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孤児院の英雄  作者: 夜猫
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魔法

魔法は体内にある魔力を消費して放つものだ。

しかしその事象を想像しながら魔法を放つと魔力の節約と、威力の上昇に繋がる。


元々ノワールは魔力が多い方では無かった。

スキルも〈魔法威力上昇〉と言う平凡なスキルだ。

(ちなみにザールは〈剣聖〉、テレーゼは〈弓聖〉と言う英雄に値するスキルだ。)

それでも本人は嫌いながらも英雄の称号を得たのは想像する事による魔力の節約がとんでも無く上手だったからだった。


普通魔法を使う時、《火球》を使うならば火を起こす場面を想像する。

しかし、ノワールは火とは何なのか、なぜ起きるのかを考えたのだ。

これは錬金術の分野でもあった。

才能がなかったノワールは努力をした。

その努力が英雄とまで言われるとは皮肉な事だが…


ノワールは追求していくうちに空気中には何かの成分がある事を察知した。

これが原子だとはまだノワールは気づいてはいなかったが、魔力を空気中に溶かすと何かの干渉があり、それぞれ性質が違うという所までは分かっていた。

後はそれを組み合わせ、威力の出る構成を生み出せば少ない魔力で威力の高い魔法を使えた。



ノワールは1階、2階層と順調に進んでいた。

そこまで苦戦する事無かった。


ここからノワールは魔力を回復させる為にも予備で持ってきた剣を使う事にした。

ザールというバケモノには及ばないが出来る事をしてきたノワールはもし接近戦になったらどうするかなど考えていた。

その結果が剣の腕を鍛える事だった。


ノワールは魔法がメインだが、ザールが強いと言っていたロレスに負けた事は無い。

剣はある程度の才能と努力があれば伸びる。

魔法よりも努力の割合が高かった。

しかも魔法を詠唱するぐらいならば切った方が早い。


迷宮を歩いているとクマの様な魔物が攻撃してくる。

それを剣で受け流し、懐に潜り込む。

利き足を軸に腰を回転させて切りかかる。

勢いを殺すことなく剣の重さを利用して魔物から離れる。

魔物が大きな身体を利用して体重を乗せて攻撃して来る。

が、大振りな攻撃など避ければいい。

俺は隙だらけの魔物の首に剣を突き立てた。


魔石を回収し、少し休憩する。


「思ったよりも魔物が強い。まだ3階層だぞ?」


ノワールの経験から言うと3階層でクマの魔物が出てくる時点で少しおかしかった。


「行くしか無いか。」


休憩を終えると次の階層を目指して歩き出した。

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