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ノートクエスト  作者: 伊達柴紫
2章 忍びの村と雷の目覚め
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12話 忍村襲撃

―――村長の館 村長の寝室前―――

守護隊長 「(いつもよりも睡眠時間が長すぎる。)失礼します」

 村長とオババの守護をする守護忍の隊長が扉を開け、中に入ろうと扉に手をかけると鍵がかかってない事に気づく。

 

守護隊長 「!?(まさか)」

 部屋では、村長と2人のオババが床で倒れている。扉を開けた守護隊長は咄嗟に後ろに下がって扉を閉め口を布で抑える。

守護隊長 「(これは、睡眠ガスだ。誰が…この部屋を訪れたのは先程薬を置きにきた医療忍だけ…。まさか、その時に?あの医療忍は副忍長をおぶってこの村に帰ってきた者だ。迷いの森で魔物に何か仕掛けられたか?原因を知りたいがフーア様の意識が戻るまでは…)」


―――忍村 武具屋―――

 この村は中心に村長の館があり、中央北にワカ道場、中央東にルカとマナのいるカラクリ屋敷、中央西に武具屋、中央南に忍連会がある。今回壁が破られたのは西であり、そこからキングルートを中心に多くの魔物が村長の館を目指していた。しかし、そこに大長6の姿はない。


タケル 「わかった。今向かう」

 武具屋の修練場に走って入ってきた伝令兵は、タケルに状況を伝える。

シノブ 「遂に来たか」

タケル 「よしいくぞ。ナギ、ハルお前らはどうする?」

ナギ 「もちろん行きます」

ハル 「僕もです!是非行かせて下さい」

 4人は武器を持ち、西へと走っていく。

 

シノブ 「動きの速い魔物は、大分中央まで来てる」

 足に爆弾を括り付けられているカゼオドリをその近くにいた忍が軽々と倒し、風魔法で爆弾を処理する。

ハル 「(やっぱり普通の村だったら守ってあげる対象の村人もここでは戦士なんだ)」


 

キングルート 「お前らは北へまわれ、北の大きな道場を狙うんだ」

 オドリギ達に指示を出す。キングルートはそのまま村の中心へと向かっていく。キングルートを止めに入った何人かの忍は大きな根を叩きつけられ、やられていた。

キングルート 「これで、いいのだな」

 巨体の枝の上にちょこんと座る少女の魔物にキングルートは話しかける。

 

「道場は避難所になるので先に潰すのです~。ゼルガ君とツトガ君が南から攻めてくれるので、私たちは西からドカンなのです~。あ」

 その少女は高い枝から身軽に飛び降りて、オドリギにしがみつく。

「一体借りるです~。メルムはちょっと南側にそれるのです~」

 

キングルート 「(あの少女は掴めんな。そこまで戦闘能力は高くない。いなくなった所で変わらないだろう)」

 全力で進む大木の魔物の前に、3人の忍と1人の剣士が立ち塞がる。大量のオドリギに囲まれながら、元中長であるキングルートとの再戦が始まる。


ハル 「お前も来てたのか」

キングルート 「(さっきのガキか)」

 キングルートはお得意の、斜め上方から巨大な根で叩きつけて一撃でキメるという単純な攻め方を選ぶ。それを迎え撃つ様にタケルが武具を持ち飛びかかる。

ハル 「タケルさん大丈夫なのか?」

シノブ 「うん、だってあの人は…」

 

 タケルは持っているクナイに雷の魔法をまるで剣のように纏わせる。そのまま一振りで、巨大な根を切り落とす。そして回転させながらそのクナイをキングルートへ投げつける。巨大な根で咄嗟にガードをしようとするがガードごと斬られ、幹が三割程斬られる。

キングルート 「まだ再生できる。だが、お前の着地地点に既に根尖突を構えている。残念だったな、お前の戦績には敵の主戦力へダメージを与えるもあっけなく回復され殉職だな」

 

タケル 「話が長い。それと、戦績はひとまず中長落ち撃破だ」

 ブーメランの様に戻ってきたクナイがキングルートの幹の残り7割を切り落とし、斜めに真っ二つになる。

 上半分がずれ落ちていき斜めの断面が見える。

 

