第二十話 日本編 カーラ奪還作戦 終結
一体ここはどこだ?記憶にある病院の天井がそこにはあった。
俺が昔運ばれた病院?あの足を怪我した時の。
「おはよー」
あれ?また同じ看護師やん。あとは隣にいるのは……シェールか?
「なぜここがわかったんだ?」
俺は正直こいつが怖い。どこまでも追いかけられて、地の果てで殺される気がしてやまない。
「もちろんあれだよ。あれ」
「濁すなよ、ちゃんと話せよ」
ムカつくわ、俺をまた殺そうとしにきたんだもんな?
「それはお前の耳にスピーカーがついてたからだよ。てか、もう怪我は治ったやろ?帰ろう、カーラの元に」
そうだ、思い出した。俺は車に撥ねられて、病院に搬送されたんだ。
「カーラは帰ってきたのか、よかったよほんと」
まだまだ記憶が曖昧だ。気絶する前のことがあまり思い出せない。
「さっきも言った気がするけど……ね」
言われてみればそうな気がする。けど、不思議と全ては思い出せない。記憶の輪郭だけが回復していく。
「てか、俺さ中学の時にこんなことなかったと思うんだけど」
俺の記憶の欠如部分にそれはあるのかもしれない。だけど、こんな強烈なシーンを忘れるわけがない。
「じゃあ、少しずつ未来が変わってるってことだよ。これがいいのか悪いのかはまだ判断つかんけどな」
そうか、俺たちは未来を変えたのか。これからも変えていかないとな。
「ちなみに、君がここにきたのはいつ?」
俺はカレンダーをみる。今日はマイバースデーだ。一日中寝ていたせいで、すでに半分すぎていた。
「ついさっきやな。この未来は予測できなかったから」
この未来は?ってことはこいつは未来人なのか……もし、そうなら今まで行ってきたことにも納得がいく。
「俺たちは未来人だ。そして、お前はもっと未来人だ。この解釈で合ってるか?」
「いや、違う。私は占い一族の生まれやねん。だから、君たちと一緒やで。しかも、この占いが当たりだしたのはここにきてからだけやし」
なるほど、シェールの一族は占いの一族なのか。なら、俺の恋愛も占ってもらおうかな。
「それって他にも占えたりするん?」
私、気になりまーす!心の中で俺の小人が踊り出す。
「一応やな、恋愛は確実に当たるって感じでおかんはやってたわ」
じゃあ、聞こう。カーラと俺の関係がどうなるのかを。
「じゃあさ、俺の恋愛を占ってくれーい!」
いや、まてよ?これでよくない方に転がってしまったら……俺帰りたくなーい。
「いや、それは無理やで。私にはそんな能力ないし、恋愛を他の子でやったことあるけど当たったことなかった」
『こんこんこん』
二人で話をしていたら扉がノックされて、医師が入ってきた。
「お連れのシェールさんが保護者ってことでいいのかな?」
なんだこの違和感。感じ取れないけど、明らかになにかきもい。
「それでいいかな。こいつに親いないしさ」
どこまでも人の心がないな。まあ、過去にはいないのはそうだけどさ。
「一ヶ月の入院を予定していたんだけど、シェールさんがもう一度診察してほしいとのことだったからね。ちょっと、みせてもらうよ。裸になってくれる?」
なるほど、それなら脱ぐか。
俺は何も考えずに上の服、下の服と順に脱いでいく。
「いいよ、私は気にしなくて」
あー‼︎シェールいたんだった。まあ、いいか。いや、よくないぞ。もし盗撮されてたら俺が変なもの扱いされるじゃん。
「あれ?治ってますね。この足とか脇腹とかね」
まあ、そうだよな。自由に動かせるもん。
「それはおかしい。君の身柄を一回預かってもいいかい?」
冷静過ぎてびっくりする。けど、確かに今の時代なら可能性はあると考えるのか?
「それは、無理やで?じゃあ、ばいばい」
シェールが一瞬で医師との間合いをつめる。そして、一瞬で気絶させた。
「さあ、一度日本へと戻ろう。傷も完治したことなんだし」
そうやなあ、帰るか。
「よっし、俺は準備おっけーやで」
グッドサインをシェールに送る。
「まずは服きたら?」
——
「おかえりー。そして、たんおめー」
なんだろう、俺の悪口言ってたよな?こいつらって。素直に喜べないな。
「ありがとー!みんな!」
「てか、なんでイギリス行ってたん?普通に許さんで?」
あっかん。すぐに本性だすやん。このジョナとかいう人。今までの付き合いはどうなってんるん。
「あー‼︎」
俺はとんでもないものを目にする。その瞬間、俺は膝から崩れ落ちた。
「バレちゃった?実は僕、カーラと付き合ったんだよね。まあ、君が助けなかったのが悪いよ」
まあ、そうか。告白するって言ってたしな。悔しいような、命があるだけマシなような。
「そうなんだよねえ。さっき恋愛の占いしてて、この結果聞くよりは直接の方がよかったやろ?」
これがシェールなりの思いやりなのか?まあ、確かによかった気はする。てか、ちゃんと恋愛の占いできたんや。
「これでカップルは二つもできたのね」
マルはジョナがいるし、カーラにはシーナがいる。まあ、仲がいいことは悪いことじゃない。俺は別にシーナを妬んだりしないから、オリジン解散ってことにはならないだろう。
「じゃあ、私たちも付き合う?裸も見せてくれたしさ」
うーん、俺は可愛い系より美人系がタイプなんだ。すまんな。
「いやだ、俺を殺そうとしたやつや。まだ怖いのに彼女にとか無理やで?」
そういや、俺はこいつに殺されそうになってたよなあ。でも、今生きてるなら殺意はほんとになかったんじゃないだろうか。そんなことも考えだしていた。
『さあ、これで全員集合かな?カーラ奪還作戦、無事達成おめでとう。早速最初の作戦に戻るよ』
--タイムリミット残り三百六十二日三時間
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