インコントラーレ
ジリジリとアスファルトを焼き付く中、私は待ち合わせ場所のショッピングモールへと急ぐ。
夏休みの予定第1弾。
冴子ときょんちゃんと私の3人でショッピングだ。
長い間、お友達とこういうことをしたことがなかったので気持ちが高ぶっている。
ほどなく私たちは合流し、まずは着るものを物色する。
お手頃な価格で私たちはそれぞれお眼鏡にかなった洋服を何着か購入した。
次にバッグ、靴、小物を見て回った。
後で考えたら小さいものから順に回るべきだっただろう。
大きい荷物を持ちながら回るハメになってしまった。
まあ、第1目的が服の購入だったので仕方がないだろうか。
1段落ついたところでファミレスだがイタリアンぽいところでお昼をとることにした。
それぞれお好みのパスタと3人で食べるサラダ、ミックスピザを各1皿ずつ頼んだ。
「こういうところの飲食店であんまり期待できないけどここは結構おいしいよね」
「うんうん、このボロネーゼおいしいよー」
「マジ?...ちょっとひとくち」
「あー!」
そんな冴子ときょんちゃんのやりとりを横目に窓の外をふと見た。
「あ!」
思わず声を出してしまった。
剛くんが小さい女の子の手を繋いで歩いていた。
「ん?あ、佐藤じゃん」
「あー、ほんとだ。なにしてるんだろう」
小さい女の子のママらしき人がペコペコおじきしながら近づいてきた。
どうやら迷子の女の子の世話をしていたらしい。
「へー、やるじゃん、御手洗君。」
きょんちゃんは感心していた。
剛くんは相も変わらず親切なんだなあと感心しつつも私は気になってた疑問を冴子に聞いてみた。
「ね、ねえ、冴子。御手洗くんのよからぬ噂ってなんなの?」
「...あんま悪く言いたくないんだけど、ところの為だからハッキリと事実だけ言うね。」
「う、うん」
「あいつは中学の時さ、なんだかしんないけど超モテて、彼女がいなかった時なくてとっかえひっかえだったよ」
「へえ、別にイケメンでもないのにねえ」
「違う女から告白されまくりだったみたいよ」
「へええーー」
私ときょんちゃんは驚いた。
「なんかさ、女から告白されるように仕向ける男っているじゃん?そういうのってあたしはなんかイヤだな」
「へ?なんで?」
「やっぱ、そういうのは男からバシっと言ってもらわないと」
「そういうもんかね。あたしは別に好き同士ならどっちからでもいいと思うけど。...とこちゃんは?」
冴子ときょんちゃんから急に私に話を振られた。
「わ、私はそうね。...まあ、できれば男性の方から言ってもらえると嬉しいかな。まあ、ないと思うけど。アハハ。」
そう言いながらピザにしゃぶりついた。
「わ、御手洗君、こっちへ来るよ!」
きょんちゃんの声と剛くんがこっちへ来るっていうことに両方ビックリしてピザをちょこっと吹いてしまった。
剛くんは単身で私たちのいる店「メラヴィ」に入ってきた。




