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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
八話:地下のアイドルとフローライト
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夜遅くなって、最後の路面電車に乗ったのが午後九時。

人もほとんどいないこの時間帯の路面電車を乗るのも結構少ない。

車内には酔っ払いや、塾帰りの学生が数人ほどしか乗っていない。

俺は座席に座りながらゲームをしていた。


~~エメラルド城・ステージ~~


そこは、エメラルド女王地下にある巨大なホール。

講堂のようなステージに女の子が歌っていた。

きらびやかな光は、まるでアイドルのコンサートだ。

エメラルド王国にペンライトのようなものを振る観客、それはステージの周りに光が差し込む。


「みんな、いくよ~」

そして出てきたのが、ピンクのシャツに白いスカートを着た女の子。

だけどすぐにわかった、フローライトだ。インカムをつけて華麗に踊っていた。

このステージには、どこからともなく軽快な音楽が流れてきた。

あれ、これってボイカロイトじゃないよな。と錯覚してしまうほどに。


フローライトの前には大勢の観客、ペンライトのような光が見えた。

俺は呆気にとられながらも、フローライトの歌とダンスに見入っていた。

間もなくして、歌い終わったフローライトが明るく手を振っていた。


「みんな、ありがとう~」

フローライトはペンライトに答えるように笑顔を見せていた。

舞台袖に笑顔のまま消えていくフローライト、画面が舞台袖になった瞬間、表情を変えた。

「あっ」

フローライトは俺を見るなり、急に警戒していた。

まるで恥部を見られたかのように、顔が赤くなって俺に背を向けて走り出す。


「なんで逃げるんだ?」

「嫌です……見ないで!」

顔を隠して走るフローライトだけど、すぐに壁に挟まれた。

アイドル風のステージ衣装を着たフローライトは、まさに美少女だ。

それでも俺に対して警戒心を強めて、顔を赤くして怯えていた。


「なんで怯える?」

「怖いです」

「俺の好感度、どんだけ低いんだよ」

「ひっ」おののくフローライト、うつむいてしまった。

薄暗いステージ裏に、フローライトは怯えていた。


「あの……ここどこ?」

「えと……歌う場所……です」

フローライトはたどたどしく俺に言ってきた。


「歌うのが好きなの?」

「いいえ……アイドルですから」

「アイドルか……フローライトはアイドル好き?」

俺の質問に無言で首を横に振った。どういうことだ。


「私の価値って、そんなものですから」

「待って」逃げようとするフローライトを俺は強引に引き留めた。

ずっと逃げられては話が全く進展しない。

フローライトの悩みは分からないが、きっとそう言うところなのだろう。

俺はすかさずフローライトの顔を見ていた。


「なんでこんなことを?アイドルなんかフローライトの柄にもあわないような……」

「ですね。でもこの子が望んだことですよ。彼女の今と未来を表していますから」

今のフローライトはどこか冷めていた。

でもその喋りは、素の部分を見られた気がした。

これも好感度が上がっているということか。佳乃に関してはまだまだ分からない部分が多い。


「あのさ、フローライト。今から教育をしようか?」

「……はい」

そこには素直に従ったフローライト。


「じゃあ、一旦部屋に戻ろうか」

「分かりました。ですが着替えさせてください」とフローライトは一度部屋に戻ることにした。



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