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命を狙われた王子、全てが嫌になり天使風の女冒険者になって百合つきながら無双の旅  作者: ゆりようさーびす
天使になって女神様と百合つくついでにSランク冒険者編
12/25

天使、武闘会に出場する


「「「「うおおおおおおおおおお!!!!!!」」」」

「母ちゃん見て!あのねーちゃんやべぇよ!」

「見てるわよ〜?でも本当にすごいわねぇ、あれでまだ冒険者仮登録なんて」


ユニは武闘会に出場していた。

目的はお揃いの指輪とルーティと一緒のランクだ。


あの後宿に帰りルーティと「トーナメントだから途中で当たったら一緒のランクにはなれないじゃない!」「あー!」という会話をしたものの、ユニとルーティは見事に表の反対側だった。

2人は一瞬不正を疑ったもののすぐに思考を止めた、怖いので。


そして今のところ順調に勝ち進めている、次の相手らしい太った男がブヒヒッと笑っている。

「げへへ〜!このAランク冒険者のビン様がてめぇを食ってやるぜ〜!!」

シュパパパパ


パチン

「お粗末様です」

「「「「「容赦ねぇぇぇぇ!!」」」」」


「『仮登録』のユニ!準決勝進出だぁぁぁ!!!」


ユニは完全に拍子抜けしていた。

どうやらAランク冒険者と言ってもピンキリで、今の男くらいの人が大半なのだと言う。


(うーん……手応えは無いけど楽でいっか……)

モヤモヤとした物を押さえ込みとりあえず控え室に戻るも、身体はまだ戦闘モードなのでそわそわしてしまう。

(早くルーティとやりたいなぁ……)

もうあの初見殺しは通用しないだろうけど、あまり強くは無さそうだが新しい魔法が1つ使えるようになっているし、最近は毎朝起きる度に体が『よく動く』ようになっている。


体が馴染んで来たのか願いの効果かは分からないが、考える意味があまり無いのでユニは「なんかラッキー」くらいに考えていた。


「ユニさん、今から準決勝です」

「はーい」

5分も待つ必要が無かった、きっとルーティがまた例の『顔面狙い』でボコボコにしたのだろう。


「さ〜準決勝は『仮登録』バーサス『Aランク華の騎士』だ!始めっ!」

「なんと美しい……わたくしが勝利した暁には是非奴隷に……」

シュパパパパ


パチン

「…結構です」

なるのもなられるのも嫌です…


「決まったー!これで決勝は『仮登録』と『顔面潰し』の対決だぁ!笑えよお前ら!なんとこの2人は全試合ワンパンだぁ!」


これでもかと煽る実況に観客は物凄い盛り上がりを見せている。

何せ決勝の2人は系統が違うものの両者とびっきりの美少女だし、その2人の異常な強さはこれまでの試合で全員理解している。

正直言うとこれまでの試合は一瞬盛り上がるだけなので少々物足りなかったが、決勝は期待出来るだろう。


「応援してるぞ天使のねーちゃーーん!」

「顔面殺しもがんばれよーー!!」


その期待から客は手を叩き足場を踏み鳴らしつつ声援を送ってくる、そのため結果会場には地響きのような振動が絶えなかった。


「さー!2人とも疲れが無いようなのでこのまま始めちゃいまっしょう!けっしょーせーん!!」

その振動に気持ちが高ぶったのか、実況もより一層声を張り上げる。


そして遂に合図を受けてルーティが競技台へ上がって来ていた。

その途中目が合い、互いは闘志を確認する。


それだけで2人は頭から手足の先まで痺れた。

これから改めて、互いが対等だと認めた上でちゃんと腕を競えることに全細胞が喜んでいるのだろう。


((勝ちたい……!!))

この時2人の感情はシンクロしている。

「絶対勝つよ」とか「今度は負けない」などの言葉にはしない、この確かな気持ちはこの身に閉じ込めておきたいから。

言葉という形にしてこの広い空へ飛んでいきどこかで消えるなんてあやふやな物にはしたくないのだ。

きっとこの思い出は、生涯で一番美しい物になるだろうから。


そう確信し、2人は武器を構えた。


投稿を始めたばかりなので知らなかったのですが、評価って減少することもあるんですね…。

考えてみれば当たり前ですが…。


期待に応えられなかったのがとても悲しくて落ち込みますが、頑張ります…。


今日は武闘会の続きと調子が良ければ夜中にもう1話更新する予定です!

もしも続きが読みたいと思って頂けたならブックマークをして頂けると嬉しいです…!

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