第参話 学校、そして彼女との出逢い
ご指摘を頂いたので旧第八話とくっつけました。
最近は変身をコントロール出来るようになってきた。
と、いうわけで久しぶりの学校だ、教室に入ると広瀬翔輝がニヤニヤ笑いながら、
「よっ、お風呂の写真、面白かったぞ!」
といってきた、俺は驚いて、
「お前!、それどこで!?」
と言うと翔輝は笑いながら、
「お前の写真今世間ではブームだぞ。」
と言った。
――……ヤバイ、犬の姿とはいえ、恥ずかしいイイッ!!!
そう俺が一人悶絶していると、教室に一人の女の子が入ってきた、見慣れないその子は少し痩せていて、肌は病的なほど白く、髪は少し不自然な黒っぽい茶色だった、何かすごい綺麗な人だな、と俺は思った。
その子は教室の今まで空いていた一番端っこの席に座り、本を読み始めた。
「わっ!」
俺が彼女に見とれていると、突然耳元で大きな声がして俺はビックリして椅子から落ちた、慌てて立ち上がり声を出した翔輝に,
「何すんだよ!?」
と言う、すると翔輝は、
「お前、あの子の事気になったろ?、あいつお前が休んでる間に転校してきた桐島流菜だよ。
無口でいっつも外を眺めてる、幸薄な少女って感じの子だよ。」
と言った、俺は翔輝に、
「ちょ、ちょっと挨拶してくる。」
と言って翔輝のニヤニヤに見送られながらその子の席へ向かった。
――「あの……。」
と俺が声をかけると彼女はゆっくりと顔をあげ俺の事を見た、そして、
「何?。」
と聞いてきた、俺は、
「えっと……、宮原陸です、宜しく。」
と言った、彼女は少しの間俺の顔を見つめると、
「桐島流菜……、私の、名前。」
と言った、俺は、
「あのっ、何かわからないことあったら、いつでも聞いて。」
と言うと、彼女は、
「……わかった。」
と言った。
それから席替えがあって……、なんと、彼女と席が隣だった!
彼女はあまり喋らず、ずっと外を見ていた。何か彼女からはすごく良い匂いがした、何ていうか……、ホカホカして落ち着く、そんな匂いだ。
そして給食の時間。
俺の学校では弁当を持ってきたり学校の中のコンビニで買ったりして済ます。でも、俺は自分で弁当は作っている(兄のも)。
俺が弁当を食おうとすると彼女は鞄から『栄養補助食品 高カロリービスケットX』とパッケージに書かれた箱だけを取り出した。
俺は彼女に、
「えっ?、それだけ?。」
と聞く、すると彼女は、
「栄養摂取ができれば、良いから……。」
と言った、俺は、自分の弁当を彼女にさしだすと、
「良かったらこれ、食べる?。」
と聞いた、彼女は少し驚いた顔で、
「…良いの?」
と聞いた、そこで俺が、
「うん。」
と言うと、彼女は、
「……いただきます。」
と言ってエビチリを恐る恐るという感じで口に入れ、
「……美味しい。」
と驚いた顔で言った、それから彼女は、
「今私が食べたの、何?。」
と俺に聞いてきた、俺は
「エビチリって言うんだけど……、知らない?」
と聞く、すると彼女は、
「知らない……、小さい頃から病気で病院にずっといて……、味のないご飯しか食べれなかったから……。」
と言った、俺は、
「そっか……、それじゃあ良かったら弁当、毎日作ってあげようか?。」
と言うと彼女は驚いた顔で、
「・・・良いの?。」
と聞いてきた、そして俺が、
「大丈夫!、一つ作るのも三つ作るのも同じだから!。」
と胸を張って言うと、彼女は、
「……ありがとう。」
と言って微笑んだ。
―――これが彼女との、出会いだった。
しばらく投稿遅れます。
すみません。