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ミルディアの涙-友の行方-  作者: つき夜好き


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episode14.樹ノ国の墓と静咲の過去1

暫く歩くと、沢山の蝋燭がともった空気の冷たい開けた洞窟の様な場所へとたどり着いた。


「ここは?」

ミルディアは疑問に思った事を投げかける。


「此処は、輪廻を待つ者達の居場所。

君達の言葉で言うならばお墓ともいえるが、君たちの場合は死んだら最後と言う意味では

此処はやはり違うのかもしれないね。

けれど、この中の燈火に入れるのは戦死しした者や、本来死ぬはずが無かった、予期せぬ死に方で無くなった無念の者達の魂が輪廻を待ち望んでいる。」

ギルラスの説明を聞きながら、燈火の一つ一つを見つめる。美しさも色もそれぞれ違い、揺らめきすらも違って居る。所々灯されて居ない燈火に不思議に思いながら、ギルラスに問う。


「灯されて居ない火は、一体どう言う事?」


「まだ生きて居る者だよ。つまり、今の樹天仙の人数だね。あの一番上の純白なのが、静咲の燈火。灯ってないって事は、静咲は生きて居ると言う事だね。

そのすぐ下にある、白に少し紅色が混ざって居るのが四本あるだろう?あれの一番長いのが俺だ。燈火の土台の大きさが、その者の力の大きさを表す。

その証拠に、静咲は目立つ程に大きいだろう?」

確かに、静咲さんの燈火の土台はとても大きく思えたが、それよりも、目立って見えたのは、燈火の火がともって居ない数の少なさだ。つまり、それは、生きて居る樹天仙が非常に少ないと言う事になる。

だんだんと、ミルディアの顔は険しくなっていく。


更に、別の燈火に目が行く。


「あの、黒い燈火は?」

その言葉に、ギルラスの目は伏せる。


先程まで、自分が質問した事は直ぐに答えが帰って来たのに、言葉が止まり、沈黙して居る事に不思議に思い、燈火を映していたその瞳は、ギルラスを映す。


「私、何か悪い事を言ってしまった?」


「いいや。静咲は、君にちゃんと静咲自身の知りうる記憶を見せたんだ。君はきっと、知って置くべき者なのだと思う。」

そう言うと、今まで伏せて居たギルラスの深紅の瞳孔は、ミルディアを映す。


「あれは漆黒樹血(しっこくじゅけつ)一生輪廻が無い者の燈火の痕跡が樹となって変色した物だ。」

それは、数ある中で、たった二本しか存在して居ない為なのか、何よりも、大きい静咲の燈火の土台と同じ位の大きさの為なのか、どれよりも、目立って居た。

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