聞く人が聞けば打首モノ
「ふーむ、成る程成る程。確かにお主の考えには一理あるのう。もしかしたらという考えがない事もないのじゃが、聞いてみるかね?」
「一応参考に聞いておきますわ」
そしてわたくしの考えを聞いたローレンは自らの顎に蓄えた白い髭を摩りながら、わたくしの考えを聞いた上で更に持論を申しても良いかと聞いてくるので即座に許可を出す。
今は猫の手でも借りたいと思える程なのだ。
魔術の知識に長けるローレンの考えは正に、喉から手が出るほど欲しい物である。
「そうじゃの、どこから話せば良いやら。ふむ、先ずは召喚魔術について話そうか」
そうローレンは言うと椅子に腰掛け机に置いていた冷めたコーヒーに口をつける。
「召喚魔術についてお主はどれ程分かっておる?」
「そうですわね、契約した者を術式を介して別の場所にいても召喚出来る魔術、という事ぐらいですわね」
「そうじゃの。じゃが、お主はマオとの繋がりを感じるにも関わらず召喚出来ない。繋がりを感じるという事は間違いなくマオは生きておる。しかしだからこそ召喚出来ないという事が大きな謎として残る。だから儂の所に来た、という事じゃな」
「そうですわ」
そしてローレンは「ふむ」と言い髭を触る。
勿体ぶらずにさっさと言いなさいよと思うのだが、ここでこの老人を殴った所で物事は進展しないどころか後展しかねないためグッと堪える。
「そう焦りなさんな。早く会いたいというお主の気持ちも分からんではないが急いたせいで失敗してりしたら元も子もなかろう。急いでいる時こそ慎重に、確実に、進めていった方が意外と早かったりするものじゃ。して、最大の謎である繋がりを感じるのに召喚出来ないという部分なのじゃが、この召喚魔術はあくまでもこの星の範囲内という制約があるのでは?というのが一点、そしてマオというのは実は依代であり仮の姿だったのではないかと思っておる。今マオはこの星ではない別の星にいるのならば我々が行使している召喚魔術では呼び出せないし、そして依代と契約したのならば最後の戦いで依代が身代わりとなって消えてしまったにならば召喚契約していない本体を召喚する事は出来ない、という事じゃな」
さも当たり前の様に目の前の老人は話すのだが聞く人が聞けば打首モノのかなりヘビーな内容ではないか。




