第二回オーディオコメンタリー
《里奈》
さて!! さてさてさて!!
始まりました、第二回オーディオコメンタリー!!
司会を務めますは私、関西倉北中学校二年生、生徒会本部議長の伊藤里奈です!!!
《大輔》
皆様お久しぶりでございます。同じく生徒会本部副会長、鈴木大輔です。
本日は司会兼、ファーストゲストを務めさせていただきたいと思います!!
《里奈》
いやぁ、やってきたなこの日が!!
エイプリルフールネタ専用の平行世界にまたやって来るとは、思わんかったわ。
《大輔》
一年くらいたてば本文担当も黒歴史扱いしだすだろう、だなんて甘い予測でしたね。
本文担当は約一年が経過してからオーディオコメンタリーをもう一度読み返したらしいですけど、普通に楽しんでたらしいですよ。
《里奈》
やはり、あの狂気を作り出しただけの人間やからな。私らの尺度では測れへんわ。測りたくもないけど。
まあ、そんなこんなでなんと、前回の記憶を引き継いだまま第二回が開催されたというわけですけれども。
《大輔》
……そのあたりもとんでもなくご都合主義ですよね。
元々はこの世界で起こったことなんてすぐ忘れちゃうよ~んのノリでしたし、だからこそプロット担当も苦渋の判断で認めたわけですけど、このエイプリルフールネタ専用の平行世界に戻ってきた瞬間に無くしていた記憶をすべて取り戻しましたからね。
《里奈》
あの濃厚すぎる意味わからん記憶が一瞬にして脳に叩きこまれる感覚は凄まじいな。よく忘れられてたな、みたいな感心すらあったわ。
《大輔》
その忘却能力すらもご都合主義ですからね。
さて、こんな話をしている時間ももったいないんですよ。なんたって、前回は付きいちゃシリーズの振り返りだと言って普通に10000文字くらいは超えましたからね。
急いでいかないと、ストーリーの振り返りも、ゲストの回転も追いつきませんよ。
《里奈》
そうやったな。よし、んじゃさっそく!!
付きいちゃシリーズの振り返りと行きましょう!!
《大輔》
本文担当にも曖昧な記憶しか残っていないそうですが、恐らくは二度目のバレンタインからです!!
今回は残念なことにわたくしの出番は少ないもので、このあたりで早速二人目のゲストをお呼びしましょうかね。
《里奈》
惜しいとは思わんぞ、副会長。
何か伝えたい遺志はあるか?
《大輔》
あの子には特に恨みもないですし、なかなか難しいですね。まあ、高橋君をいじめすぎないように言っておいてください。
あと、殺さないでいただけると助かりまーす。
《里奈》
よし、伝えておくことにしようやないか。
まあ、副会長の伝えたいことでなんとなく予想はつくでしょう!!
セカンドゲストはこの方!! 比嘉くるみさんでーす!!!
*
《くるみ》
はぁーい!! 関西倉北中学校に転校してきたお兄ちゃんの妹であり彼女であり奥さんでもある超絶最強中学生!!! くるみです!!!!!
今日も元気に!!! お兄ちゃんと!!!! 共演!!!!!!
《里奈》
――ではないんよな、残念ながら。
お前の相手をするのはこの私、関西倉北中学校の超絶最強議長の伊藤里奈やから!!
《くるみ》
えぇ……先輩にこんなことを言うのはよくないですけど、自画自賛芸って今どき映えませんよ?
《里奈》
自画自賛〝芸〟……?
《くるみ》
あっ、先輩も私と同じタイプなんですね!! 同類だー!!
《里奈》
嬉しくない同類やなぁ……
まあ、高橋ではないけど楽しんでもらおうか。あいつには別で相性いいやつあてがっといたから。
《くるみ》
何ですと!!? 相性のいいやつ?!!!!
私以外にお兄ちゃんと本当の意味で相性がいい人なんているんですか?!
まさか女子ですか、女子なんですか?!! キィィィィィ!!!!
