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仲間?
ラファンは興味深げにキュアーの匂いを嗅いでいた。
すると、キュアーが目を覚ました。
「キュ?」
ラファンを見て、不思議そうに声を上げる。そして、ラファンの匂いを嗅ぎ始めた。
お互いの匂いを嗅いで、仲間だと確かめ合っているようだ。
確認し終わったのか、しばらくすると匂いを嗅ぐのを止めて、キュアーはまた丸くなって寝てしまった。
そしてラファンのほうは、再び私を見た。
顔を近付けて、匂いを嗅いでくる。
大きな竜の顔は、正直怖かった。しかし、ここで怖がったら二人に失望されそうで、頑張って耐えた。
「クルル」
ラファンが頭を擦り付けてくる。その仕草がキュアーと一緒で、大きくても同じなんだと嬉しくなった。
怖さもどこかに吹き飛んで、私はラファンの大きな頭を撫でた。
ラファンは嬉しげに目を細めて、更に頭を擦りつけてくる。
「やっぱり、竜術士になれそうだ」
その様子を見ながら、ライドが満足そうに呟いた。




