表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生チートの復讐劇  作者: 黒咲 夜羽
第2章 アカデミー編
22/51

22 授業(夏純視点)

今度は夏純視点です!

ハルくんとはまた別の面白さがあるので是非見てください!

「あーもう!男子のせいでハルとイチャ・・・ゲフンゲフン特訓できないじゃない!」

私、神崎 夏純は文句を言っていた。

「ま、まぁまぁ夏純さん落ち着いて・・・」

エルナは私を落ち着かせようとしてくれる。

「はぁ、すぐに終わらせてハルの所に行こう・・・」

ハルを見てたい。ずっと昔から温め続けた気持ちを伝いたのだからこれくらい許してほしい。

「ちょ、夏純さん!さり気なく私を雑魚扱いしないで下さい!」

エルナは必死に訴えてくるが

「流石にチートな私に勝てるわけ・・・」

「私こそ人と同じにしないでほしいですね!それに・・・陽綺さんに認めてほしいし・・・」

プチン。と、何かが切れる音がした。

「へ、へぇ〜?ならハルを掛けてバトルをしようじゃない!」

「い、いいじゃないですか!勝ったほうが2人きりデートです!」

「い、いいわよ!上等じゃない!」

陽綺の知らないうちにデートの約束がされていたが、陽綺は知る余地もなかった。

エルナと揉めているうちにみんなの準備と先生の話が終わっていたらしい。

「それじゃあ。

よーい、始め」

先生の合図と同時に私達はお互いに駆け出す。

(牽制してみよっかな)

「【ロックブラスト】!」

夏純は6つの尖った岩石を生み出しエルナに撃った。

「!【幻歩】」

突如エルナが3人に見え【ロックブラスト】は狙いがそれた。

(あれは神崎流の補助術!?)

【幻歩】は【瞬歩】などと同じ「神崎流」の物だ。

歩く・・・もしくは走るスピードに一瞬だけ遅くしたり速くしたりする事で幻影を見せるものだ。しかし

(3人ってことは遅くと速くをほぼ同時にしたっていうの!?)

そうでもしなければ2人に見えるはずの技が3人に見えるはずがない。

「【ブレードリュミエール】!」

エルナは右手に細剣を生み出し突進してくる。

「でも!」

私は後ろにジャンプしながら空中で180°上下回転し頭の上に地面がくるようにした。

「属性で私に刺客はない!」

空に向いた足元には太陽の光を圧縮した熱の剣【フレイムブレード】を2本、頭の上の土から【ロックブレード】を2本、体の両脇に【エアブレード】を1本ずつ、空気中の水分を凝縮し凍らせた【フローズンブレード】、自分の静電気を魔力で増幅し【エレキブレード】を展開した。ちなみに、これは投擲用に夏純が開発した剣なので【ペトラソード】とは違い耐久性が少なく軽い物だ。

「【エレメンタルブレード】!」

全ての属性魔法剣がエルナに向かって飛んでいく。

夏純の適性属性を調べた時は驚いた。

なんせ、光と闇以外の全属性だったのだから。

もちろんエルナは回避をしようとするが

「【ダイアモンドダスト】!」

夏純の【ダイアモンドダスト】によりエルナを中心とした地面が氷結し、そのまま足首まで凍らせた。更に【ダイアモンドダスト】により出現した空気中の水分が氷の粒となり、エルナの視界を奪った。

しかし、エルナは冷静に

「【スペクトル】!」

魔法名を叫んだエルナの周りを光のリングが3つほど現れ、迫っていた夏純の【エレメンタルブレード】を全て砕き視界を奪っていた氷の粒さえ吹き飛ばした。

「うそっ!?」

エルナの後ろに回り込んでいた夏純は思わず声を上げた。

「そこです!」

エルナは握っていた光の細剣を振り向きざまに振ってきた。

「【エアロブースト】!」

夏純は突風で自分を吹き飛ばし、何とかエルナの攻撃を避けた。

「むー、なかなかやりますね」

「私も舐めてたわ・・・これからは本気で行くわ!」

突如、エルナを囲むように土の壁が現れた

「わわっ!」

縦に長い長方形の土の壁がエルナを逃さないように形成された。

エルナは上から脱出できるだろう。

しかし、夏純はそうさせない。

「もう1回!【エレメンタルブレード】!」

大量の属性魔法剣が土の壁の中にいるエルナの上空に出現した。

「いっけぇーーー!」

夏純の声を合図に大量に出現した属性魔法剣が降り落ちる。

その様子はまるでカラフルな雨だ。

「【ブライト・ラ・ジェーション】!」

エルナの声が聞こえたと思った瞬間。

極限まで収束された光のレーザーが土の壁の中から上空へ放出される。

エルナへ迫っていた全ての属性魔法剣は「ジュ」と音と共に全て消え去った。

「う、嘘でしょ・・・」

魔法の腕では完全に負けていた。

「おいおいマジかよ」「なんだあの2人」

周りの歓声が聞こえるがそれどころではない。チートの自分と張り合える人なんて(神だけど!)いるとしたらハルくらいと思っていた。

(でもこれだけは勝てる!)

「【エレメント・ディ・ソード】」

【エレメント・ディ・ソード】。

これは夏純がオリジナルで作り出した夏純にしかできない魔法だ。

【エレメンタルブレード】を応用し、飛ばす為ではなく振るためとして作成した物だ。

【エレメンタルブレード】は当てるために質より量を重視しているが、【エレメント・ディ・ソード】は質を重視しており、折れず・曲がらず・全属性の凝縮体としてのイメージだ。そのため、オーロラのような光を放っている。ちなみに形は細剣だ。

夏純は駆け出し土の壁に向かって

「【紫電・刹】!」

1点集中の3連突きを放った。

もちろん、貫通してエルナに当たるなどと考えていない。あくまで牽制・・・そのつもりだった。

しかし、土の壁からまったく同じ場所に【紫電・刹】が来るのは予想外だった。

だが夏純は

「もう驚かない!」

そう叫ぶと同時に足で【牙狼】を壁に放ち、石の礫をエルナがいるであろう場所に飛ばす。

「わぷっ!」

とエルナの声が聞こえた所に最速で【紫電】を放

「虚像に偶像ってね!」

たず後ろに右腕で肘打ちを繰り出した。

「げふっ!」

エルナのうめき声が後ろから聞こえてきた。

「やっぱりそっちにいた」

夏純は「ふふん!」と胸を逸らす。

エルナは悔しそうに

「まだまだー!」

と言ったところで爆発音が聞こえた。

そちらを見てみると赤毛の女の子が陽綺に殴られ右腕の骨が砕けながら飛んで行っていた。

「「!?」」

何が起こってるの!?

訳がわからなかったがハルは慌てて駆け寄り少女の右腕に新しい制服を掛けて

「エルナ!ちょっと来てくれ!

先生!医療室に運んできます!」

と叫んだ。

エルナは走ってハルを追いかけて行った。

(・・・呼ぶのは私じゃなくて・・・エルナなんだ)

と、少し悲しい気持ちになった。

もちろん、唯一回復魔法が使えるエルナを呼ぶのは間違ってないし夏純が行った所で何もないのはわかっている。それでも呼ばれないのが悔しいのは乙女心だろうか。

「私だって呼んでくれたっていいのに・・・」

と、髪から滴り落ちる汗を見ながら呟いていた。

良ければブクマ・コメント宜しくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