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隠しスキルを手に入れた俺のうぬ惚れ人生  作者: うらたま
第1章《始まり》
8/192

8話「レベル5」

®️は通常アイテム・通常スキルではなくレアアイテム・レアスキルを意味します

レジェンドは…Lに丸のマークは無いみたいなので考えておきます

ユニーク・アンコモン・その他…

まぁ書くときに考えます


なので基本コモンです

俺はようやく新しいスキルを得た

【アイテム生成・初級】


消費アイテムが作れるスキルで、ヒールポーションや簡単な罠を作ることができる

ヒールポーションの材料は【薬草[2]水[1]】


スキルに頼らない調合もできるのだけど大変な手間がかかるらしい

それを最適解で行うのがこのスキルの能力


魔素の濃い場所で、薬草を60から65度のお湯に1時間

必要な成分だけを抽出してから丁寧に濾すとできる


それでもスキルで作った方が効果が高いのだからとても良いスキルだと思う


まぁヒールポーションも必要なのだけど、俺の考えていたメインはこれじゃない

「とにかく今日は金稼ぎだ、バンバンスライムをやっつけるか」


レベルは目標に達した、次のレベルまでは300体は狩る必要があるだろうから最低でも2日間はスライムを倒し続けなくてないけないのだ


そんな俺には秘策があったのだ



今日もギルドに戻り【スライムの核】そして【薬草】を100枚納品する

これだけスライムを狩っても狩っても、いなくならないのはどうしてなのか?などと考えたこともあったのだけれど

とりあえずの都合の良さの前には微々たる疑問でしかなかった


「お疲れ様です、シュウさん」

最初に見た受付の女性が座っていた


「あ、朝と夜で当番が違うんですね…」

日替わりかと思ったのだけど、違ったのだった


「気付かれました?朝は私の妹、モルツがご案内させてもらってます

夜って呑んで暴れたりする人もいるじゃないですか、あの子結構絡まれちゃうんで私ヴァイツの役割です」


私だって可愛いのに、と言わんばかりのアピールもしていたのだけれど

周りの冒険者もヴァイツさんの事はからかってナンボみたいな雰囲気だった


「ではシュウさん、報酬の銀貨5枚と銅貨25枚です」


明日はこれで必要な買い物をしてから狩りに行くつもりで、飯だけ食べたら宿で寝てしまおうと思っていたのだけれど

たまたまウルフ討伐の報告にきたドルヴィンと出会ったものだから、そのまま『銀狼亭』で一杯奢ることにしたのだった


次の日の朝、やっぱり気持ちのいい元気な声で見送られることが嬉しかった

「いってらっしゃい!今日も泊まるの?タオルとお湯も用意しておくよー」

元気いっぱいで俺まで元気になりそうだ


「銀狼亭の飯も酒も美味しかったよ、また今日もよろしくね」

俺がそう言うと、街のことなら何でも聞いてよと返ってくる


雑貨でも武具でも教会でも…

お店を色々と紹介してくれたので迷わず買い物に行くことができた


「まいどありー」

買い物を終え、いつものように森へと出かける


その前にやることが一つあった

大量の素材を購入したのだけどインベントリに仕舞いたい

周りの目が気になる…こんな大量の物が一瞬で消えれば、嫌でも気付かれそうなのだから


「んー…どこでやるかなぁ…」キョロキョロと周りを見回す


たまたま誰もいなくなったので…


大きな木の陰で…


なーんて事はなかったので、いっそ広場で手品だと言うことにしてみんなに見てもらい、おひねりもたくさん頂いた


などと妄想しながらちまちま少しずつ収納していって、門を出る頃には手ぶらで歩いていた


「よっ、スライムマニア、今日も森に行くのか?」

門番にはアダ名までつけられるくらい有名になってしまったのだろうか


残念だったな!今日の狙いはスライムじゃないんだ、はははっ


さてどうなることか、とにかく狙いはスライムではない

もっと強い魔物を倒さなくてはレベルも頭打ちなのだから


ふふんっ、といった態度でいたものだから門番にも本気で心配され

「おい、コボルトくらいはいけるだろうが間違ってもゴブリンやウルフを相手にするんじゃないぞ!」


なんだか申し訳なくなって

「大丈夫です、勝てない相手とは戦いたくありませんから」と正直な気持ちを伝えていた


さて、森についたので準備を進めていきたいと思う

今日の討伐対象はズバリ【ゴブリン】だった


森には通常スライムしかいないのだけれど、俺はここでゴブリンを倒してレベルを上げようと考えていた


「えーっと、【布】…【火石鉱】…【ろう】…」

全て今日買い集めた物だ


それらを30個ずつ購入したものだから銀貨4枚と銅貨20枚が無くなった

火石鉱が銅貨9枚と意外と高いのでこれだけしか買えなかったとも言える


それらを取得したばかりのスキル、【アイテム生成・初級】で合成していく


手のひらに乗せたそれらは、宙にできた魔力の塊に溶け込み

次の瞬間には爆弾【フレイムボムⅠ】が完成していた


宿屋の一件で聞いていた壁に大穴を開けた代物だ、意外と簡単な衝撃で爆発する上に

大きさも15cmほどと荷物としては大きなものだから使う冒険者など滅多にいないらしい


時たまスキル持ちがその場で生成して投げたりする、という事はあるらしいのだけれど

宿でこんな物を作った日には追い出されて当然だろう…


インベントリ持ちの俺には関係ない話なのでさっさと20個ほどの【フレイムボム】を作成した


30個作れって?嫌だなぁ、何かに使えるかもしれないじゃん

あと、一個ずつでもいいからアイテムって残しておきたくならない?


で、問題のゴブリンなのだけれど

俺は攻撃手段を手に入れたとしても防御手段が非常に薄いのだ

避けられて襲われたらひとたまりもないのだろうから無茶はできない


「とうちゃーく!」

スタスタと森の奥に進み、以前足を滑らせた崖の上に立っていた


遠く見えますのは崖下に存在する魔物たち【ゴブリン】でございまーす


こうやって崖下を覗くと、木にぶつかって止まった強運に感謝し

もし落ちていたらと思い軽く身震いをしていた


「よいしょー」

フレイムボムを崖下に投げる


………ドーーーン!


上手いこと2匹固まっていたゴブリンに命中した

崖下では「ギャッ、ギャッ」とゴブリンが騒ぐ様子が聞こえ、またその声におびき寄せられるように何匹ものゴブリンたちが近くの洞窟から出てくるのが見えたのだった


「よいしょー」「よいしょー」

もはや無心であっただろう


…ドーーーン!…ドーーーン!

あっけなく10匹以上いたゴブリンたちが光となって消え

レベルを確認してみると、あっという間に8になっていた


噂以上に強力なアイテムだ…

初級で作れるのに誰も作りたがらないのは自分が死にたくないからだと


その時俺は、もっと強くもっと経験値のくれる敵を望んだのだった

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