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民間

 傭兵、その歴史は古く、最も有名な物は欧州(ヨーロッパ)での専門集団だ。


 火薬を使って大砲を撃ち込む専門集団。


 ガリヤ人やスイスの傭兵軍などその種類や歴史も数多い。


 日本でも斎賀衆など、鉄砲のプロ集団が金で雇われるなど、戦さ場あれば出て来るのが傭兵である。


「杉本は工兵として雇われていました」


 そこまで言うと、島田はゴリの前に写真の束を出してきた。


 膝から先が無く、包帯を巻きベッドで寝ている兵士。


 現地で手に入る物で作られたのか、木とゴムで出来た義足を付けた少女が道端で花を売っている。


 血だらけの足の子供を抱えて叫ぶ母親。


 全てが日本では有り得ない光景、その写真を見てゴリは震えて居た。


 まさか…杉本(すぎやん)が、そんな!


「フランス外人部隊を除隊した後、杉本は米国の傭兵訓練校に入学しました」


 アメリカ、アラバマ州にその訓練校は存在した。


 フランク・キャンパー、もとはベトナム戦争で米軍やCIAから非合法な作戦(ミッション)、汚れ仕事を請け負ってアメリカ政府とのパイプを繋ぐと訓練校を設立。


 卒業生はフランク校長から非合法(イリーガル)仕事(ミッション)を斡旋されて世界に飛んだ、主にアフリカなどに。



「現在この訓練校は解体されてます、卒業後に反米派のテロリストになった者が出まして」


 今も実在するのは民間軍事会社の中でも、施設警備員や補給基地要員など最前線以外の部門の会社ばかりだ。


 元々は膨れ上がる一方の軍事費を安く押さえる為の民間化であるので問題は無しとされている。


「アフリカへ行く…そう言ってから音信不通になってます」


 知っている事はそれで全部だと言う島田に、写真のコピーをプリントしてもらうと晶と2人で駐車場へ向かった。


 車に乗り込んでから晶にプリントを渡すと。


「見覚えは?」


 そうゴリが聞くと晶は写真を見ながら。


「わかりません…暗かったし」


 目出し帽で顔を隠してるのだ、分からなくて当たり前と言えばその通りである。


 ゴリは車を運転しながら晶に。


「取り敢えず、入国管理を当たってみよう」


 偽名だとしても顔写真は手に入ったのだ、ここ数ヶ月の記録を調べれば。


「日本国内での犯罪歴が無いなら、実名のパスポートで入国してる可能性もある」


 そう言ったゴリの予感は的中した、後日入管管理事務者から返事が届いた。


 お問合せの人物は1ヶ月前に入国記録がありますと。

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― 新着の感想 ―
[良い点] テーマもストーリーもわかりやすく、読みやすい文体でよかったです。アルミ箔とか今後どう使うのかきになります。 [気になる点] タイトルはコルト・ガバメントに変更したらもっと読者が増えそうです…
[気になる点] え? 杉やんとゴリさんの邂逅はどうなった?
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