蛇足の「く」
以下はちょっと難儀な暮らし読了と、蛇足までの読了を推奨します。
*****「ちょっと昔とこれからの日々」付近
(元気にシスコン拗らせている兄の軍人学校にて)
『ああ...天使が足りない...』
天使と書いて癒しと読み、その意味は妹である。そしてヤパネ(日本語)でぼやき始めるということはつまり...
「おい、ロウガ(ビロウの次男)。あいつまた禁断症状出始めたぞ」
「またかよ。まだ一モースたってないぜ?...どうするソウレン(ユリアンの養子2)。ガルシア先輩(ユリアンの養子1)にチクるか?」
「ああなると収まるまで長いからなあ、でもガルシア兄さんは今度昇進だろ?あんまり迷惑かけるわけにも...」
「じゃあ、ご母堂に連絡取ろうか」
「むしろご母堂なら既に現状把握してる気が...いや何でもない」
「あー...うん、あいつ向けのアメぐらい届けに来そうだよな...いやまさか」
「失礼いたします。寮監に小包を届けに参りました」
「「マジできたーーーーーーーーー!!!」」
「小包...?」
「なんなのこのタイミング。千里眼なの?超能力者なの?それともこいつのパターンなんてご母堂ならお見通しなの?」
「あ、あれ妹さんの絵だ(漢字ばかりで模様にしか見えない)。あれヤパネなんだぜ、まだ小さいのにすごくね?」
「頑張って書いたんだなあ。俺達にゃあなんて書いてあるのかさっぱりだが。ご母堂が翻訳しているせいか、こいつも妹さんもヤパネ分かるし」
「それでもうあんなに書けるなんて、将来有望だな」
「うわ、見ろよあれ。ものすごい笑顔」
「目じりが下がって鼻の下が伸びてるな。
これは学年首席としては持っていけん顔だなー」
「目に見えない花が飛んでいる気がする」
「おい、お前ら」
「あれ?もう手紙はいいのか?」
「写真もあるのにどうしたんだ?」
「火急の用だ。後を頼む」
「...!」
「...うへえ。明日の午後は集会があるからな?忘れんなよ」
「問題ない。半日でカタをつけてくる」
「また、妹さんが変なのにくっつかれたのか?」
「また、妹さんが妙なのからプロポーズされたのか?」
「よくわかったな。今度はずいぶんまとめてきたらしい」
「妹さんが助けを求めるくらいだから相当なんだろうな」
「害虫駆除は定期的にやってるのにな」
「つぶしすぎて話が伝播しないんじゃないのか」
「ちょっと手加減してやれば?」
「あいつが妹さんのことで手を抜くわけなかろうが」
「そうだった」
「で、小包の中は手紙と何だったんだ?」
「写真と...とてもイイモノだ。母上には本当に頭が上がらないよ...」
「「うわあすごいいい笑顔」」
そして実際その日の夜中には全部片付けて帰ってくる。




