第19話「3人娘、トランスフォーム」
「な、なんですか?これは??」
気が付いた3人娘が城から出て来て
巨大プールを見た瞬間、固まった
そりゃあ、見たこともない巨大施設がいきなり出来てたら
毎度とはいえカルチャーショックでフリーズもするよね
申し訳なさから謝ろうと、3人娘に近づいてふと気づく
3人娘・・・・・逢ってから短時間しか見ていないんだけど
雰囲気、変わってない?
一番判りやすいのはカホル
最初は髪型や体形もあって、本人には言えないけども
男性と見間違う程の体形だったのに
今、目の前に居る彼女は
貫頭衣を持ち上げる程のボリュームある胸と
パンパンになった臀部、その両方のおかげで
裾が膝上まで引っ張り上げられてしまっている
見た目の印象が、まるで別人レベル
今のカホルなら、間違っても男性とは思わないだろう
完全なグラマラスボディになっていた
髪自体は深い藍色でウェーブショートのままだけど
虹彩は黒く、縦長の濃い金色の瞳孔が
前よりずっと映えている
アウラムは、前より更に小さく見える
しかし、腕と足は更にパンプアップして
胸の厚みがとんでもなく増している
―ラガーマン顔負けの胸板、現実にあるんだなぁ
横に束ねてた髪はボリュームが増していて
ハリが強くなったのか、真横を向いている
虹彩は赤から、マグマみたいに
明るく蠢く色へと変化していた
フレイアに至っては
貫頭衣がもはや衣服としての役目を
まるっきり果たせていない
元々3人の中で一番豊かだった胸は
某怪盗3世のヒロイン級
・・・・・いや、それ以上にそそり立つ双璧かもしれない
手足はうっすらと光って見えるし
赤い髪は超ロングになって膝裏まで届き
少々動いているように見える
虹彩は虹色に代わり、瞳孔は蒼く輝いていた
感慨が深くなるほどには、変化前をちゃんと見てはいない
【命名】しただけでここまで変化するものなの?
隣では、さっきまで回廊を消されて不満な顔を見せていた
阿部ちゃんが呆然とて食い入るように3人を見比べている
「3人とも大丈夫?」
変化のインパクトに少なからず驚いたことは
おくびにも出さず、声をかける
「気を失っていたようで、申し訳ありません」
フレイアは頭を下げ、残る二人も追従する
「いやいや
どうも【命名】をすることで気絶したみたいだね
見た目にも急激な変化があるけれど、体調は大丈夫?」
3人とも、言われて初めて気が付いたのか
自分の体をあちこち触って驚いている
「これって、どういうことなのですわ??」
アウラムが、目を丸くしてこちらを見る
「原因はわかるけど、変化の理由はわからないんだよね」
肩をすくめて答える
カホルは首を下に向けて、少し戸惑った声で言う
「足元が見づらくて安心できないのですが・・・・・」
そこ?
「給仕や掃除で、見落としをしてしまうかもしれません
おまけに胸とお尻が大きくなったからか
可動域が狭くなった感じを受けます
・・・・・業務遂行に支障、ないでしょうか」
しゃがんだり立ったりして、真面目に体を確認している
―本当に仕事熱心なんだろうな、この娘
フレイアは手足を伸ばしながら
くるくると踊るように回っている
興奮で少し上気した顔と腕を見せつけるような仕草で
早口でこう言った
「これ、細かすぎる上に多すぎて読めませんが
多分魔術陣だと思うんです
転生直後より更に数が増えたように見えるので
短縮して使える魔術の数が増えたんじゃないでしょうか!
これらの魔術陣、直ぐにでも試してみたいです!」
うん
君はそういうキャラだったの、かな?
さっきまでの落ち着いた賢者様はどこへ行ったんだろう?
アウラムはというと、膨張した筋肉を見せつけるように
ポージングしてるんだけど?
意外と気に入ったのかな?
しかし、力を入れてポーズを取る度
筋肉がきしむ音がここまで聞こえるのはどうなんだろう
それより、やることをやらないと何も進まない
改めて役割分担をしておこう
「まず”変化した体”に慣れることを最優先にして
あれこれやってみてくれる?」
そういうと頷き、3人で身体を動かし始めた
「じゃあ、私と阿部ちゃんで
生活拠点の整備を進めようか?」
阿部ちゃんのOKサインが出たので
それぞれ分かれて行動開始
プールができちゃったんだから
食堂とかキッチンとか、余裕でできるはず!
・・・・・と思いたい




