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すぱげってぃ・オロネーゼ

カラン!

店の扉が開くと剛くんは一直線に私たちのテーブルに向ってきた。


「やあ、偶然だね、隣いい?」

「あ、はい、どうぞ」


私は1人で座ってたのでその隣に剛くんは座ってきた。


「ちょっとずうずうしいわね。」


冴子が口を尖らせて言う。


「まあ、そういうなよ京本。御燭寺さん、食券どうもありがとうね。」

「いいえ。」

「えっと、君は名前なんていうの?」

「一里塚恭子だよん。よろしくね御手洗君。」

「うん、よろしく。いやあ、ハイレベルな3人組だね。」

「ちっ、それでなんか用事?」


舌打ちして冴子は言った。


「さっきからなんだよ、京本。なんか俺、嫌われてる?」

「当たり前でしょうが。あんたが中学時代に振った子の中にあたしの友達もいたんだからね。」

「別に俺が一方的に振ったわけじゃないよ。お互い、相違の上でさ。」

「はん、それで1週間ごとに相手を変えるとかさ。軽すぎない?」

「しょうがないだろ。俺から告ってるわけじゃないし向こうから来るんだから。」

「それでつきあっちゃ別れて...てかさ。女心をもてあそびすぎでしょうが!」

「じゃあ、告白を断れっていうのかよ。」

「自分が好きじゃなければ断るべきでしょ。」

「いやいや、京本。この世の中に初めから相思相愛のカップルなんてどれだけいると思ってんだ。まずはつきあってみないとわからないだろ?つきあってみて好きになるかもしれないだろう?俺は1週間つきあってみて好きになれなかったから別れた。相手も納得の上でだよ?」

「納得してない子もいるよ?」

「いやいや、1週間もつきあってみて好きになれなかったらそれ以上つきあって気をもたせるのは悪いだろう?」

「じゃあ、最初から断ればいいじゃん!」

「いやいや...」

「んー、でも御手洗君の言う事も一理あるかも。」


きょんちゃんはポソリと言った。

私はハラハラオロオロするのみだ。

ジロリと冴子はきょんちゃんを睨むと


「そんなさ、自分の都合ばかりじゃん?相手の身になって少しは考えたら?よく知りもしない子とさ、つきあうとか、やめなよ!」

「いやいや、折角、向こうから告ってきてるのに無碍にするのももったいないよ。」

「あんたは~~~~!」

「まあまあ」


この話はエンドレスになりそうなのできょんちゃんが割って入る。


「御手洗君も買い物にきたの?」


きょんちゃんが話題を変える。


「ん?俺は神のお告げがあってね。この場所に来ればいいことがあると。実際あったし。」


そう言うと剛くんは私に向ってウィンクした。


「あははー、ほんと、御手洗君て面白いね。」

「...キモッ!」


きょんちゃんと冴子の反応は正反対だ。

私はただオロオロするのみ。


「すいません!ミートソースにチキンBIGパック1つお願いします!」


剛くんは通りすがりの店員さんにオーダーした。


「あんたも食うのかよ!」


すかさず冴子が突っ込みをいれる。


「腹減ってるんだからいいだろ!」

「あはは、まったく仲がいいんだか、悪いんだかわからないねー。」


きょんちゃんのその一言に少しは気持ちが落ち着きようやく私は食事の続きをすることができたのだった。

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