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階段の司書室  作者: いす
50/84

50話目です

誤字・脱字があったら申し訳ありません

「お前の髪ってサラサラだよなぁ」

風が吹き、太陽を受けて輝く髪が目に入る。

言われた彼女は「そうですか?」と言って自分の髪を優しく触る。

そのカノジョの顔は喜びに満ちている。

「いやほんとに。綺麗だなあって」

「き、綺麗…ですか。頑張った甲斐がありましたね…えへへ…」

「ケアやらなんやら大変そうだな」

「えぇ、でも、ユキからその言葉を聞きたくて、毎日頑張ってたんです!」

「そうか」

「で、なんですけど。あの…良ければもう一度、綺麗って言ってくれませんか?」

「ん…何故?…お前まさか変なたくらみが…」

「違いますよ!その…ユキから誉められると、もっと頑張れる気になれるんですっ!ほらっ、言ってください」

可愛らしい彼女の顔が、迫ってきて、もう一度、と言ってくる。

「いや…でも今のは素で出た言葉だから…意識すると…」

「いいんですか?今のワタシに綺麗と言わないと、もしかしたらこの髪がザラザラになったりするかもしれませんよ?」

「なんだその脅迫…」

「今言わないと髪に触る権利も失いますよ?」

「そんなのあったのか」

「ふふふ…さぁ、言ってください!」

謎の脅迫が俺に突きつけられる。

ここで放置しても、いつまで言い続けるか分かったもんじゃない。

それに、彼女も純粋に聞きたいと言ったのだ。

俺の一言で頑張れる気持ちになれるなら言っても…まぁ。

「…き、綺麗…だな」

「……!んふ~♪」

「ちょっ、抱きつくな」

「ついでに頭も撫でてくださいっ!ほらっ!ほらっ!」

「えぇ…」

動こうとしても動きづらく、離そうともしてくれない。

素直に従って、サラサラの髪に手を乗せる。

「~♪ユキは撫でるの上手ですね~♪」

「……これ外ですることじゃ無いと思うんだけども」

「それじゃあ続きはワタシのお家でします?」

自分の胸の中で見上げてくる彼女の笑顔は、とてつもなく愛らしく危険。

彼女の力が抜けたところで、するりとまわされた腕から抜け出す。

「…いい。ほら、もうおしまい。帰るぞ」

「えー、もっともっとです!ユキ~!」

「やめろ、来るんじゃない」

「あ、照れてますね?恥ずかしがってますね?」

「覗き込まないでくれ…」

「もっと見せてくださいよ~♪」

覗き込んでくる彼女は喜びと嬉しさに満ちていた。

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