⒉F
奴隷スパイになった時、和田スミレに出会った。
その当時のスミレはもう奴隷スパイを引退していて、奴隷幹部となっていた。
「ねぇ、Fくんだったかしら?」
「,,,」
「あら、無視は酷くない?まぁいいわ。ねぇ、Fくん?本名は?」
「,,,言いません」
「どうして?」
「Smith様とは次元が違いますので。」
「あははwなら!私の名前は和田スミレ。Smithじゃなくて今後はスミレって呼んで?はい、これでオトモダチ、ね?ほらほら、友達には敬語は使わないものよ?」
「,,,教える義理がない」
「そんな事ないわよ。ね?私の全てをあなたに教えるわ、だから貴方も教えて頂戴」
「,,,調べればいいでしょう」
「面倒臭いじゃない」
「,,,そう、ですか。」
「あら教えてくれる気になった?」
「まぁ、、」
正直な話、なんでこの時話してしまったのか自分にもわからなかった。ただ、、ただただ、私から見たスミレが、美しすぎた、とは言えない。
「,,,どうしたの?黙って」
静かにしていたら通りすぎる人は皆、美しいと思うだろう。誰もが一目見て惚れるだろうか。私もその大勢の中の1人だとは、本人には死んでも言えないようだ。
数日一緒にいると毎日のように言ってくる言葉があった。それは、「好き」だ。
「○○、好きよ?」
好き、と言う時だけ私の本名を呼ぶ。
「F?聞いてるの?」
「GEさんは?」
「え、さぁ、、知らないけど。それにしてもあなた本当にGEのこと好きねぇ」
「好きではないです。」
「私のことは?」
「嫌いですかね」
「んふっ、照れ隠しかしら??」
「違います、、」
いい加減ウザイなんて思っていたが、正直、ここまで美しく、綺麗で、すぐに人を惚れされるような人間はそうそういないだろう。性格に難アリだが。
「Fくん。後ろ」
「?!、お、おぉ、、」
「大丈夫か?」
少し苦笑いしながらそう言うGEも、なかなかに美形だろうか。変装だからそんなことは分からないが。
自分より弱い奴らを殺さない程度にボコボコにしながら戦闘を楽しむ。手加減するのは面倒臭いが。
GE相手だと手加減しなくても負ける。その方がイラつくか。
「ねぇ、貴方は私の事好きじゃないの?」
本名を言わずに"好きか"聞いてきたのは初めてだ。
「,,,さぁ、、分からない」
「男らしくないわね」
「まぁ、、女性として育てられたしな、」
「それにしては口は悪いわね。」
「スミレだけには言われたくないんだが」
「あら、そう?私は性格が悪いだけで口はそんなに悪くないのよ?」
「あ、ソウデスカ、、」
「あら、ちゃんと答えないと給料減らすわよ?」
「いいですけど、」
「頼るあてでもあるの?」
「いえ」
「じゃあダメじゃない」
「あー、はい、、任務があるんで行きますね」
「あらそう?また明日ね。」
「会うとは誰も言ってないんだが、、」
「あら、必ず会うわよ」
まぁ、ちゃんとその次の日も、次の日も、毎日のように会ったが。
彼が亡くなって2年ほどたっただろうか。
お参りにいくと、島奈乃羽にあった。その当時島の存在を知らなかった私からすると、よく分からない人がいると思った。正直、彼の恋人。とでも思った。GEから恋人がいることは聞いていたからそう思うのは仕方ないだろう。
「,,,F様、でございますね?」
「ぇ、、」
急にお辞儀をされ、驚いた。
「お待ちしておりました。」
「誰だ?」
「島、島奈乃羽と、申します。よろしくお願いします」
「よ、よろしくお願いします、、?」
「奴隷ですので。敬語は使わなくて結構です。」
「そうか、、」
島に対して敬語を使わない理由は最初にそう言われたから、というのは建前で、普通に気があって、仲良くなったからだ。
「F様は、彼を尊敬してたんですね」
「そう、だな、、」
「悲しい、ですか?」
「まぁ、、小さい頃から一緒にいたから、な、、」
「そうですか、、私も、彼とは小さい頃に一度あってるんです。それで私は、人殺しをしました。」
「ほぉ?」
「あら、嬉しそうですね」
「そうではないが、、彼と人殺しの関係を知りたいな」
「まぁまぁ、それはまた後ほど言いましょう。任務に急ぎましょう」
「あぁ。」
島もスミレの教え子のようなものだから少し似ている。
唯一、性格の悪さは似なかったようだ。物凄くいいやつだった。顔もスミレまでとはいかないが、なかなかに美形。
父親がよく不倫相手を連れてくる度にそういう話をしてくる。それを聞いていると、自然とそういうことも身に付く。
「今回の相手は全然ダメ、ブサイクだし、性格いいだけ」
性格がいいだけ。は、短所じゃない。誇っていいことだ。
