表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第1編 Justice of Bullet  作者: SEED
第3章 革命を行う者
14/28

疾風迅雷

「ふあぁ〜あ。」


眠い。


布団から起き上がり携帯を見る。時刻は7時30分だ。そしてカーテンを開けるとまだ早い時間だというのに強い日光が目に飛び込んできた。


「もう......夏か。」


そう。夏休みだ。あれから変わった事もなく、大きなミッションもなく契約の2週間が経過。しかし、大臣は俺を解約せず雇い続けている。元々ずっと政府の近くに居たが、一つの仕事につきあうのは初めてだ。今まではある程度の情報を入手すると特殊部隊をつぎ込み、解決していたからだ。だが今回の仕事は未だにケリがつかず、変わった動きもなかったため、大臣はこの事件が解決するまで手伝ってほしいと言われた。断ってもよかったが、.......どうせ暇だし構わないだろう。俺としても日本人テロリストの桐生には個人的に興味があったし。

そして今日は大きなミッションが行われる予定だ。俺がハッキングした会社に敵側のハッカー、『GHOST』の足跡をつかんだからだ。その会社はある程度大きい会社で、サーバでしっかりとメンテナンスもされていた。しかし、なぜかそこに足跡があった。そして会社に連絡しても異常なしと返事が返ってくるだけだ。そこで俺たちはその会社の本部に突入することを決めた。俺の仕事は突入前と突入してからの情報収集と処理。


「そろそろ時間だな、準備しないと。」


朝食を食べ、顔を洗う。鞄にノートパソコン、充電器、ストレージ、ケーブル、etc.....使うと思われる道具を鞄につめていく。これらを入れても鞄は少し余裕があるから大丈夫だろう。いつもはこんなに持ち歩かないが今日はミッションがあると分かっているから念のため持っていくことにする。





準備を終え、沙紀と悠真にメールをする。しばらくすると返事がきた。


「『こちらも準備完了!今からお前の家に向かうぜ。』」


「『今から天翔の家に行きます。』」


沙紀の家は俺の家の隣だからすぐにくるだろう。悠真の家は大臣と一緒なのでもう少しかかるな。

そう考えていると家のチャイムが鳴った。インターフォンカメラで見てみるとそこには沙紀がいた。


(ガチャ)


「おはよ。」


「ああ、悠真ももう少しでくるから家に上がってろよ。」


「うん。お邪魔します。」


沙紀を家に上げ、リビングに案内する。


「天翔の家ってよく考えれば久しぶりだよね。」


「そうだな。春に泊まりにきて以来だな。といっても何も変わってないがな。」


「フフッ。そうだね。」


そしてアイスコーヒーを出して隣に座る。


「それにしてもまだ8時だってのに暑いな。」


「ホントにね。7月の下旬.......もう8月だよ。」


「エアコンつけるか?うちは基本俺しかいないからつけてないんだ。」


「う〜ん。じゃぁ、お願いしようかな。」


「分かった。」


テレビ台の横からエアコンのリモコンを取り、ボタンを押す。そしてまた沙紀の隣に座る。


「...............」


「...............」


(ギュッ)


