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~~ストローン学園・中庭~~
ストローン学園、それはジュエル☆プリンセス♡スクールでもあった学校。
国立学校の教育機関としてよく出てくる。
ファンタジーの学校で○○ポッターに出てきそうな西洋風の建物だ。
まあ、ドラゴンとかはいないだろうけど。
学園の中庭は、大きな井戸がある。
その井戸の中には水が入っていない。乾いた井戸だ。
水の代わりにいたのがヨッシーマ王子。
それとフローライト、視点の俺もいるということだから三人がこの井戸の中にいる。
なんだか暗いな、俺は暗いのが苦手だ。
「本当にごめん」
「いいの……お兄ちゃん」
落ち込むヨッシーマ王子に、優しくなだめるフローライト。
さっきのゾンビ襲撃と違って、二人はいい感じになっていた。
リアルで部長に変化があったのが、ゲーム内では即反映していた。
「俺がフローライトのことをちゃんと考えていれば……」
「ううん、私もまだまだなの」
「いやいやこちらこそ……」
兄と妹の時間、互いが誤解が解けては謝っていた。
そんな俺はずっと疑問だったことがあった。
「なあ、それよりどうして井戸の中に?」
「それはですね……ここには呪いを解く宝石があるからです」
「呪いを解く宝石?」
「ええ、あるのですよ。ストローン学園のいずれかにあるのですが……落ちちゃいました」
「はあ?」
俺は半分憤っていた。
それでもヨッシーマ王子はゾンビ姿のまま、少し笑顔を見せていた。
間近で見るとすごく気持ち悪いんですけど。
「しょうがないな、フローライトは」
「てへっ、探しましょう」
「その前に出る方が……」
「あっ」だが、俺の話とは無視して井戸の下の方が青白く光っていた。
「待っていろ」
部長が頑張って掘ろうとするが、ゾンビの手にはそんな力はない。
ボロボロの手が崩れては、壁にベタベタと塗りつけているようだ。
しょうがないので男手の俺が掘ることに、タッチペンでなぞればいいだけだが。
そして出てきたのが七色に輝く石だ。
「これです!」
フローライトは綺麗に輝く石を両手で大事そうに受け取った。
そう言えば、この石の輝きどこかで見たような。
「ターフェライトです、エメラルド王国の守護宝石なんですよ」
「それが……へえ」
ターフェライトの説明は、ジュエル☆プリンセス♡スクールで聞いたことがあったっけ。
綺麗に輝くターフェライトは実に神秘的な輝きを放つ。
「これがあればお兄ちゃんが戻りますよ。早速行きますね」
そういいながらフローライトは、石に願った。
両手で意志を包み、目をつぶって祈る。神に祈るかのごとく。
それは奇跡だ、まるで魔法の様にフローライト自身が輝いていた。
「それって……」
「いきますよ」
フローライトが言うと、ゆっくり掌を開く。
それと同時にヨッシーマ王子が光につつみこまれた。