このクソ親父は本当にクソ野郎だからな、いい所なんて一個もない。特段顔も良くないし、性格はクソ悪い、お金だってそこまで持ってないし、清潔感は皆無。おまけに暴力も振るうし、ただのクソだ。
なのに不倫相手を連れてこれる理由は騙してるんだろう、来てくれたら金をやるって、もちろんそこまで金をもってないからたった数千円程度だろうか。それとも、不倫する相手は大抵夫持ちで不倫してる映像を撮影して金でも巻き上げてるのだろうか。
「考えがまとまらないのは辛いわよね。」
「そう、だな、、スミレ。」
「何?」
「お前は私の思考でも読めるのか、、」
「ん?何言ってるの。いくら好きでも人の思考なんて読めないわよ。」
「え、じゃあなんで、、」
「大丈夫なの、ほんとに、、ずっと声に出てたわよ?」
「,,,」
「少し、休む?」
「いや、、いい。」
彼が亡くなって、連鎖するかのように父親が他界した。
彼が亡くなったことは悲しかったが、父親のことは何とも思わなかった。今まで不倫してきた女性達に刺されたり蹴られたり、殴られたり。自分がやってきたことが降り掛かった。私もその輪に入って父親を散々罵ればよかった。
まぁ、そんなこと、死んでも思わないが。
裏切られてばかりの人生だったりするが、人を馬鹿にしたり、傷付けたりするやつは苦手だ。でも人を傷つける人を悪く言うのも気が乗らない。
ただのおしとよしなのかもしれない。でも、
ただ私は、人が好きなだけだから。世間一般ではそれをお人好しと呼ぶのだろうか。まぁそれでも、大丈夫だ。
私は、ただ、人が好きなだけだから。
「人が好きなのはいい事やろ。お前の長所はそこちゃうか?」
「,,,」
「声に出てたぞ」
うぅん、、最近声に出るくせでも着いているのだろうか。まぁいいや、、
「そうか、、ありがとう。」
「えぇけど、、最近お前おかしいぞ。任務に支障きたすなよ?」
「問題ない」
「まぁ、知ってたけど、、」
「,,,」
「俺も、彼のこと、、知ってんねん。」
「ーーーは?」
あまりに突然過ぎて、思いっきり振り向くと<br/>とぶつかった。
「いっ、大丈夫かよ、、」
「っ、あぁ、、それより。なんでお前が、、」
「ん〜?なんや、、大阪行った時に会ってん。多分その人がお前の言う彼なんやろ?」
「,,,あぁ。たぶん、な。」
「彼が死ぬ数日前。"死ぬのは怖い"って、言っててん。俺思ったわ、彼はもう死ぬんやな。って。」
「,,,は、、?なら彼はわかってたのか?」
「ん?なにがや?」
「詳しく、聞かせろ、、」
「え、、すまんけど、あんま俺知らんで?ただ俺と彼が会った最後の言葉がそれやっただけで、彼の死因とかは分からんし、まぁ、聞いた限りやと、GEなんやろ、、?」
「,,,私が見たとき、GEには血が付いていて、その横には、、彼の死体があった。」
「,,,そうかぁ、、」
関西弁で口が悪い<br/>は意外と良い奴で、人の話をしっかりと聞いて、考えて、人の嫌がることは言わないように心掛けてる。口は悪いが
私が尊敬していた彼を殺したであろうGEは私に嫌われようとした。自分が無理してでも、だ。そういうこいつも良い人だ。
毎日のように愛を伝えてくれた和田スミレ。スミレも意外と気遣いが上手く、単純にいい人ではあった。
奴隷だけど、性格は良く温厚でとても優しい、島奈乃羽。やっぱりこいつも人殺しではあるが良い奴で。
そんなやつらのおかげで、
私は人が大好きだったりする
うわぁぁぁぁぁい!!
F「決まったなら早く言え」
GE「人が大好き、Fくんじゃないか。」
<br/>「あれれれ?人大好きくんじゃないか!」
F「殺すぞ」
GE、<br/>「すいませんでした」
こっわ、今の一瞬で、
F「早く言え」
はぁぁい!!!
"<GF/>の日常"に決定しましたァァァ!!!
F「ん?」
GE「え?」
<br/>「あ??」
GE、F、<br/>「なんて読むんだよ?!」
ん??だぁかぁらぁ、○j'ga△9rjの日常だって。
F「いやいやいや、さっきと変わってんじゃん」
<br/>「もっかい言って?」
だから、、wpjw"lm&aの日常だってば!!
GE「ふざけてんな、ほんとに、、」
作者(蒼)「ホントすいません!!!!いやっ、そのっ、違くて!!どーしよってなった時。もう混ぜたらいいや☆ってことでこうなりました!!すいません!でも許してください!!!」
F「まぁいいけど、」
GE「いいんじゃないかい?」
<br/>「えぇんちゃうん?」
作者(蒼)「みんなぁぁ!!流石です!!」
GE、F、<br/>「あくまで俺達は、ね。」
作者(蒼)「あ。」