竜術士の条件?
「竜たちの所に行ってくれ」
グレイス様に言われて、私は湖に近付いて行った。
すると、竜たちが皆こっちを見た。
ラファンと初めて会った時と同じだ。皆、興味津々といった様子で私を見ている。
(そんなに見つめないでよ〜)
大きな竜たちに一斉に見られているのは、ずいぶんと居心地が悪かった。
それでも、グレイス様が促すので、私はゆっくりとした足取りで近付いていった。
「キュルル」
一番近くにいた竜が寄ってきて、挨拶のように鳴いた。
私も慌てて挨拶した。
「初めまして。リゼです」
すると、他の竜も近付いてきて、私は竜たちに囲まれてしまった。
「クルル」
「キュルル」
たくさんの竜が話しかけるように鳴いている。私はどうしたらいいのか分からずに、周りを見回した。
すると、キュアーがやって来て、私の肩に止まった。
「キュ!」
キュアーが鳴くと、竜のほとんどが鳴くのを止めた。
「キュウウ。キュ」
何を言っているのかは分からないが、皆を宥めてくれているようだ。
「やっぱり竜術士の素質があるな。竜たちに好かれている」
いつの間にか、グレイス様がそばに来ていた。
「竜に好かれたら、竜術士になれるんですか」
「それだけじゃないけど、竜に好かれることが竜術士の第一条件なんだよ」
竜の間から、ライドさんの声がした。……少し離れた所にいるようだ。
「じゃあ、他の条件は何なんですか?」
「その他は、竜と心を通わせることができることと、竜術を覚えられる頭があることだ」
それは、グレイス様が答えてくれた。




