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セブンデイズ・プロローグ
『いつだってこの一瞬が、一日が世界を変える。死にたい自分を殺せるか』
空は青。
地面は黒。
信号機は赤。
時は七月半ば。爽やかなそよ風が、アスファルトの照り返す熱を和らげる。
トラックの重低音が呻く中、僕は一人、ぽつんと消えかけの「止まれ」の文字を宙でなぞっていた。
信号が青に変わる。途端に十人ほど、僕を追い越して学校へと歩いていく。前からも後ろからも雑多な喋り声。同級生もいることだろう。だが、僕にとってそれは騒音でしかない。
憂鬱な一日が今日も始まろうとしていた。
*
僕はこの時、これから起こることを知る由もなかった。寧ろ今日を呪っていた。明日を憎んでいた。
しかし、それは否応なくやってきた。
全てを変える七日間の再建が。




