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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
七話:秘密のお茶会とフローライト
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翌日、学校で俺はゲームをしていた。

今の時間はホームルーム、だけど先生はいない。

先生がいないホームルームとはつまりは無法地帯。

だけど一応生徒が仕切って生徒内の会議をしていた。


そこでは佳乃が教壇の前に立っていた。

佳乃のそばにあるホワイトボードに、『岩本祭』という文字が躍る。

これは年に一度行われる岩本祭のクラス別出し物を決める会議中だ。

文化部に入っていない生徒が、クラスの出し物に回る仕組。

俺は『パソコン音楽部』で文化部なのだが、今日は珍しく部長が学校を休みなので部活自体休みになった。

壇上で佳乃がおっとりした口調で、一つ一つ丁寧に説明をする。

そういえば、佳乃は文化部実行委員になっていた。


「では五つの案が出たので、今から皆さんで投票をしましょう~」

佳乃が言うと、一斉に男子生徒の声が上がった。


その後、クラス内の文化部に入っていないメンバーで投票した。

俺はじっと佳乃を見ていた。ストーカーは日曜に現れるって、なぜ佳乃は知っているんだ?

予告して現れるだけのストーカーだと佳乃は多分知っている。

ではなぜ俺に頼んだのか。


(さっぱりわからん、しゃべったこともない相手にデートに誘われる理由が)

悪い気はしない、魔性の女というわけでもなさそうだ。

でもああいうタイプは、逆に何を考えているか分からない。

そんなことを難しい顔で考えていると


「菅原君、投票をお願いします~」

と甘い声で言ってきた佳乃、俺の胸がドキドキしてしまった。

だけどそれと同時に、男子生徒の冷たい目線が俺に刺さってきた。

佳乃は本当に男子に人気なんだな。


とろけそうな俺は顔を赤くしてうつむいたまま教壇を降りた。

そのまま俺は帰ろうとした時、奥にある入口のドアから視線を感じた。

それは男子の視線よりも、強い思いを感じた。殺気だ、榊のような視線をはっきり感じた。

さらに俺に対して手招きをしているのが見えた。


(嫌な予感がする……)

だけどおそらく拒否をすれば、まだ少しいたむ腹に容赦ない一発が待っているだろう。

仕方なく俺が手招きに誘われて教室を出ていくと、そこには赤い炎らしきものをまとった人物がいた。

そう、そこにいたのは当然アイツだ。



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