左腕に圧迫感を覚え、隣を見ると。沙紀が俺の二の腕にしがみついていた。


「沙紀。.........暑い。」


「私も暑いよ。」


「なら、」


「ダメ?」


上目遣いでこっちを見てくる。...........それを使われたら俺は何もできない。


「いや、.........いいよ。」


「ホントに嫌ならやめるよ?」


「暑いけど俺も嬉しいから。」


「............ッ!そ、そっか。」


「ああ。」


「何してんだ、お前ら。」


「ウワァ!」


「キャァ!」



..................見事に声がかぶった。


「イチャイチャするのもいいけど、ほどほどにしとけよ。.......俺がイライラする。」


「お、お前どやって入ってきたんだよ。」


「は?お前俺に合鍵渡してるだろうが。」


あっ。そうだった。


「まったく。そっちはそっちでフリーズしてるぞ。」


隣の沙紀を見ると..........俺の二の腕を掴みながらフリーズ中。


「おい、沙紀。離れろ。」


「!!!!!!!!」


「そ、そんなに驚かなくても。」


「ご、ごめん。」


そう言って沙紀は俺の二の腕を離し、俺の向かい側に座った。



とりあえず、時間まで適当な会話を繰り広げ、家を出た。


「よし、じゃぁ、本部に向かうか。」


「そうだな。」















本部につくと、中は慌ただしく準備に追われていた。


「どこに行けば良いんだ?」


「まぁ、とりあえず受付じゃね。」


そういい俺たちは受付の女性に話しかけた。


「すいません。碓氷 天翔ですけど。」


「ああ、おはようございます。お待ちしておりました。」


「「(なぜ敬語.........)」」


「俺たちはどうすればいいでしょうか。」


「とりあえず、大臣からは..........第一訓練場にくるようにと書いてありまずが。」


「ありがとうございます。」


「なんで訓練場なの?」


「さぁな、俺も分からん。」





そして訓練場へつくとそこには大臣と吉野さんがいた。

「大臣、吉野さんまで。どうしたんですか?」


吉野さんは訓練用の銃を持っている状態で話をしていた。


「おお、きたか。久しぶりだな碓氷。」


「はい、お久しぶりです。大臣も。」


「ああ、久しぶりだね。」


「前から思ってたんだけど(ボソボソ」


「何?(ボソボソ」


「お前の恋人顔広すぎだろ。アレは一番敵にしちゃいけない奴No.1だな。(ボソボソ」


「私はいつでも天翔の味方だから問題ないよ♪(ボソボソ」


「.......あっそ」



「ところで、今日はなんで訓練場なんですか?今日はミッションなのに。」


「ミッションは午後9時だ。それまで君には銃の扱いに慣れてもらう。」


「なんでですか?」


「これから私たちは巨大な敵と戦うことになる。そしてもしも自分、大切な人が危険にさらされたとき.............守るためだ。」


「それで?」


「だから吉野を呼んだのだ。」


「なるほど。」


「よし、ならこれから2時間で銃の扱いに慣れてもらう。」


「慣れるだけなら問題ありません。」


「...............なに?」


「貸してください。」


そういい俺は銃を吉野さんの手から借りる。模擬弾を装填し、セーフティを解除。開始ボタンを押す、目の前に構える。そして簡単な人型を模した紙がどんどんでてくる。それの中心をどんどん射抜いていく。


(バンッ!バンッ!ドンドン!!)


そして結果を確認する。..............すべて的の中心を性格に射抜いていた。


「「「「.......................」」」」


「どうしたんですか?沙紀たちもそろって。」


「お、おい!。お前どこで銃の打ち方なんて覚えたんだ!?」


吉野さんが俺の肩を掴む。


「いえ、両親が海外で暮らしていて。それで一緒に小学生のときアメリカに行ったんです。そこで親父が「男なら銃くらい使えるようにしとけ!」って」


「いやいや。それはお前の親父さんがオカシイから。」と悠真は呆れていた。


「これはその辺の自衛隊員より筋がいいんじゃないか?どうだね吉野くん。」


「は、はい。ここまでうまいとは。」


「ちなみに、俺はハンドガンよりもスナイパーライフルの方が得意です。」


「なら見せてくれるかい?」


「ええ、大丈夫です。」





そして場所を移動。大きな広場のような場所に出た。


「吉野さん、ここは?」


「これから碓氷くんにはうちの隊員と勝負してもらう。大丈夫だ、最近入隊したばかりの新人だからね。弾も模擬弾だ。」


「は、はぁ。」


「よし、なら観客は端のベンチへ移動して。」


沙紀と悠真と大臣はベンチへと移動した。


そして反対側のゲートから人が出てきた。女の子だ。歳は同じくらいだろうか。


「よろしくお願いします。」


「ああ、こちらこそ。」


「隊長、この人を倒したらホントに昇格できるんですよね?」


「ああ、俺が約束する。」


「分かりました。」


相手はどうやらハンドガンを使うようだ。俺はスナイパーライフルだが。


「よし、準備はいいな二人とも。」


「勝負はどちらかが相手の急所に弾を当てられるまでだ。」


「はい。」


「了解。」


「はじめ!!」



相手は後ろに下がりつつ銃弾をニ発撃ち込んできた。それを俺は回避し、こちらも打つ。威嚇なのでスコープを覗かず打った。

相手は難なくよけ、横にステップしながらまた発砲。それの繰り返しだった。



しびれを切らした俺はスコープを覗き、相手に照準をしぼる。しかし、相手も馬鹿じゃない。横にステップし、スコープ外に出る。


「貰った!」


相手は叫び、発砲。それは一直線にスコープの中を俺に向かって進んでくる。


しかし、


俺はその銃弾に向かって銃弾を放った。



(バチィ!)


