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よっぽどの馬鹿?
竜術士になるための条件は、竜に好かれること、竜と心を通わせることができること、竜術を覚えられる頭があること、の三つ。
……私は、竜には好かれているみたいだけど、その他は自信がないのに竜術士になれるのだろうか。
その疑問をぶつけると、グレイス様が答えてくれた。
「心を通わせるのは、竜の気持ちがだいたい分かれば何とかなる。竜術は、よっぽどの馬鹿でなければ大丈夫だろう」
(よっぽどの馬鹿だったらどうしよう……)
竜術を覚えられない=よっぽどの馬鹿。
自分の頭が良いのか悪いのか分からない私にとっては、かなりのプレッシャーだった。
「竜術に関しては、馬鹿かどうかより、師匠の教え方がいいか悪いかの問題じゃないのか?」
ライドさんがそう言って、私にかかったプレッシャーを和らげてくれた。
(そっか。師匠が良ければいいんだ)
ちょっとだけ安心して、私はまたグレイス様に聞いてみた。
「私が竜術士になるには、誰に弟子入りすればいいんですか?」
「私だ」
「……グレイス様が師匠になってくれるんですか?」
「……不満か?」
「いいえ! 不満なんて、とんでもない!」
慌てて否定しながら、私は、グレイス様は教え方が下手そうだな、と不安な気持ちで考えていた。