《里奈》
ああ……くるみがエイプリルフールネタ専用の平行世界に来た衝撃でちょっと狂ってる。
なんか厄介オタクとメンヘラ少女とあとは……なに? その最後の鳴き声は。
安心しなー? あてがわれたのは高橋の大嫌いな女子やから。まあ、半分ネタバレやけどいいやろ。
《くるみ》
ああ、あの人ですね。名前に『め』がつくあの。
《里奈》
そうそう。『め』がつくあの。
やから安心しとき。高橋がその子に揺らぐことはまずなさそうやし。
《くるみ》
ならまあ、ギリギリで落ち着いておきます。感謝してくださいね!!
《里奈》
何に感謝すればいいんや、私は……。
まあいいや。そろそろ裏方に回った副会長が振り返りが全く進んでいないまま2000文字を超えることに焦りを感じていそうな頃やし、付きいちゃシリーズの振り返りを進めていこか。
《くるみ》
そのことに焦りとか危機感を感じるべきは本文担当でしょうに。
まあいいです。本文担当にはしっかりお兄ちゃんとのラブラブを書くように言っておきます。
《里奈》
えっと? まずはエイプリルフールばりに狂ったことが起こりがちなバレンタインからやな。
ああ、くるみが私の夢に入ってきたからくるみがゲストに来たと。
《くるみ》
そういうことですねー。
いやほんと、私としては複雑な気分です。夢の中の私、なかなかにヤバいやつじゃないですか。それに対してブチギレたらいいのかな、と思ってたんですけど、最後は先輩がデレてますし、なんというか……怒れなくなっちゃって。
《里奈》
両方私の本心やからまあ、反応は好きにしてくれたらいいけど。
まあ、基本的に私はお前のことを狂った奴やと思ってはいる。
《くるみ》
チョコに毒入れませんし、髪の毛とか爪の垢とかも入れませんけどね?
そんなの入れ始めたらいよいよじゃないですか。
《里奈》
結局さ、現実のお前は高橋にチョコあげるとしてどんなのあげる?
《くるみ》
そうですねー。確かに、今のうちから考えておくのもいいかもしれません。
折角ですし、チョコの風味強めのガトーショコラとか作りますかねー。なんだかんだ、普通のチョコは作らないタイプです。
《里奈》
え、普通におしゃれやん。
いや、お前はもっとちゃんと狂ってなあかんのちゃう?
髪の毛か毒あたりは入れとくべきやろ。
《くるみ》
入れませんって!!
普通におしゃれなものあげていいじゃないですか。
ちょうどいいので少し振り返りの方も話し進めますけど、私はお兄ちゃんのこと普通に好きですからね。これについてはメガネ教授でさえも『純愛』だと認めましたから!!
《里奈》
まあ、それは……うわ、地味に感動した話やから否定できひんな。
あれよな、私らがラブコメを進めてた裏でめちゃくちゃ普通にシリアス感動シーンやってたやつよな。
《くるみ》
プロット担当が練りに練り、本文担当が文字数制限も気にせずに書ききった、私とお兄ちゃんの純愛物語ですよ!!
本文担当はシリアスを書くのなんて久しぶり、って言ってました。
《里奈》
私らの物語は基本的にラブコメのコメディよりやからな。
シリアスとか感動って、完全にジャンル違いなところはある。
《くるみ》
まあ、メガネ教授に初めて打ち明けることになるとは思いませんでしたよねー。
本人も言ってる通り、触れにくい話題だったわけですしー? 普通は気になっても気づかないふりして何もなかったかのようにお別れ、みたいな感じが妥当ですもんね。
《里奈》
ま、普通ならそうやったかもしれんな。
けども、うちの副会長は普通じゃない。人の大事なところに土足で立ち入って、それから誠実さを貫き通すような変な人間やから。
《くるみ》
その『うちの』ってのは『自分の』という?
《里奈》
うちの副会長やな。
《くるみ》
文字でしか伝わらないネタじゃないですか!!
去年は私もやりましたけど、実際に誰かにやられると理解できないのに理解できる感覚で気持ち悪いですね!!?
ルビのところはどうやって読んだんです?!
