好みは人それぞれ
ハルフォンソの街からこんにちは。ティファレトです。
「胸だ!」
「いーや、腰だね!」
「尻一択」
今日も冒険者ギルドは騒がしいですね。
それに、いつかのように男性陣と女性陣が極端に別れて、男性陣が熱狂しています。
これは恐らく、ツィツィーさんが言うところの病気でしょう。
「ティファレトさん、こんにちは」
「こんにちは、ミリアーネさん」
女性陣の中にはミリアーネさんもいました。
「これは、ツィツィーさんが言うところの病気の集団発症ですか?」
「そうね。良い気はしないけど、好みはそれぞれだし、害も無いからそのままにしているわ。それに、時には発散も大事でしょうし」
「なるほど」
「ティファレトさんは男性の好みの部分は無いの?」
「私ですか?ふむ......思い浮かびません」
考えた事もありませんが、よくよく考えれば、オスにメスの好みの部位があるように、メスにもオスの好みの部位があるのが当然かもしれませんね。
「ミリアーネさんはあるのですか?」
「私?そうね......腕の筋肉が好きかしら」
「筋肉ですか?」
「そう。逞しさを感じるのが良いのよ」
「なるほど」
筋肉はそのまま強さに繋がりますし、見た目から強者と分かるのはメスにとっては良い指標なのかもしれませんね。
「胸か。それならティファレトか?」
おや?男性陣で私が話題に上がりましたね。
「いや、あれはデカ過ぎる。あそこまでは求めてない」
上限もあるようです。
「ティファレトを見てると大きさの基準が狂うよな」
「お前的にはどれぐらいからがデカいんだ?」
「90だな。90からがデカい」
「あ〜、確かにな」
「大きさを売りにしてる娼婦もそれぐらいか、最大でも100行くか行かないかだよな」
なるほど、確かにそれだと私の151は大き過ぎますか。
「そういえば、ティファレトのってどれぐらいの数字なんだろうな?」
「本人そこにいるし聞いてみるか?おーい!ティファレト!」
「はい」
「ちょっと、ティファレトさん......いえ、何でも無いわ」
「?」
「ティファレトって、上の数字はどれぐらいなんだ?」
「151です」
「!?!?!!?」
「ひゃく、ひゃく、ひゃくごじゅういちぃ!?」
「本当に人間かよ......」
本当は人間ではありません。
「目指す事すら烏滸がましいわね......」
「やはり大きいですか?」
「たぶん、世界一でしょうね」
「つーか、むしろそんなデカさで、よく素早く動けるな」
「正直に言いますと、邪魔です」
「だろうな」
「ロマンだけど心配が先に来るわ。なぁ、レシート」
あら、奥の方にレシートさんもいましたか。
「お、俺は......俺は、ティファレトさんぐらいが良い」
あら。
「マジかよ......」
「実質好み1人じゃん。大変だな」
なるほど、レシートさんの好みは私の体型でしたか。
ふむ?妙に気分が高揚しますね。
体温も上がっている気がしますし、アーノルドの病が移ったのでしょうか?今日はお仕事を休むほうが良いかもしれません。
「お?帰るのか?」
「はい。なんだか体温が上がっている気がするので」
「教会の子も熱が出たのでしょう?無理は禁物よ」
「はい」
「あ、ティファレトさん。良かったら送るよ」
「ありがとうございます」
レシートさんが一緒なら、いざ症状が悪化して倒れても大丈夫でしょう。頼もしい限りです。
結局、その後に何か起こる訳でも無く、私の体温はすぐに元通りになりました。
いったい、何だったのでしょう?




