↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/27

フォート領の今後

 さて、現状を整理しておこう。

 父上、ああもう父でいいか、は僕の兄様と姉様(ああ、こっちも「様」なんてつけなくていいか)が学院でかなりの支持を得ていることに満足しているようだ。それはそうだろう。兄と姉はこの学園のスターのような存在だ。学院に来てからと言うもの、メキメキと力をつけている。父は僕が魔法も魔道具も使えない、と思っている。そんな僕を早く切り捨てたいというのが父の考えだ。

 祖父のことは恐れているようだが、実権はすでに父の手にある。父に残っている祖父の影響、つまり僕を排除すれば、祖父からこれ以上の横槍はないと考えているだろう。

 そして僕はと言えば、貴族にあるまじき行為、つまり冒険者として働くなどという不始末を犯した。僕からすれば、お金も与えずに放置しておいて何を、と言いたいのだが、まあ父のことだ。きっと送ったが無駄遣いしたとかなんとか言い逃れるつもりなのだろう。

 そして晴れて僕はフォート家から放逐され、父は万々歳。そして僕も万々歳というところ。


 え?なんで僕が万々歳なのかって?だってこれで家に遠慮なく冒険者として稼げる。今までは何かの風評が立つことを恐れていたけど、もう僕はただのジャック。どんな風評がたっても問題ない。

 そして次が大きいんだけど、もうフォート領の面倒を見なくてもいいのだ。これには僕もニッコリ。


 なぜフォート領が今の今まで栄えてきたのか?栄えた、というのはちょっと言い過ぎか。過ごしやすい環境だったのか。

 それはもちろん僕が手を貸していたからだ。

 まずは野盗を『ぶっ殺しゲーム』で常に排除。これだけでも、他の領に比べて断然生活しやすくなるのだ。

 他にも畑の雑草を抜いてあげたり、肥料が足りないところには栄養をプレゼントしてあげていた。もちろん、ペンダントの機能で自動化したから、大変だったのは最初の準備だけだけど。

 細かい部分でサポートしていたからこそ、過ごしやすいフォート領だったのだ。

 それを父は自分の管理能力のおかげと自画自賛している。

 ふふっ。その思い上がりがいつまで保てるかな。今日この日をもって、僕はフォート家の人間じゃない。つまり、フォート領の面倒を見る必要も無いのだ。

 僕が手を貸さなくなったからといって、すぐに環境が悪化するわけじゃない。でも、少しずつ変わっていく。

 変だなと思ったときにはもう遅い。何もしないで素晴らしい環境が整うわけもなし。

 そのとき、はじめて自分の無能さに気付くのだ。それとも、自分は無能じゃない、と必死に思い込むのだろうか?

 数年先が楽しみですね、父上。あ、違った、元父上。それでは、お元気で。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。