《里奈》
まあまあ。そんな話ししてたらいつまでも終わらんで。ゲストも控えてることやしな。
安心しぃや、まだくるみが中心人物のままやから。
《くるみ》
去年までの付きイチャの方がおかしいんですよ。最強中学生である私が途中からしか登場しないだなんて!!
《里奈》
いいやないか。代わりに作者の寵愛は受けてんやから。
《くるみ》
私のことを好きならお兄ちゃんとのラブラブを描いてくださいよ!!!!
なんか私をシリアスと狂気の入り混じったキャラにしたのは大人な私の雰囲気に合ってていいですけど、それらしいストーリーを描くよりも!! お兄ちゃんとの!!! ラブラブを!!!!!!!
《里奈》
『!』の使いすぎや。
そろそろ使用制限かかってまうわ。
さてと、お兄ちゃん狂いは置いといて。
沖縄編もこの辺りで終了やな。くるみとの別れも描かれて、『またいつか!!』みたいな虚無の挨拶もして。
《くるみ》
ちょぉっっと待ってください!
虚無の挨拶ってなんですか!? 里奈先輩も涙ポロポロで別れを惜しんでくれたでしょうー?!
《里奈》
えぇ……? そうやっけな。
てか、お前は私のこと先輩やなんて呼べたんやな。
《くるみ》
デジャブ!!
思い出してくださいよ、あの感動的な別れと再会劇を!!
《里奈》
実際、災害劇の方に関しては衝撃的やったな。
《くるみ》
災害?! 私のことを災害って呼びました!??
《里奈》
いや、間違えた。本文担当の変換ミス。
《くるみ》
作者って私のこと好きなんですよね……?
《里奈》
『賢い狂気は描いてて楽しいです』やってさ。
《くるみ》
喜びづらい!!
《里奈》
狂気枠は元々私やってんけどな、ちょっと勝てない強敵が来たから譲ってやったんよ。
先輩として後輩を育てていくのも役目やん?
《くるみ》
狂気の後進?!
育成していいものなんですか?
いや、私が言うのもなんですけど。
というか、今のところ私のほうがツッコミ率高くないですー? だいたいずっと『!』を使ってる気がします。
《里奈》
私は落ち着いてるキャラやからな!!!!!
まあ、静かに会話する方が性に合ってるんやろ!!!!
《くるみ》
セリフは静かなのになぜかうるさいー!!
はぁ、最強中学生の一生の不覚です……まさか里奈先輩一人を相手にしてここまで追い詰められるなんて。
《里奈》
これが!! 我ら生徒会の力!!!
《くるみ》
絶対違いますよね?!
ほかの生徒会メンバーから文句入りますよー?
《祐介》
そうだそうだー! 私は断固として抗議する!!
《里奈》
あ、生徒会メンバーじゃない生徒会メンバー。
《くるみ》
お兄ちゃん!!!!!!
《祐介》
ホントは出てくるつもり無かったんだけどな。
お兄さんがそろそろゲストを交代させないとまずい!! って本文担当を説得しても無駄だったから、俺が直々に二人の会話を終わらせに来た。
《くるみ》
じゃあここからは! 私とお兄ちゃんの初めての共同作業!?
《祐介》
去年が初めてじゃなかったのかよ。
あと、お前はちょっと情緒が不安定すぎるから一旦エイプリルフールネタ専用の平行世界の洗脳を受け直してもらうわ。記憶とかいろいろいじってもらおうな。
《くるみ》
えっ!? 怖い!!
お兄ちゃんのことは好きだけどその洗脳は怖い!!
《里奈》
私がついてってやるから。な?
んじゃ、あとは高橋ともう一人に任せるわ。
《祐介》
もう一人? そういや聞いてなかったけど、お兄さんとか? 出番少ないって嘆いてたし。
《里奈》
まあまあ。いい娘が来るから。気にせんと。
んじゃ、この部屋は高橋が逃げへんようにしっかり鍵閉めとくし。
あ、あと、ここであったことは全て無かったことになるからって何してもいいわけちゃうからな。コンプラは守りや。
《祐介》
くるみに言うような注意をされる俺……?
