0・ルート分岐
気がつくと、あなたは座敷牢の中にいた。
どうしてなのか、どんなに考えても思い出せない。
座敷牢にいる理由どころか、あなたは自分の名前すらわからなかった。
人の気配を感じて顔を上げると、端正な顔立ちの青年が鉄格子の向こうに立っている。
「あなたは僕の花嫁です」
そう言う青年は――
洋装である。→25(吸血鬼ルート)へ
和装である。→このまま続きへ
あなたは彼を見つめた。
彼は――
整い過ぎて人形のような顔からは感情が読み取れない。→7(蜘蛛ルート)へ
なんだか悲しげな顔をしている気がする。→このまま続きへ
見つめ合っていると胸がざわめいた。
あなたは彼から目を逸らした。
自分を見つめ続けている彼の視線から逃れたくて、あなたは座敷牢の内部を見回した。
壁の一面が鉄格子で外から丸見えなのを覗けば、普通の畳敷きの部屋のように見える。
いや、部屋の隅の衝立の向こうにあるのはお手洗いのようだ。
全然普通ではない。
おかしな部屋である座敷牢は、大きな部屋の一部分だった。
あなたの花婿だという青年の後ろには壁があり、扉が見える。
扉にはおそらく鍵がかかっているのだろう。
あなたは――
絶対に逃げだしてやる、と思った。→13(烏ルート)へ
しばらく様子を見よう、と思った。→このまま続きへ
自分の置かれている状況を知る手がかりがないかと、あなたはなおも辺りを見回す。
小さな箪笥がある。
中には着替えが入っているのだろうか。
ちゃぶ台もある。座布団もある。座椅子もある。
畳んだ布団もある。
箪笥の横には本も並べられていて――
「あれ?」
「どうしました?」
箪笥と壁の間には隙間があった。
その隙間に黒い影のようなものが見えたのだ。
生き物だろうか。それとも目の錯覚なのか。
あなたは――
黒い影のことを青年に告げる。→19(狐ルート)へ
黒い影のことを青年に告げない。→1(蛇ルート)へ