キングルート 「なんだ?ワシはまだ、何もやりたい事をやっておらぬぞ!くそぉ、くそぉ」

 キングルートは消えていく。そしてタケルが身軽に着地してキングルートが出した根を切り落とし、周りのオドリギを一掃する。

シノブ 「だって、あの人は忍村トップ3の実力だもんね」

ハル 「凄い、どれほどの量の雷魔法を纏わせたんだろ」

ナギ 「根が軽く触れただけで、焦げ焼き切れるぐらいだな」

タケル 「大長が見当たらない、村の中心に戻るぞ」

3人「はい!」


―――ワカ道場―――

 医療忍が倒れた戦士達を運び守り、伝令兵が状況を瞬時に共有していく。そして、怪我した兵と戦闘力の低い子供や年寄りを中心に多くの人がワカ道場に避難していた。

ワカ 「襲撃だ。ここは一番の避難場所必ず守りきらないといけない」

リク 「わかりました!(皆、負けるなよ)」

 戦える忍と、ワカ、リクが村の重要施設の防衛にあたる。そこに大量のキルギルズとオドリギが北からやってくる。

ワカ 「さっきの授業の復習だ、スナイプをしてみようか」

 リクはこんな一大事に!?という顔をして、ワカを見つめる。

ワカ 「実践で身につけるべきだ」


 リクが投げたナイフをキルギルズが自身の腕兼の鎌で防ぐ、がしかし見えていたナイフに隠れていた2つ目のナイフに撃ち抜かれ倒れる。この技はシノブがハル相手に薔薇手裏剣の後ろに本命の攻撃を隠していたのと同じ技術である。ここで、リクのスナイプの駆け引きのバリエーションが1つ増えたのであった。


―――中央南―――

 ルカとマナは、建物の陰に隠れその道の真ん中を歩く邪悪な魔物を観察していた。その魔物の後ろには既に倒された忍が何人も倒れている。

マナ 「(助けに行かなきゃ、皆血が出すぎている)」

ルカ 「(でも今出たら見つかっちゃう)」

ゼルガ 「口ほどにもねぇな、さっさと任務こなして帰るか。これ館に投げ込んでこい」

 ゼルガの近くを飛ぶカゼオドリの足に爆弾を括り付け放つ。

ルカ 「(もし、これを行かせたら取り返しのつかない事になる気がする!)」

 

 ルカは水の矢を放ち、カゼオドリを撃ち落とす。そして地面に落ちたカゼオドリは爆発に巻き込まれ消えていく。

ゼルガ 「度胸あるのか、ないのか分からねぇやつだな。そこの隅っこ野郎。射槍」

 ゼルガは矢が飛んできた方向に槍の先を向け伸ばす。家を貫通し建物の裏を通り過ぎ、さらに奥、さらに奥と槍は貫いていく。

ルカ 「(危なかった)」

 ルカは場所が特定されないように、水の矢に無駄な軌道を通らせてからカゼオドリに当てにいっていた。


ゼルガ 「出てこいよ。じゃなきゃ蜂の巣にするぜ」

 隠れているルカとマナに話しかけるゼルガの前に、忍2人が現れる。

女忍長 「あんたが、副忍長に怪我を追わせ、結界を破った魔物だね」

ゼルガ 「そうだ。お前強そうだな。『結界』も標的の1人だぜ」

 シイナは大きな担架を広げ、肩や腕を貫かれた忍達を医療忍と共に乗せていく。

 

ゼルガ 「見逃すわけ無いだろうが!射槍」

 医療忍達に槍の先を向けるが、女忍長の風魔法がゼルガの手元に当たり槍は真上に伸びていく。そして天井の結界に当たる。

女忍長 「(何故天井に穴があいていない?『貫通』攻略の鍵かもしれないな)」


ルカ 「私も戦います」

 ルカは不安と恐怖が混ざった表情で女忍長の隣に立つ。それを見た女忍長がルカの頭の上に手を乗せる。

女忍長 「ありがとう、あんたの実力なら心配しなくていいし、私たちが守ってあげるから、私らの事も守ってくれ」

ルカ 「お願いします」

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