次のゲストが色んな意味で怖いんやけど。
《里奈》
じゃ! あとはよろしく!!
《くるみ》
頑張ってねお兄ちゃん!!!
《祐介》
えぇ……?
*
《祐介》
……誰が来るんやろ。
《???》
失礼しまーす。
《祐介》
お前……いやおい、いや、お前かよ。
《???》
あれ、高橋くんか。いや、裏役者さんか(笑)
《祐介》
クソっ、お前かよ女狐!!
その名前で呼ぶないうて何回言わせんねん。
《瀬崎》
私のことやって女狐言って呼んでるくせに、よく言うわ。そっちから呼び名変えてくれたら考えるけど?
《祐介》
なんでお前が来んねん、ほんまに。
いやまさか、俺か? 去年のオーディオコメンタリーで『瀬崎は作者に気に入られてるからまたバレンタインあたりに出てきそう』みたいなこと言ったせいか……?
《瀬崎》
作者の片翼、本文担当先生は読んでしまったんやって。この第二回のオーディオコメンタリーを書くにあたって、第一回の原稿を。
《祐介》
ミスった……!! あのとき変に触れずに女狐の存在なんか無視してたらよかったのに!!
《瀬崎》
残念やったね。私はしっかりお呼ばれしてここにいるわけで、追い出したくても無理やろうし。
《祐介》
やから里奈のやつ、鍵まで閉めて!!
プロット担当に認めてもらうためにはコンプラだけは守らなあかんし……いや待てよ?
コンプラを守らなければこのオーディオコメンタリー自体認められずになくなるのでは?
《瀬崎》
流石は裏役者、着眼点がほかの人とは違うわ。
まあ、それでうまくいくかは知らんけど。
《祐介》
んじゃ、(規制)!!!! (自主規制)、(作者のコンプラバリア)!!!!
クソっ、しっかりコンプラ対策してある!!
本文担当はなんでそこまでしてこんな女をゲストに呼びたいんや。
《瀬崎》
それについては本文担当からのお便りもらってるけど。読み上げたげよか。
《祐介》
いや待ておい、そのお便りどこから出した?
おいどこから出した?!
《瀬崎》
では読み上げます。
『祐介と瀬崎さんの掛け合いが好きだよ、というお声を沢山(少なくとも一人)頂いております。あと私も好きです。祐介には申し訳ないけど頑張って』とのことで。
《祐介》
少なくとも一人なんやったら沢山じゃないやろ。
本文担当は頭でも打ったんやないか?
お前をわざわざ呼び出すなんて、気が狂ってるとしか思えへんで。
《瀬崎》
まあまあ。ここでは付きイチャシリーズ? の振り返りをするんやろ。私も手伝ってあげる言うてんのよ。
《祐介》
俺一人で十分やけどな?
まあいいか、どうせこの忌々しい記憶も今日が終われば忘れるわけやし、一日苦汁を飲まされるくらいは通常運転やな。
《瀬崎》
えっと? 沖縄編が終わって次は……あぁ、体育祭につながっていくんやね。そのあたりの裏の事情しれんのは私としては嬉しいわ。
《祐介》
やっぱこいつ呼んだの失敗やろ。明らかに鼠の顔してるぞ。特に生徒会本部側の裏事情にフォーカスした体育祭編は見せたらあかんやろ。
《瀬崎》
ほんと、今日が終わったら記憶がなくなるってのは悲しいな。ここからの話とか噂にすれば価値が凄まじいことになりそうなものも転がってるやろ。
《祐介》
本文担当にも限りなくわずかに良心が残ってたんやろな。安心はできひんけども、ひとまずは大丈夫か。
ていうか、それを除いても本編にはほとんど関わってない女狐を呼んでる時点で意味が分からんのよな。
《瀬崎》
ここだけの話したげよか。私も分かってない。
《祐介》
んじゃ、不本意ながら女狐と振り返りな、やっていくか。
あ、一つだけ言い忘れてたけど……あ、いや、そうか……いや、あのな?
