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「ミミは強くなりたい」  作者: 月ノ瀬 コロン


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【プロローグ】「現在に至るまで」

カクヨムで2026/9/19に完結予定です。

【タイトル】「ミミは強くなりたい」

URL:https://kakuyomu.jp/works/2912051604706918976

 その昔、人々は争っていた。


 一つは人間が支配する北の国、レイシア。

 一つは獣人が支配する東の国、スィラーク。

 一つは小人が支配する西の国、ウル・ド・フィール。


 資源が枯渇し、各国は他国から奪うことを考え、各地で小競り合いが起こる。


 勝った国が他国の資源を奪う。

 無駄な殺しはしない。


 そう、各国の国主は顔を合わせて取り決めた。



 無駄な殺しはしないと言ったが、資材も、食料も奪われては、国は貧しくなるばかり。

 人々は貧しい暮らしを強いられ、結果は明らかだった。


 自殺、餓死、自国内での争い、奪い合い、殺し合う。


 他国に目を向けている間は大丈夫。

 けれど、ひとたび自国に向けば……

 そんなことを思いながら、戦争に明け暮れていた。


 大陸の端の方では二国間で小競り合いが起こり、中央では三つ巴の戦いが繰り広げられることになった。


 結果として、争えば争うほど、各国は疲弊していった。



 そんな人々を憂いた一人の女神が、少女にダンジョンを作るように命じた。


 女神は大陸の中央へ、天にまで届きそうなほどの世界樹を生み出した。

 そして、争っている者たちを、それぞれの自国へと転移させた。


 次に、女神は三国にある街に、ダンジョンへ繋がる道を作った。


 資材も、食料も豊富にあるダンジョンに、人々は恐る恐る立ち入り、次々と持ち帰った。

 木材、鉱石、果物、動物の肉など、様々だ。


 疲弊した国々は資材を用いながら、それぞれ、独自の技術を発展させていくことになった。



 そうして、争いは止んだ。

 各国は、ダンジョン内へと目を向けたからだ。


 今ではお互いに隣人として、手を取り合いながら生きている。



 後に女神は、すべてのダンジョンを攻略した者には、世界樹への道を開き、直接会って「願いを一つ叶える」と伝えた。


 けれど、人々はその言葉に目もくれなかった。

 ダンジョンから資材や食料を持ち出すことだけに、目を向けていた。


 それだけ飢えていたのだろう。


 やがて、資源は回復していくことになる。



 ただ一つ、誤算だったのは、魔物が生まれてしまったということ。


 突然変異だったのだろうか。

 世界樹の暴走だったのだろうか。


 女神にもわからなかった。


 世界樹に女神が与えたのは、魂を循環させること。

 死んだ魂は世界樹に還り、浄化されて新たに生命が生まれる。

 そのたびに、ポタリ、ポタリと世界樹の雫が地面へと吸い込まれていく。



 そしてスィラークで今、ピンク色の髪をした少女が青年に拾われ、歯車が回り始めた。

カクヨムで2026/9/19に完結予定です。


【タイトル】「ミミは強くなりたい」


URL:https://kakuyomu.jp/works/2912051604706918976


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