そして銃弾はどちらの方にも飛ばず、真ん中で左右に飛び散る。


「え?」


相手は驚き、さらにこちらを狙っている。だが、させない。俺はとっさにスコープを覗き、相手の拳銃に照準を合わせる。そして放つ!


弾はそのまま吸い込まれるように相手の拳銃の中へ吸い込まれていった。そして相手の拳銃が破裂した


(バボン!)


「!!!??」


相手は自分の手の中で破裂した拳銃を呆然と見ていた。


「これで終わりだ。」


俺は引き金を絞り、心臓にむかって弾を放った。


(ドン!)


「くぅ!」


相手は胸を抱えて倒れ込んだ。


「勝者、碓氷!」


そして俺は女の子の元へ駆け寄った。


「大丈夫か?」


「ええ、あなた本当に強いのね。」


「まぁ、一応な。」


「大丈夫か?」


「はい、隊長。模擬弾があたっただけなので。」


「そうか。とりあえずお前ら自己紹介しろ、名前お互い知らないだろ。」


すっかり忘れていた。


「碓氷 天翔です。よろしく。」


「私は伊藤いとう めいよ。よろしく。」


「鳴か。強いんだな。」


「ありがとう。でも、あなたは化物じみてるわ。銃口に直接弾を入れるなんて。」


「まぁな。」


(パチパチ)


「?」


「さすがだね碓氷くん。」


「ありがとうございます。」


「これならすぐにでも使えそうだね。」


「は?」


「これからのミッションでは君にも銃を持ってもらう。そして君は都合良く後衛支援型のようだからね。ハッキングをしつつ、現場ではスナイパーライフルの射撃をしてもらう。もちろん電撃弾、模擬弾で気絶などを狙うんだが。」


「分かりました。しかし、ハンドガンも欲しいところですが。」


「そうだな。分かった至急用意させる。」


「ありがとうございます。」


「それじゃぁ、鳴。俺たちは準備に戻るぞ。」


「了解です。また後でね天翔くん♪」


「碓氷、お前も準備はしておけよ。」


「了解です。」



そして沙紀たちが駆け寄ってきた。


「お前なんであんなにうまいんだよ........」


「小学生の頃に打ってたからな。スナイパーライフルのスコープから覗いた世界が好きなんだよ。」


「それってどういう意味?」


「スコープの中にある物の命はすべて俺が握っている錯覚になれるから。」


「「.................」」


「さっ、俺たちもどっか落ち着けるところ行こうぜ。」


「うん♪」


「...............そうだな。」










そして俺たちは6階にあるカフェテリアにきた。アイスコーヒーを注文し、パソコンを開く。


「どうした?」


「いや、こっちも一応調整とかしておかないとな。」


「なるほどね。」


「沙紀、暇になるかもしれないけど本とか持ってきたのか?」


「うん。今途中の小説を持ってきたから。」


「そうか。」


俺はそれを聞いてキーボードを叩き始める。


キーボードを打っているとディスプレイの右端にメールのマークが出てきた。


「誰だ?」


メールを開くと中には吉野さんと書いてあった。


「『そろそろミーティングを始める。お前は情報処理部隊の隊長だからこちらに参加してくれ。第1会議室に3時集合だ。』」


と書いてあった。そして今の時間は午後2時30分。そろそろ時間だ。


「了解(ボソ」


「どうした?」


「わりぃ、これから会議だからさ。」そう言い荷物をまとめる。


「すぐに戻ってくるの?」


「それは........分からないな。」


「そっか。私たちはここに居てもいいの?」


「そうだぜ。俺たちが不審者じゃないって証明するにはお前が必要なんだぜ。」


「あ〜、そっか。.............でも、大丈夫じゃないか?そのネック取らなければ。」


「そういえばこれってなんなんだ?」


「それはこの中に入るために紹介してもらった人の名前....この場合は俺だな。それとどこまで入ることが許可されているか書いてあるんだ。お前等はレベル1。つまり、公開されてる場所しか入れないんだ。」


