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第五十一話

 今日はちょっと短めです。

 先週、エライ目に会った俺事、軍神グンディール。

 元凶であった二人の女神、九天玄女とウィルトゥースに罰を与え会心させた!

 ……させたと思いたい。


 そして今日、俺の部屋は種族を問わず戦闘能力のある女性達で賑わっている。

 俺のコレクションの武器、防具の類を大量放出、つまり彼女達に譲る為だ。

 

 何故、今になってかと言うと俺好みの槍、ユルン・メトスを手に入れ、剣の権能をきっぱり諦めたのと、新しい鎧が手に入る予定であるから。


 それと俺が居ない隙を突いて前回のビラコチャの様な奴が襲撃して来ても大丈夫なよう、永久の幻想島の防備をしっかり固めるのが目的だ。


 エイルが俺の隣に来て尋ねてくる。


「ホントにいいの? グンディール。 アタシ達に大事なコレクションを譲って」


「ああ。 俺のメインウェポンはこれからユルン・メトス一本に絞る。 普通の狩りでも使う槍はユルン・メトスしか使わんし、新しい鎧も新調中だ。 まあ、鎧は出来上がるのにかなり時間が掛かるようだけど」


 革鎧についてはゴルゴーンハーフの皮を(なめ)すのに技芸の女神ミネルウァが四苦八苦している最中だ。 それもまだまだ時間が掛かるとの話。

 それまでブリギッテは暇らしいから武器や鎧の手直しを任せるつもりだ。


「所でエイルはいいのか? 早くしないといいもん取られるぞ」


「勿論参加するわよって――ああ! それ私が前から狙ってた剣と盾なんだから取っちゃ駄目!!」


 と言いつつ人混みに突っ込んで行った。

 狙われてたのか俺のコレクション……。


「偉い騒ぎになっとるのー、グンディール様。 まあ、それも致し方がない。 どれもトンデモない逸品ばかりじゃからのう」


 今度は九天玄女が遣って来た。


「九天玄女はいいのか?」


「ん? 儂か? 儂には雌雄神剣もあるし、防具なら今着ておる着物で十分じゃからのう。 だからこの外套を貰う事にした」


 九天玄女が選んだ外套は防御力もさる事ながらテントにも成る。 しかも、テントの中は次元をいじれて持ち主の自由にカスタマイズ出来る代物だ。

 昔、俺がまだ世界中の色んな所を旅していた時に愛用していた外套だ。

 永久の幻想島を創造してからはタンスの肥やしになってたがな……。


「ウィルトゥースはどうした?」


「ウィルトゥースなら防衛の女神セークーリタースと一緒に自分の欲しいもん先にぶん取って、とっくにブリギッテの所に手直しを依頼しておったぞ」


 いつの間に! ウィルトゥースの奴、こういう時には行動が早いな!


「グンディール様! グンディール様! 本当にこのような素晴らしき物を頂いてよろしいのでゴザルか!?」


 半獣ケンタウロスに変身出来るアルトリアが嬉しそうに武具防具を一抱えして俺の所に訪ねて来た。

 ……相変わらず俺好みのいい尻してんなあ。


「おう! 気に入ったもんあったら持ってけ持ってけ! 早いもん勝ちだからな!」


 俺はアルトリアに向かってにっと歯を剥き出して笑い、アルトリアの頭を撫でながら答える。


「ありがとうございまする! 早速、ブリギッテ様に手直しを頼みに行って来るでゴザル!」


 アルトリアはそう言ってケンタウロス形態で人を蹴飛ばしながらブリギッテの工房に向かう。

 こらこら! いくら嬉しくても周りの人を蹴りながら走るのは止めい! 怪我人が出ちまう!!


「九天玄女、一応他の奴らにも言っておくが俺が居ない間、島の事頼んだぞ」


「グンディール様は確か転生した先の生まれ故郷――日本国に一旦帰るのであったな。 任されよ!」


 さて、永久の幻想島の防備の準備も整えた事だし、俺もそろそろ日本に帰る準備をするか……。


――一方その頃、ブリギッテの工房では……。


「うわ、ちょっ、ちょっと待って! 皆、そんなに一気に持って来られても対処出来ないよ! もう! グンディール、貸一つだからね!!」


 グンディールに対して不満を叫びながら、持ち込まれる武具防具の手直しでてんてこ舞いになり、連日徹夜で作業に勤しむブリギッテの姿があった。


 次話いよいよ日本帰還に向けてグンディールが動きます。

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