到着! バーナル
アルタナが目を覚ました後、俺たちは、
無残に転がる死体を視界の端に追いやり、
旅を再開するための準備をしていた。
「あれって、どうするんだ?」
「……水魔法の応用、氷魔法が使えるのなら、首だけ凍らして屯所まで持っていくのだけれど……」
「水魔法使えんぞ、俺ら」
「そうなのよね。だからここに放っておくしかないの。一応神聖魔法をかけてからね。」
「なんでだよ。別になんもしなくてもいいだろ。」
「良くない! そのまま放置してたら、アンデットになるわよ。」
「そうなのか」
アルタナが、死体に神聖魔法を掛けているのを遠目で見ている俺は、朝食の黒パンを食べている。
黒パンとはその名の通り、黒いパンだ。黒いだけで普通のパンと何も変わらないただのパン。
そんなパンを食べてるうちに、アルタナの神聖魔法はかけ終わったみたいだ。
「じゃあいくぞ〜」
「ええ。」
そこからバーナルに着くまでの2日間は、途中、コバルトや、ゴブリンとの戦闘はあったが、目立ったことは何もなかった。
強いて言えば俺がまた色々覚えた事かな。
覚えたのは
【身体強化】【水魔術】【風魔術】この3つだ。
スキルなしで覚えたことがないのが悔しいのだが
まあ、スキルも自分の力の一部なのだ。
気にせずに行こうと思う。
そうして計3日の旅の果てにたどり着いたのは、
石で作られた壁に円状で守られていて、
壁の外からも聞こえる人の声が目立つ都市。
商業都市バーナル。またの名をダンジョンタウン。
ここバーナルは、昔はただの村に過ぎなかった。
だが、ある時村の近くに現れた5つのダンジョンが
冒険者を、商人を呼び作られたのがここ、バーナルなのだ。
そんなバーナルの入り口には、常に大勢の人が並びその列は未だ絶えたことはないと言われている。
そんな列に俺たちも並ぶことになると思っていたのだが、
聖女などの偉いさん方のために別の門があり、そこからバーナルに入ることとなったのだ。
「やっぱ、権力者はずるいな〜」
そう呟かずにはいられない。いつの時代も権力者は常に庶民の上を行くのだ。
辛いもんだぜ。
「あなたもそのステータスを成長させ続けたら権力者になる可能性は、大いにあるんですからね! あなたもこっち側の人間になるかもですよ」
確かに。このままステータスが成長し続けたら確かにやばいな。
おっやっと中に入れるのか。
街に入るためのアーチ状の通路に一人の女性とその近くにガチガチに装備を固めたおじさん二人が佇んでいる。
「こちらの水晶に触れてください」
女性は俺にそう告げると、近くにある透明の水晶を示す。
俺は適当に水晶に触れ、入場許可を待つ。
この水晶。赤に光れば、犯罪記録有りとみなされ、
一度取り調べを受け、緑なら何もしてないということで街に入れるのだ。
どんな技術を使ってるのかは知らんがな。
「はい。大丈夫です。犯罪記録はありません。
ようこそ。商業都市バーナルへ」
中に入ると見えてくるのは、活気溢れる街並みのと、
大勢の人が笑顔で歩いている姿。
そんな光景に足を止めていると
アルタナが手を引っ張って俺を走らせる。
「さあ、早く依頼達成の報告に行きますよ」
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