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知識の宝庫〜異世界で上を目指す方法〜  作者: あやた
第2章 学園〜小等部〜
37/54

第三十七話 強さの秘密

「じゃあ最後は僕だね…ステータスオープン」


「みんな、アヤトのステータスはパーティーメンバー以外には秘密にしてくれ」


ステータスを事前に伝えていたジェルマンは、メンバーに念を押す。



ーーーー



Name:アヤト・クラシキ・ツェット

Level:7

Job:魔術師


HP:2310(2310)

MP:4790(4790)

ST:1010(1010)

IR:刀『虎徹』Aランク


筋力:460

物理攻撃力:375

物理防御力:350

魔力:855

魔法攻撃力:1050

魔法防御力:675

敏捷:445

運:120


スキル:黒魔術師Ⅳ

    (炎のフレイムⅢ、水のフレイムⅡ、雷のフレイムⅣ、土のフレイムⅡ)

    赤魔術師Ⅰ

    (スリープ、インビジブル)

    白魔術師Ⅰ

    (ヒール、バリア)


加護:武術の加護Ⅹ、魔術の加護Ⅹ、検索の加護、闇光の加護アイゲングラウ、魔眼の加護



ーーーー



『……………』


「…ということだ、みんな言いたいことは色々あると思う」


ジェルマンが腕を組みながら頷いている。


「…どこがって言う問題じゃないわね」


「うん。全部おかしい(リザ)」


「つえー。かっこいい(リリー)」


「ふーん(ルナ)」


「アヤトを師として仰ごう(ハナビ)」


「…アヤトの癖に生意気な(サーラ)」


それぞれ思い思いのことを口に出すメンバー。


若干おかしなことを言っている者すら居る。


そのあと数十分は質問攻めに合うのであった。



ーーーー



「ふぅ…」


大きなため息をつくアヤト。


「そんな大きなため息をして、顔も青いままじゃない」


横を歩いているリザが話しかけてきた。


朝早くからダンジョン前に集合した『知識の宝庫』


探索許可証を提出して、1階層に降りる為の長い階段を降りている。


「…昨日お前達が質問攻めにするからだろ」


昨日は数十分に渡り、ステータスについて5人から同時に質問攻めに合ったのだ。


「あんたのステータスが規格外なのが悪いのよ、少しは自覚しなさい」


「だからって…」


「まだ聞きたいことは山ほどあるんだけど?」


「…すみませんでした」


口での戦いは分が悪いとみて、早々に謝罪を申し入れる。


「その辺にしておけ、そろそろ1階ホールに到着する」


ジェルマンが話を制すると、ようやく長かった下り階段が途切れた。


そこには天井の見えない大きなホールが広がっている。


常夜の世界が広がる地下。


上層階は明かりがちらほらと暗闇を照らしている。


「真っ暗ではないんだね」


「下層に進むほど既存の明かりは頼れなくなるらしい」


暗闇を照らしている松明はホールを抜けて通路に繋がっている。


地下には足音だけが響いている。


「案外静かなんだね」


「上層階はそこまでモンスターも多くないらしい」


静かな空間に会話がこだまして返ってくる。


「ここからは…ハナビ!先行してくれるか?」


「任せて」


先程とは打って変わって、足音は全く聞こえない。


「上層階はモンスターとの遭遇頻度も、トラップ設置も少ないが、気を引き締めていくぞ」


思い思いの返事をする一同は、武器を確かめる。


「ハナビの少し後ろに、前衛の3人が続いてくれ」


「一番後ろは…アヤト大丈夫だよな?」


「…もちろん。任せてくれ」


『知識の宝庫』の歴史が始まった。



ーーーー


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