《瀬崎》
は~い、なんでちゅかぁ? ゆっくりしゃべっていいでちゅよぉ?
《祐介》
ほんまに(規制)。今すぐお前を(殺意)。一瞬でも(明確すぎる殺意)後悔する間もなく(検閲済)。
《瀬崎》
コンプラ対策もバッチリやな。まあ、私にはバッチリ聞こえてるんやけど。
それで? どもってたんは何?
《祐介》
仕方ないか。気味が悪いことこの上ないけど、お前の脳内に直接文言を届けるわ。
エイプリルフールネタ専用の平行世界やったら何の問題もなく出来るはずやし。
《瀬崎》
いや、何を言うてんのよ。超能力ではしゃげるのは男子中学生ま、で――?
うっわ、なんかもう、最悪の気分やった。何あれ、はぁ?
《祐介》
分かったら守れ。これは俺からのお願いでも命令でもないからな。
これは本文担当を含め、作者直々の制限やから。
《瀬崎》
ああ、なるほどね。なるほど?
まあ、私もそこまで無粋ではないし? しっかり守るけど。
《祐介》
んじゃ、今度こそ気を取り直して。読者の皆様におかれましてはまあ、お気になさらず。
体育祭編開幕――からの初っ端はくるみとの再会やな。いやてか、お前はくるみの存在も特段知らんわけやし、この場に相応しくないことこの上ないやろ。
《瀬崎》
え? 比嘉くるみちゃん、中学一年生。埼玉県から転校してきており体験入部などはなく美術部に入部。高橋祐介とは親戚関係にあり、同人を『お兄ちゃん』と呼んでいる姿が目撃される。美術部の部員の一部とはすでに顔見知りであり、親交を深めている。生徒会本部副会長である鈴木大輔との関りも確認されているが談笑している内容までは特定に至らず。その後、生徒会本部に関する話題がやや増加傾向にある。――みたいな子のことなんて、ほとんど知らんわな。
《祐介》
そうやったわ、こいつ、マウスコムの幹部の一人にして表の顔の広さと情報収集能力『だけは』超絶優秀なんやった。ここまで来たらもはやキモさの頂点にいるやろ。
くるみの狂気とはまた別のヤバさがあって素直に軽蔑。
《瀬崎》
転校生なんて噂の中心人物になるのが必然やねんから、当然のように私の耳にも情報は入って来るわな。ただまあ、ちょっと情報の入りが偏ってる気がするあたり誰かさんの介入が見え隠れするけど?
《祐介》
まあ、妹と思うことはなくとも身内やからな。しっかり対策はしてるわ。
あいつもあいつで常識がないわけやないし、個人的にも情報漏洩とかは気を付けてる……と思いたい。
《瀬崎》
いやぁ? 『奇策の裏役者』さんが頑張ってるのは知ってるし、本人にリテラシーあるのもまあ分かるんやけど、それだけじゃない気がするんよなぁ。
それこそ、あの生徒会副会長。普段は何も感じひん、ただの優等生やねんけど……この世界に来てからあの人のことを考えると寒気がするんよ。これって……恋?
《祐介》
ただの恐怖やろ。寒気って言うてるやないか。流石の吊り橋効果も考えただけで寒気がするほどの恐怖を恋愛に結び付けてはくれへんぞ。
《瀬崎》
これが……恐怖……!!
《祐介》
これが……恋……!! みたいに言うな。
てか、副会長がくるみの情報統制を……? まさかお兄さん、マウスコムの存在には気づいてないよな。
《瀬崎》
多分、純粋に自分の周りの情報を漏らさないようにしてるから、副会長がくるみちゃんと関わってる間は情報が完全に漏れてないだけやと思う。あの人が本当に情報統制しだしたらもう……ちょっと手が付けられないことになる気がする。いや、普通の優等生なだけのはずやねんけど。
《祐介》
その感覚は間違いなく正しいと思うぞ。いや、本当にお兄さんは普通の生徒会副会長のはずやけど。
《瀬崎》
副会長の話やめよ。さっさと次行ったほうが良いわ。私らの精神衛生上もそうやし、ついでに文字数が中々にすごいことなってきてるし。
《祐介》
んじゃ、俺の乱入芸あたりの話するか。これとかもお前にはあんまり知られたくないっちゃ知られたくない情報やってんけどな。
《瀬崎》
いや、あの生徒会本部役員にこれだけ近づけてるのは手放しにすごいと思うけど?
