者は一人もいなかったのだ。
「続いて質問です。賛成の人の中で特に賛成な方だけ手を挙げて下さい」と言うと全ての人が手を挙げていた…のだがそのうちの一人が
「ショッピングモール建設以前にその建設工事は誰が行うのですか。巨大ショッピングモールとなると女性だけでは手に余ると思いますが‥」
と言うと周りは賛同する意見が多く上がり
「それもそうですよね……」と悩む美鈴だったが
「確かにそうですね。流石に女性の力だけで作るのは大変かもしれませんね……」と企業側も不安になったようだ。
そして、話し合いの結果、男性にも建設に参加してもらう事になったのだった。
「男性を現場に入れるときは皆さんにはちゃんと服を着ておいてほしいのですが」とお願いする企業。
すると
「「「え?」」」
と驚く住民たちに対して
「当然ですよね?さすがに男性が作業してるのに裸で町中を歩き回るのはまずいでしょう」と当然のように答える企業代表。
「「「えぇー!!」」」
「え?何か不都合でも?」と聞くと
「いや、まあ……別にいいけどさぁ……」「だって、わたしたち裸町の人たちなんだよ」「ちょっと抵抗あるかなぁ」と皆が戸惑い始めるのだった。
そこで、美鈴が提案する事にしたのだ。
「あの、もしよろしければ全員水着を着用されてはいかがでしょうか?」
「水着ですか?」と聞き返す代表に「はい」と答える美鈴。
「その方が肌を見られることもなく安全ですし……」と言うと
「なるほど……ではそのようにしましょう」と了承してくれた。
「では、具体的にどんな水着を着用するのでしょうか?」と聞くと
「そうですね……ビキニタイプとかワンピースタイプですかねぇ……」と言われた。
「ああ、それなら大丈夫そうですわね」と納得する美鈴だったが内心では
(はぁ‥……良かった。これで大丈夫よね……)と思いながらも安心した様子を見せるのだった。
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そして建設が始まる日、全員が水着姿で集合した。それをみて仰天する現場監督女性。
「いくら何でも作業員まで水着は駄目でしょう。安全への配慮がなさすぎます。工具など機械類を使うんですよ」と注意される。
すると
「だってここは裸町よ。いつ裸になってもおかしくないもの。だから普通の水着を着ているの」と美鈴が言うと
「工事に携わらない人は水着でいいですけど、例えばですね高速切断機や溶接作業は火花が出るんですよ。火傷しちゃいますし高所での作業はどうするの?色々身に着けて登るのよ」とさらに注意した。
「高所なんてそんな危険な場所へは作業しないでしょ。この辺りは平地だし……」と作業員の一人が言うと
「そういうことではありません!工事に携わる人間が安全面の事や労働災害防止を意識していないという事は大問題なのです。このままでは事故が起こりかねない」と現場監督は警告するのだった。
「まあ、今回は初めての試みですし、慎重に進めていきましょうか」と美鈴が折れることで話は決着した。
「「「はーい!」」」と皆も従ってくれたので作業を始める事にしたのだ。
しかし、さすがは評価の高かった美鈴だ。はじめはあれだけ裸になる事を嫌がって抵抗を続けていたのにいざ、市長の座についたら職務を全うしようとする。これが責任感というものだろうか。素直に尊敬する。




