前編
爆発と共に、ビルが吹き飛んだ!
「きゃあああッ!」
「に・・・逃げろーッ!」
街が破壊され、人々が逃げ惑う!
「げへへ!
今日から、この街は我ら秘密結社ミュータンのものだ!」
カエルのバケモノが、宣言する。
「きゃあああッ!」
小さな女の子が、全身をタイツに覆われたような戦闘員に捕まる。
「さあ!
市長を呼べ!」
そのときだった!
ばきゃッ!
女の子を拘束していた、戦闘員の腕が吹き飛んだ!
隙を見て、女の子は脱出する。
そこにいたのは、いかにも熱血漢でイケメンの青年!
「まてい!
貴様らの悪事!
許しておくわけにはいかん!」
但し・・・
かなりのマッチョ・・・
アーノルド・シュワル○ネッガーや、オ○ドリーの春○が裸足で逃げ出すほどの・・・
「だ・・・誰だ貴様は!?」
いつの間にか、同様なマッチョが四人集まっていた。
メガネをかけて、知的そうな美青年。但しマッチョ。
三枚目のような美少年。但しマッチョ。
お調子者で愛嬌がありそうな美少女。これもマッチョ。
クールビューティーな印象を受けるお局様のような女性。彼女もマッチョ。
「いくぞみんな!」
「「「「おう!」」」」
「熱血」のリーダーらしき男に、皆が返答する。
「「「「「変身しマッスル!」」」」」
一斉に声をかけると、全員が特撮のヒーローのように「変身」する!
「マッスル・レッド!」
「マッスル・ブラック!」
「マッスル・ブルー!」
「マッスル・イエロー!」
「マッスル・ピンク!」
ちゅどおおおおん!
彼らの背後が爆発する!
「「「「「筋力戦隊パワードレンジャー!」」」」」
「く・・・くそッ!
いけッ!
便所コオロギ怪人!」
「ぐごお!」
*注、Gでもカマドウマでもありません。
「便所」に生息していた「エンマコオロギ」の怪人です。
「いくぞ!
マッスルランチャーだ!」
「「「「召喚!
マッスルランチャー!」
五人の元に、重量級のランチャーが、転送されてくる。
しかし、持っているのは、レッドただ一人。
後の四人は・・・?
「ハッスルマッスル・・・」
「ハッスルマッスル・・・」
特殊な器具に身体をホールドして、ストレッチをしていた。
そのうち、ぐんぐんとエネルギーが溜まっていく。
レッドは、「便所コオロギ怪人」に狙いを定める。
「撃ちマッスル!」
どうんッ!
凄まじい破壊エネルギーがほとばしり、レッドの身体がズズッとわずかながら下がる。
「ぎゃおおおおッ!」
「便所コオロギ怪人」は、粉々に砕け散った。