「なるほど。」


「じゃ、行ってくる。」


「おう。」


「私たちはここで待ってるからね。」


「ああ、そうしてくれ。」


そう言い俺はカフェエリアを後にした。











カフェエリアを出るとすぐに岬さんにあった。


「岬さん。」


「あ、碓氷くん。」


「今からどこかへいくの?」


「うん。今からミーティングだから。」


「ああ、それなら俺の行くところだよ。.......一緒に行かない?」


「う、うん。いいよ。」


そしてエレベーターへ乗り込む。中には人はおらず、目的の10階まで直行だ。


「ところで、碓氷くん。」


「なに?」


「碓氷くんはどのエリアまでアクセスが許可されてるの?」


「俺は確か........レベル10だよ。」


「え!?シークレットエリアまで許可されてるの?」


「うん。そうらしいね。」


「すごいなぁ。私なんてレベル5だよ。」


「外部と接触が多い人はレベルが下がるからね。」


「碓氷くんも学生だよね?」


「俺の場合は........特例かな。」


「そっか。」


それ以上は岬さんは聞いてこなかった。


最上階につき、会議室を目指す。ノックをして入るとそこには防衛大臣、自衛隊の隊長。などもいた。

俺たちが入ってきて少なからず驚いているようだ。


そして一番後ろの席に二人で座り、書類に目を通していると法務大臣、久山 元陽が現れた。

会議が始まる。


続々と議題が上がっていく。このミッションへの危険性などが大きい。隣の岬さんは重要事項に目印をつけていた。


そしてミッションの流れを説明する段階で大臣がこちらを向いた。


「そしてこのミッションでは彼に参謀役をつとめてもらいます。我々の信用できる天才ハッカー『碓氷 天翔』コードネームは『Trike』です。」


「彼が参謀役?」「どうみても高校生ぐらいの子どもじゃないか。」「これの成功が彼の手にかかっているというのか。」


様々な声が上がっている。俺は席を立ち、彼らの方を向く。


「紹介にあずかった碓氷 天翔です。よろしくお願いします。力が及ぶ限りミッション成功、人命の救助に尽くしたいと思います。」


隣で岬さんが目を輝かせている。.......頼むからそんな目で見ないでくれ。


「彼は過去にも何度も裏で私たちのミッションに貢献してくれました。信用性はかなりあります。なので私は彼に情報アクセス権をレベル10まで与えています。」


「レベル10!?そんな!私たちもそこまでのアクセスは認められていないんだぞ!」


大臣の意見に防衛大臣が反対意見を述べた。それに対し大臣は


「それはあなたがそこまで信用できないことを意味している。」


「............ッ!!」


ストレートで返していた(汗)


「とにかく、今回の作戦の立案は私と彼で行った。現場では彼の意見を尊重してくれ。回線は常にオープンで。」


「了解しました。」


「Trikeは上空のヘリ内で現場防犯カメラのハッキング、ならびに情報統制、指示を頼む。」


「了解。」


「では、Trike。後はミッションプランの説明を。」


「はい。まず今回のミッションの目的は敵グループの目的を突き止める事と敵の戦力をはっきりさせること。これがメインです。そして今日の午後9時にあるセキュリティ業者のビが敵のアジトではないかと思われる場所に集まるという話が上がりました。調査をした結果、それがアジトの可能性が高いとのこと。なので潜入、調査を行います。場合によっては強行手段、確保もあり得ます。」


