野良猫、執着される
玲央は落ち着きを取り戻すと、緊張の糸が切れたかのように眠りについた。スーツのままだが起こすのはしのびない。そっとベッドへ横たわらせた。夜斗は玲央の自分への執着が半端ない事に疑問を持ち始めた。そして、何か手掛かりになるものはないかと家の中を散策し始めた。すると、一つの部屋の前で立ち止まった。そういえば、ここには入った事がなかったな。と思い部屋の中へと入る。そして電気をつけると信じられない光景が広がっていた。
「な、なんだよ...これ...」
そこには一面に広がった夜斗の写真。そっと部屋の中に入ると、デスクに置かれた書類が目に入る。そこには"調査報告書"と書かれていた。
「調査報告書?なんでこんなものが?レオはなんでオレなんかを調べた?」
報告書に目を通すと流石に昔の物はなかったが、最近の夜斗の行動が事細かく書かれていた。このままこの部屋にいてはダメだ。そう思い部屋から出ようとした時だった。背後から玲央に抱きしめられたのだった。
「れ、レオ...」
「どうしたんだい?こんなところで。あぁ。これを見たんだね?よく撮れているだろう?」
「な、なんでオレなんかを調査したんだ?もしかしてあの夜会ったのは...」
「偶然なんかじゃないよ?ようやく君が入り浸っている酒場を見つけられたから行って見たら...ね。」
玲央はそう言うと夜斗の耳をペロリと舐めた。夜斗は思わず「ヒッ!」と声をあげる。すると玲央はクスクスと笑い夜斗を横抱きにし、ベッドへと戻ってくる。そして夜斗をベッドに横たわらせると、玲央は夜斗に覆いかぶさってくる。
「さぁ、ヨル...いや、夜斗。これから一つになろう?」
「れ、レオ...何でオレなんかを...?」
夜斗がそう問うと、玲央は夜斗をギュッと抱きしめた。
「夜斗は僕の"神様"なんだ...。だから、どうしても欲しかった。僕だけの物にしたかった...。」
「...やっぱりオレ達はどこかで会った事があるんだな?」
「覚えてなくても無理はない...けど思い出してほしい。」
「...教えてはくれないのか?」
夜斗はどうしても思い出せないので玲央を問いただすが、玲央は頑なに教えてくれようとしない。夜斗は我慢の限界がきて、「あーもー!」と声を上げると夜斗は玲央の身体をどかし、自身が上に乗る。
「オレが欲しいなら、オレを納得させるようにしろよ!オレはお前の"神様"なんだろう?思い出させたいんなら、手っ取り早く事の有様を話せよ!そうすればオレも思い出すかも知れねぇだろうが!」
「...仕方ない。夜斗、これからするのは僕と君の昔話だ。ちゃんと聞いてくれるかい?」
「あぁ。聞いてやるよ。」
むかしむかしの物語。僕が"神様"と出会った時の話し...。




