探求者デビュー
「はい。確かに依頼の達成を確認いたしました。
ダイキ様あなたは、これからバーナルでお過ごしする予定ですか?」
「ああ、迷宮。ダンジョンに潜ろうと思っている。」
「そうですか。なら、ここを出て右に行ってください。そこに探求者協会があるので、そこで探求者登録をしてください。じゃないとダンジョンには入れません」
「そうか、わざわざありがとう。」
「いいえどういたしまして。代わりと言ってはなんですが、次回ギルドに来る際は、私サリーをお呼びください。」
「わかった。その時は頼むよ。」
そう言って俺は、ギルドを出る。アルタナとはギルドについた時に別れた。
これから向かうのは、さっきサリーから教えてもらった探求者協会。
「確か出てすぐ右だったよな。」
俺は、サリーに言われた通りに進む。
進む道には、初めて歩く道、初めて見る景色。
初めて言葉を交わす人。
新しいことだらけでつい、子供のように目を輝かせて走ってしまう。
気づいた頃には、目の前にそびえる日本のビルを思い浮かばせる長方形縦長の建物。
そしてドアの上には、大きく『探求者協会』と書かれている。
中もビルのエントランスみたいな作りになっている。
俺は、こんなところに日本っぽい建物があるとは思わず固まっていると、
前からやってきた受付っぽいお姉さんに話しかけられる。
「こんにちは。今日はなんのようですか?」
「えっ、サリーさんからの紹介で探求者登録をしにきました。ダイキと言います。冒険者としても活動してます。」
思わず緊張して敬語になってしまったが、仕方がない。びっくりしたからな。
「冒険者………ちなみにランクは?」
「ギルド専属戦闘員Aランクです。」
「証明できるものはある?」
淡々と話すお姉さんに緊張しまくった俺は、その言葉に、首から下げているダイヤの細長い棒を素早く取り出し見せる。
このお姉さんを見てると高校の面接思い出す。
あのまま日本にいたら、会社の面接もあんな感じなんだろうな〜。
とか思ってると、証明棒を確認し終えたお姉さんは、
俺の顔と証明棒を交互にジロジロ見てくる。
これは、疑われてるやつだわ。
確かに、俺の体格とランク釣り合ってないよね。
分かってる。
「本物ね。ついてきてください。登録しに行きますよ。」
登録の方法は、冒険者ギルドと同じだった。
名前とメイン武器、魔力適性を書きいた。
その際、魔力適性が嘘ではないかと疑われたが、
ギルドに置かれている検査機で検査し、俺の言ってることの事実を証明をした。
だが、冒険者と違っていたのはこれ。渡された探求者証明をするものは違っていた。
カードだ。しかもキャッシュカードみたいな、番号の書かれてるタイプのやつ。
鉄製だな。一見重そうに見えるが、持ってみるとさほど重くない。
てかいや何これ、これで決済とかするの?
まず電子マネーなの⁈
ポイント制度あるかな?何ポイント集めたら、お酒いっぱい無料とか、そんなんあったら嬉しい。
俺がそんなことに頭を抱え悩んでいると、椅子に座っている金髪のイケメンが声をかけてきた。
「おいチビここは、てめーみたいなチビが来るとかじゃないぞ、
早く家に帰って、ママに甘えてきな。」
わお。なんかデジャブ〜。
あん時は、俺も雑魚だった。だが今は違う。俺は強い。
しかもこいつチビって言いやがった。
だが俺は強者だ。弱いものいじめはよくない。
てかこいつの金髪眩しすぎて目が痛い。
周りのやつよくこんなやつと一緒にいれるよ。
「おい黙れ。この金ぴかやろう。髪の毛てかてかしてて、気持ち悪いし目が痛いんだよ。 あっ喧嘩売ってるわけじゃないよ。だって弱いものいじめはダメだもん。 俺がやったらあんた泣いちゃうし。」
ザワザワと周りの探求者がコソコソと喋っていると言うことは、こいつは、中々に強いやつなんだろう。
あの日見た夢の続きを見ようかと思ったが、やめとこう。
「ふん。チビが調子乗りやがってこの俺が教育し直してやろう。こい。」
男は、外に出るよう手招きするが、俺は、ついていかない。
知らない人にはついていかない。子供の時に教えられる一つの常識だ。
「おい! こいよ!!」
「は? なんで俺が、行かないといけないんだよ。俺弱いものいじめはしないんだよ。あっ、お姉さんお名前は?」
「えっ、私ですか?えっと……ミシュですけど……」
俺は、近くにいた僧侶らしき可愛い女の子に話しかけ、勢いで名前を聞くことに成功する。これからお近づきになれたらな……
「無視するなチビ!!」
「あんたまだいたの?もう帰っていいよ。ところでミシャさん。彼氏はいますか? いなければ俺なんかどうですか? 冒険者もやっておりまして、ランクも高くAランクです。」
「えっ!! Aランク? 嘘⁉︎」
「嘘じゃないよ。ほらこれ」
俺はそう言ってまた、Aランク証明棒を取り出す。
「ほんとだ。初めて見た。」
「クソが覚えてやがれ!」
「俺は忘れておくよ、じゃあね〜。 ねえミシュさん。この後お茶とかどう? おごるよ?」
去っていく金髪野郎に俺は、笑顔で手を振る。
それもすぐにやめミシャさんとの会話を再開する。
このままお持ち帰りしたいものだ。
あっ。じゃあな、金髪。永遠に会うことはないだろう。
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