マウスコムにとって生徒会本部に関する情報は決して越えられない柵の先に置かれたステーキも同然やったわけで、その情報が一部は筒抜けになってる状況に持ち込めたのは純粋にすごい。
普通にその情報欲しいわ。なんかないの?
《祐介》
そりゃ沢山あるけれども、当然お前に言うわけないやろ。一つとて漏らしてみろ、お前の汚い人脈で噂は拡散され、尾ひれも背びれもなんでもござれで最後はキメラになって学校が崩壊するぞ。
《瀬崎》
汚い人脈とか言わんといて? 私の可愛い可愛い情報奴隷ちゃんたちのことを悪く言うんは許さへんで。
《祐介》
誰よりも悪く言ってるのはお前だということに早く気づけ。そして猛省して一生俺の前から姿を消してくれると助かる。
《瀬崎》
はぁ、冗談が通じないのはモテへんで?
《祐介》
お前にモテるくらいやったら世界中の昆虫からモテたほうが百倍マシやろ。
《瀬崎》
はぁ、冗談が通じないのはもてへんで?
《祐介》
まったく同じ文言を垂れ流すだけならコピペしろよ。変換違いがあるせいでタイピングし直したのがわかって逆におかしさが増してるわ。
《瀬崎》
っていうかさ、この世界の記憶は次の日からはなくなるんやろ? やったら今この場でどんな情報をくれたって意味ないわけやし、良くない? 折角くれるんやったら人の不幸やと嬉しいんやけど。
人の不幸話やったら噂として拡散しなくても今日一日限りの私が恍惚に浸れるし。
《祐介》
お前がそういう人間やから俺は情報を渡さへんねん。あと、お前がそういう人間やから俺はお前が大嫌いや。
《瀬崎》
愛の告白やなくてまさかの憎悪の告白?
《祐介》
それに対して何か言葉を返すことも嫌やわ。
はいはい次々、生徒会本部役員募集のお知らせやって。てか、お前こそこういう機会に何もせんかったんは何でなんよ。やってほしいとは全く思わへんけど、生徒会本部役員にでもなればよかったやん。情報筒抜け、言うんやったら俺みたいな乱入よりも情報手に入れやすそうやし。
《瀬崎》
まぁ、それも考えてんけどね……生徒会本部役員の面々が面々やから、変に近づきすぎてぼろが出るのだけは避けたかったんよ。あとは、途中から参加するような目立つ行動は避けたかった。情報くれる女の子たちの誰かは送り込もうかとも思ったんやけど、乗り気になってくれへんかったんよなぁ。
《祐介》
情報奴隷とか呼んでおきながら全然従ってもらえてないやないか。
《瀬崎》
そりゃそうやろ。この年頃の子たちはあんまり強制すると一気に排他されたりもするしさぁ……幹部として情報収集量トップを維持してるんは私の繊細な努力あってこそなんよ。
《祐介》
はえーすごいすごい。おえっ、可能な限り心を籠めずに棒読みしたはずやのにそれだけでも忌避感があるわ。凄いなお前。
《瀬崎》
わーほめてくれてありがとうー。うわっ、ほんとや、忌避感凄い。
――っていうか? あれ? ここさ、お話抜けてへん?
投稿されてないお話ない?
《祐介》
は? いや、あったとしても適当な感じで口に出すなよ。本文担当かプロット担当か、どっちかの確認をとってからやないと、そんな話できひんやろ。流石のエイプリルフールもそこまでの話を許してくれるかわからんぞ。
《瀬崎》
いや、けどさ、急に出てきてる『蒼井君』って誰よ。
誰よその女!!?
