表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
階段の司書室  作者: いす
45/84

パンフレット

45話目です

誤字・脱字があったら申し訳ありません

「そうだユキ!ちょっと見てください!」

歩いていると、彼女が鞄から何かのパンフレットを取り出す。

魚やらイルカやらなんやらの写真が貼られた青がメインのパンフレット。

「…それ、水族館か」

「はい!お友だちが行ってきたみたいで、お土産と一緒に彼氏とどうだって渡してくれたんです」

「そういやそんな噂あったな」

「ワタシも聞いたときはえっ?ってなりました」

「流した張本人だろ」

「って、今はそんなことは良いのです!それよりも、水族館、どうですか?」

パンフレットを顔の前に出して、彼女は話してくる。

イルカの華麗にジャンプする姿が描かれた表紙が目に入る。

「んー…」

「春のお魚展って書いてますよ?」

「それは多分夏にも似たようなのが書かれるし、冬になったらクラゲ云々になるぞ」

「そしたらその時もまた行きましょう!」

「うーん…まぁ、良いかもな」

「えー……って、あれ?今回は変に粘ったりしないんですか?」

「まぁな」

どうせ粘ったってこいつに押されて負けるんだし、だったら最初から負けた方が良いと察したのだ。

俺が諦めたということを伝えると、彼女はまた鞄をごそごそといじる。

「じゃあ!これも行きましょう!あと…これも!これも!」

鞄から大量のチラシにパンフレット。

動物園…植物園…それにケーキ店に遊園地。

ありとあらゆる種類が出てくる。

「…どれだけ行くんだ」

「前に言ったユキが『いずれ』で誤魔化した全てです!」

「俺のお財布事情的にきついな」

「むぅ…でもそれは確かに仕方ないです…。あっ!それじゃあバイトとかどうでしょう?」

「まぁ、いず…」

「……………」

「そのうち」

…忘れてた。

いずれは禁止ワード。

「はぁ…まぁ欲張っても仕方ないですから、一つずつちゃーんと片付けていきましょうか」

「時間はかかるけどな」

「ワタシはそっちの方が嬉しいですけどね?」

「なんで」

一言返すと彼女は恥ずかしそうに言葉を発する。

「それは…ほら。楽しみっていうのはすぐに楽しんじゃったら勿体ないじゃないですか」

「…まぁ、確かに」

「一緒にいる時間が長ければ長いほど愛も…育めますし?」

「そっちが本当の目的だな?」

「えへへ…」

「……まぁ、あれだ。水族館は近々な。春の何とか展も今月一杯っぽいし。まだ余裕はある」

「ですね。それじゃ、ワタシ楽しみにしてますから!お誘い待ってますね?」

そろそろ近くに階段の終わりが目に写った。

彼女とも約束をしたらもう今日はお別れだろう。

…………ん?

「…えっ、なに俺がすんの?」

「当たり前ですよ。デートのお誘いは男性からと相場が決まってます」

「そのわりには大体いっつもお前からだったけど…」

「今までは中々ユキが誘ってこなかったからワタシが代わりにだったんです。これからはユキがデートのお誘いを」

「マジか…」

「マジです。期待してますからね?」

結構なプレッシャーがかかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