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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
一話:リアルを教育するゲームとセレスタイト
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~~エメラルド城・セレスタイトの部屋~~


ゲーム画面には、純花の顔をした天使が待っていた。

セレスタイトのいる部屋は、いつの間にか姫の部屋に来ていた。

姫の部屋の背景は、やっぱりジュエル☆プリンセス♡スクールと全く同じだ。

ゴージャスなシャンデリアと白いタンス、巨大なノーブルベッド。


セレスタイトは、そんな中でもにこにことしながら大きなピンク色のテーブルの反対の椅子に座っていた。

セレスタイトのご機嫌はいたってよいようだ。いつもの純花と違うなぁ。

本当は純花のリアルじゃない別人じゃないかと思えてしまうほどに。


「何がそんなに嬉しいんだ?」

「はい、私もようやく女王候補に選ばれて嬉しいんです」

「女王候補って、そんなにいいものか?」

「ええ、エメラルド城の女王ですから。

女王は何でもできるんですよ……たとえばその……ほら」

セレスタイトが言いながらも勝手に照れていた。

俺はなぜ照れるのかが分からないが、もじもじしているセレスタイトはかわいいし見ていて癒される。


「ははっ、なにか女王のは秘密があるんだね」

「ええ、究極の宝石『ターフェアイト』です。女王はこの宝石の力を使うことができます。

この宝石は、千年に一度力を使うことができる宝石で……次の女王即位した者はこの力を使えるんですよ」

「すごいね……」

あまりにもリアリティのない設定だ。ファンタジーぽくていいけど。

そういえばどこかで聞いたことがあるな。


「そんなことより光輝大臣……それとも菅原大臣……あたしはどちらで呼んだ方がいいですか?」

純花の顔をしたセレスタイトは、考え事をしているようだ。


「えと……光輝でいいよ。大臣はつけなくても」ちょっとだけ小声にして。

「そ、そんなっ!あたしは光輝大臣のことを名前で呼び捨てにするのですか?

ほんとうに、ほんとうのほんとうによろしいのですか?」

「いいよ。なんか大臣って名前、しっくりこないし。

リアルの純花だっていつも俺を変なあだ名で呼んでくるし……セレスタイト」

「嬉しい、あたしの名前を憶えてくれたんですね」

「ああ」照れくさそうな顔でゲーム画面を見ていた俺。

本当にセレスタイトは、なんか別人みたいにかわいいんだけど。

それはゲームのキャラにもない、かわいらしく清純さがそこにはあった。


「じゃあ、教育するか。Jプリのゲームとどこが違うか知りたいし。

早速だけど……覗かせてもらうね」

俺は待ちに待ったパラメーターを見始めた。

セレスタイト……いや純花の能力をそのまま数値化すると……


(文系教科は79、理系教科63か。純花は勉強ができないわけでもないし。

運動系が軒並み高い、てか格闘96っておかしいだろ。プロ並みだ。

やっぱ絵画は5か……納得だな。

俺の見たままの純花といくつか違う点もあるけど、確かにセレスタイトは純花っぽいパラメーターだ。

バランスもいいし、芸術系以外はそれほど悪くない)


パラメーター表には詳細なデータがいっぱい書かれていた。

女王のパラメーターの種類は全部で二十五種類、そのほかにマスクデータがいくつかある。

主に六つに分類される、知力、運動、社交、家庭、体力、芸術。全六ジャンルで各四種類。

それに運気というパラメーターがついて全部で二十五種類だ。


100を最大値に出ている数値、教育を施すことで増減する。

アイテムを与えても増減、イベントでも選択肢では増減する数値。

バランスが重要か、特化型がいいのか育てる大臣のセンスが問われそうだ。


「さて、どうするか……」

「あっ、胸がムズムズします」

全身像のセレスタイトが、顔を赤らめていた。

欲情しそうな顔でクネクネと体をゆすっていた。


「どうした?セレスタイト?」

「えと、でちゃ……だめ!」

妙に色っぽい喘ぎ声でセレスタイトが赤くなった顔で大きく息を吐く。

すると、ピンク色のシャツの中から出てきたのが赤い布。

すぐに出てきたのが、


「ドワ太!何やっているんだ!」

「おわわっ、すまぬ。まさか最初にこの指輪を使ってくれるとは」

「赤いドワ太だ。さっきのとは違うのか?」

「ん、ああ。ドワ太はクイーン候補生四人分おるのじゃ。

じゃが、安心したまえ。ドワ太もまた四人とも同じ『ぺるぱー』としての役目を担うのじゃ」

赤いドワ太は、セレスタイトのシャツの中から顔を覗かせて喋っていた。

リアルの純花なら速攻チョークスリーパーものだぞ、ドワ太。


「さて、このゲームについてだけどヘルパーとしてきた。

このゲームを手にした人間は、選ばれし大臣ということだ」

「選ばれし大臣ね、オープニングで王様が言っていたよ。

イベントは『Jプリ』の使い回しっぽいので飛ばしたけど」

「ほう、つまらん。ならば説明はいらんな」

「まあ、何故画像が使いまわしか気になるところだからな」

「そうじゃな、このゲームは急造されたものだ。もうじき時間を迎えるし」

「時間?」

「うむ、今ここで説明するといろいろ混乱するだろうから。

ほかのヘルパーから後で聞いておくがいい。

とにかくまずは女王候補を育てることになる。オープニングやゲームに質問は?」

「ああ、だいたいわかる」


アイコンをタッチしながら、操作性を確認していた。

アイテムは残念ながら引き継がれない。

まあ、一キャラごとにアイテムは別になっていたからな。


「だが、このゲームはいくつか違うところがある。右端に縦長のクリスタルがあるだろう」

「ああ、これか。これはなんだ?」

「教育期限だ、この時期までしか教育ができない。

つまり教育は、このクリスタルが無くなるまでしかできないということだ」

「ふーん。期限は違うのか、一か月では……ないのか?」

「キャラによって違う。いや、リアルの女の状況によって違うというところか。

まあそういうルールだからな。頑張ってくれ、新米大臣」

そう言いながらドワ太は消えて行った。俺はドワ太の消えた先にあるセレスタイトの顔をじっと見ていた。

セレスタイトは、きょとんとした顔で俺の方を覗き込んでいた。


数秒沈黙の後、

「私を教育してくれますか?」

セレスタイトが、にこやかな顔で俺に語りかけてきた。




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