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ノートクエスト  作者: 伊達柴紫
2章 忍びの村と雷の目覚め
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24話 忍学校卒業試験

―――ワカ道場―――

ワカ「遂に明日は卒業試験です。僕の引率で何回か迷いの森へ出た事はありますが、今回は君たち3人で行くことになります。森を一度出て1日野宿し、明後日再びこの村へ戻って来てください。勿論魔物も現れます。一応村長も『千里眼』で見守ってはくれますが、村長もお休みになる時間があるので安全な訳ではありません。気を引き締めて下さい。何か質問はありますか?」

 

マハナ「はい。もし、人数が欠けて帰ってきた際には戻ってきた生徒は合格になりますか?」

ワカ「はい。なります」

 一見まるで裏切ってナギとシノブを見捨てて帰ってくる発言にも取れるがそういう意図では無いことを、ナギもシノブもワカも気づいていた。

ナギ「合格条件は村に帰って来る事の1つだけなのですか?」

ワカ「はいそうです。質問は以上でいいですか?」

3人「はい!」

ワカ「では、明日の朝9:00に北門まで来るように」


シノブ「遂に私達も卒業だね」

ナギ「そうだな。明日は頼むぞ」

マハナ「フォーメーションはいつも通りでいい?」

シノブ「いいんじゃない?」

ナギ「慣れてる方がやりやすいしな」

マハナ「2人共、真斬と花忍法を習得したし戦力的には大丈夫だと思う」

シノブ「マハナみたく熟練度が高くないからまだ不安定だけどね」

ナギ「あの抜刀には敵わないな」

マハナ「えへへ」

 

シノブ「マハナは忍具の扱いも上手いからな」

マハナ「そりゃあ、武具店の娘ですから!」


 シノブと別れてマハナとナギは2人で帰っていた。

ナギ「この前早退してたが、お母さんの容態は大丈夫か?」

マハナ「うん…いや…ちょっと重い病気でね。死花病って言うんだって。体に花が咲く症状が現れたら余命はもう1週間しかないんだって。しかも伝染る病気だから見舞いにも行けないし死に目にも会えないんだって。酷いよね。でもお母さんは私の夢を応援をしてくれてるから、頑張るの。だから大丈夫大丈夫」

ナギ「そうだったんだな。じゃあ絶対に受からなきゃな。マハナの体調は大丈夫なのか?」

マハナ「伝染るのは花が咲いて体から花粉を飛ばし始めてからだから、大丈夫だよ」

ナギ「そっちもだけど、マハナの話だ」

マハナ「そっか…ナギは気づいてたんだね」

ナギ「シノブは知らないはずだ」

 

マハナ「明日は大丈夫」

ナギ「無理すんなよ」

 ナギはマハナの頭に手を乗せる。

マハナ「何これ」

ナギ 「え、あ、いや」

マハナ「嘘、恥ずかしくてちょっと意地悪言っただけ!ありがとう!明日は頑張ろ」

 マハナは自分の頭に乗ったナギの小さな手を握る。


―――翌日―――

ワカ「じゃあ気をつけて行って来なさい。君たちの実力なら大丈夫です。油断だけはしないようにと言いたい所ですがマハナとナギがいれば大丈夫ですね」

シノブ「先生私は!?」

ワカ「シノブは盛り上げよろしくお願いします」

シノブ「私も頼りになりますよ~」

ワカ「わかってますよ。2人をしっかり守ってあげて下さい」

シノブ「はい!」

ワカ「じゃあ、行ってらっしゃい。明日3人とも無事に帰ってくる事を願っています」

 結界の門が開き、そこから3人は村を出て迷いの森へと入っていく。


 

シノブ「ストップ。この先多分鳥の魔物が10体程いると思う」

ナギ「この辺ならカゼオドリの可能性が高いな。アイツらはまず羽で風を起こしてくるぞ」

マハナ「(シノブの匂いで敵を追う特技と、ナギの魔物の知識が発揮されてる。)じゃあ反応の早いナギが背後を守りながら、私とシノブでカゼオドリを討伐しよ」

2人「了解」

マハナ「方角は?」

シノブ「向きはそれで大丈夫高さは45で距離10」

マハナ「花忍法。薔薇手裏剣吹雪!」

 マハナの放つ赤い手裏剣達は次々とカゼオドリを捉え撃ち落としていく。

 

シノブ「とどめ。雷忍法 蜘蛛の巣」

 地面に雷魔法を張り巡らせ、落ちたカゼオドリを一網打尽にする。

ナギ「大丈夫か?」

 ナギはナギで後ろのオドリギを何体か討伐し終えていた。

シノブ「大丈夫だよ」

マハナ「よし。進もっか」


 深い霧の中、3人は交代で昼食を取っていた。

シノブ「ん?嗅いだことない匂いがする」

ナギ「方向は?」

シノブ「えっと。こっちだから西かな」

 マハナはご飯を水で流し込む。

マハナ「近づいて来てる感じ?」

シノブ「んーん、木にとまってる感じかな」

ナギ「そーいえば、この音なんだ?」

マハナ「何にも聞こえないけど」

 ナギはハルに及ばないものの聴覚が常人より優れている。

 

 しばらくするとナギの足がおぼつかなくなり倒れる。

シノブ「ナギ!なんだ毒か?」

マハナ「いや、眠っているだけ。迷いの森に生息する魔物覚えてる?」

シノブ「うん。これはネミミズクの声だね」

マハナ「ここから離れよう。私がナギをおぶる」

 2人はナギを運びながら走り出す。

 しばらくして2人は同時に木の根に足を引っ掛けてしまい転倒する。

 

マハナ「(オドリギの仕業…。普通の木の匂いと同じだからシノブも気づかなかった)」

 マナの感知は敵意などを持つ魔物と人間を早期に発見出来るのに大して、シノブの高嗅覚は、1度嗅いだ物を発見することに優れており、初めて嗅ぐものを探すのは得意では無い。


マハナ「ごめん。ナギ」

シノブ「マハナ、避けろ!」

 オドリギは根を鞭の様にしならせマハナを叩きつける。シノブの足はオドリギに捕まっている。

ナギ「足引っ張ってごめん。今助ける。瞬輪斬!」

 マハナを攻撃したオドリギとシノブを捕まえている根を斬る。

 

ナギ「マハナ大丈夫か?」

マハナ「うん。ありがとう。行こう。もう少しで森を抜けれるはずだし」

シノブ「2人共無事そうでよかった」


 次の日霧を抜けた先にいる魔物が、さらに3人を苦しませることとなった。


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