《祐介》
急に狂うな。『蒼井君』は男子やろ。
てかまじか、女狐の言いがかりじゃなくて本当に話が抜けてるんか。これはちょっと作者に報告しとくわ。まあ、このオーディオコメンタリーが投稿される頃には修正されてるやろ。
《瀬崎》
この会話も消されるかもしれへんな。
どうする? 今のうちに編集点作っといた方が後から楽かな。
《祐介》
本文担当にとってこれが文章なのか音声なのか映像なのかいまだに決まってないのがよく分かる台詞やな。
はい、メタすぎる話は続けすぎるとプロット担当に投稿妨害されるからな、このあたりにしとかな。
《瀬崎》
んじゃ、そろそろ体育祭?
いざ体育祭って話の流れになってから実際に体育祭に入るまでってかなりかかってるよね。何というか、引き延ばしてるんだなぁっていうのがよく分かるというか。
《祐介》
それについては本文担当も気にしてるから言うてやるな。
書きたいことを純粋に書いてたら体育祭がいつまでも書き終わらんて前も嘆いてたわ。まあ、そもそも本文を書くペースが遅すぎるのは別問題としてどうにかしたほうが良いと思うけどな。
《瀬崎》
気合が足らんよ、やっぱり。
《祐介》
お前は誰の何の師匠やねん。お前が人とかかわると支障しかないねん。
《瀬崎》
ごめん、ほんとにごめん。めっちゃつまんない。
《祐介》
(検閲済)!! (規制)!! ひたすらに(本文の暴走)!!!!
《瀬崎》
うっわぁ、こわぁい。
《祐介》
ほんとに最悪の気分やわ。
ちょうどこのオーディオコメンタリー原稿が書かれてる段階で投稿されてる分までは大体振り返ったし、もうそろそろいいか? 終わっていいよな?
《瀬崎》
えぇ? 実際、私はどうにかする方法を持たへんねんけど。
ここも里奈ちゃんが鍵閉めていったから出られへんし。
《祐介》
安心しろ、開ける方法はある。
すぅ――、俺は我慢ならなくなったのでそろそろ一旦女狐を(ピーー)。エイプリルフールネタ専用の平行世界なんやし、ここで会ったことは全てなかったことになるし。
《大輔》
分かった分かった、そちらの要求を呑もう!! だからさすがにそれはやめてくれ、コンプラバリアもそれは覆い隠せない!!
《祐介》
ほらな?
*
《大輔》
えーでは、改めまして!!
今回のオーディオコメンタリーでは本文担当が高橋君と瀬崎さんをペアで出したいとごねたせいで出番が限りなく少なかった司会兼ファーストゲスト、鈴木大輔です。
《里奈》
司会担当、そして旧狂気担当、伊藤里奈です!!
《くるみ》
現在の狂気担当、お兄ちゃんとは既に結婚して六十年がたっています。比嘉くるみです。
《祐介》
くるみが洗脳のせいで逆に落ち着きすぎてる……じゃなかった。今日が人生最悪の日になりました、本文担当には文句を言ってやります。高橋祐介です!!
《瀬崎》
このなかでは『奇策の裏役者』さんこと高橋君としかしっかりとした面識がありません。マウスコムの女幹部、瀬崎佳奈です。
《祐介》
え、女狐って名前あったんや。
《瀬崎》
『奇策の裏役者』さんこそ、本名なんてあったんやね。
《祐介》
(作者巡回済)!!!
《大輔》
また始まった……!! 早めに締めようか。
では、ここまで混沌にお付き合いいただきました読者の皆様!!
《里奈》
私のことを応援してくれる皆さん!!
《くるみ》
私のことを好きでいてくれる皆さん!!
《祐介》
ついでにカオスのコンプラチェックをするであろうプロット担当。
《瀬崎》
これからも付きいちゃシリーズをどうぞ、よろしくお願いいたします!!
《全員》
よろしくお願いします!!
《大輔》
では、また来年、万が一こんな世界が再来してしまった時にお会いいたしましょうー!!!!
さようなら!!!!