「なぜ今そのような危険を冒す必要があるんだ?」


「今だから。です。核の恐怖は刻一刻と迫っている。今はより正確な情報を確保したいところですので。」


「.............」


「質問はありませんか?」


「「「...........」」」


「ないようなのでこれで説明は終わりです。ミッションプランは戦況によって変わっていくので確認をお願いします。」


それを合図に幹部の人々が席を立つ。それを横目に自分の席へ戻る。そこでは岬さんがPCのディスプレイを見ていた。


「なにか気になる事でもあったのか?」


「いえ、相手側にもハッカーはいるのに情報面での漏洩は大丈夫なんでしょうか。」


「まぁ、とりあえず大丈夫だとは思うが。それにここは独立したネットワークだからな。この本部の中からしたアクセスできないし。」


「そうですね。」


「さぁ、時間までまだあるし。とりあえず司令部まで顔を出してみるかな。」


「それがいいと思います。碓氷さん、........Trikeさんのことはみんな知らないと思いますし。」


「任務中じゃないから名前でいいよ。」


そういいながら彼女の頭に手を置く。


「..........ッ。は、はい。」

そして俺たちは会議室を出る。










// 岬 SIDE STRT //


さっきはびっくりしたぁ。だって碓氷さんがいきなり私の頭に手を置いてくるんだもん。心臓に悪いよぉ。


「ふにゅぅ。」


「どうかしたか?」


「ふぇっ。な、なんでもないですぅ。」


「そうか。よし、さっさと済まさないとあいつらに怒られるからな。急ごう。」


「は、はい。」


//岬 SIDE END //













そして俺は岬を連れて一緒に司令部に顔をだした。


司令部は人でごった返していた。その中で多くの人に囲まれている男を見つける。


「よぉ。」


「?あ、師匠!」


「師匠はやめろって。元気にしてたか?」


「はい!」

「あれ?天翔さんは蓮井さんとお知り合いなんですか?」


「そうだよ。」


この人は蓮井はすい げつP.J.F.Aの補助要因だ。歳は岬と同じだ。


「天翔さんは俺の師匠なんですよ。ハッキングのテクとかイロイロ教えてくれてるんです。」


「へぇ〜。」


「私が頼んでいるんだ。」


後ろから一人の大人の男性が話しかけてきた。この人はP.J.F.Aの司令部で指示を出す霧島きりしま 裕也ゆうやさん。


「霧島さん。お久しぶりです。」


「ああ、今回の事件でも君の手を煩わせてしまってすまない。」


「いえ、俺はこういうときしか役に立てませんから。」


見ての通り、謙虚な正確だ。それに士気力もあるからみんなからは尊敬されている。


「ところで、君はなんでこんなところにいるんだい?」


「会議が終わって岬さんと一緒に顔を出しにきたんですよ。」


「なるほど。岬くんもまだまだ半人前だからね、ついでに教育してもらえると助かるな。」


「分かりました。機会があればいつでもいいですよ。」


「なんか私達って信用ないね。」


「そうですね。何を言われてもIT面では天翔さんには敵いませんし。」


二人は後ろで拗ねている。


「それでは俺はこれで。連れをまたせたままなので一回戻らないと。」


「ん。ああ、君の彼女さんと大臣のお孫さんか。」


「はい。」


「え!?天翔さんって彼女いたんですか!?」


「ああ、いるぞ。」


「なんてこった.........俺はすべてにおいて師匠には勝てないのか。(ガクっ」


「まぁ、そういうな。お前は吸収力もあるからすぐに上達するさ。..........彼女もきっとできるって。」


「ありがどうございばす。うぅ(泣)」


「それじゃ、霧島さん、岬さん。俺はこれで。」


「ああ。ミッション時にはたよりにしているよ。」


「私も頑張ってサポートしますね。」


そして俺は司令部を離れた。沙紀たちがいるカフェエリアまでエレベーターを使って降りる。





「すまん待たせた。」


「いや、別に仕事だから仕方ない。おつかれ様。」


「ああ、ありがとう。」


「うぅ〜。」


「ごめんな。」


「天翔........岬さんとイチャイチャしてたんでしょ。」


「な、ち、ちげぇよ!」


「さっきからそればっかりだぜ沙紀のやつ。」


「だって岬さん美人だもん。私絶対負けちゃうよぉ。」


「はぁ。........沙紀、帰るぞ。」


「え、でも........仕事は?」


「今メールで聞いたが外出の許可が降りた。」


「う、うん。」


「今の時間は5時丁度。そうだな、外で飯でも食べて戻ってくるか。」


「うん。」





そして俺たちは本部を出て暗くなった駅前へ足を踏み出した。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