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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
六話:無償の愛とアズライト
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ゲームをやめて俺はベッドの上で横になっていた。

夕方になって、窓から夕日が差し込んでくる。

自宅で過ごすのは、俺は安心できた。学校だと俺は数字オタクの変り者。

おまけに純花というリア充押しつけ彼女がいた。でも家にいればそう言われることもない。


そんな俺に来客が来ていた。

純花だろうと思いながら、俺はとりあえずベッドで横になることにした。

だけど俺の部屋には予想外の人物が来ていた。


「あの……」

その声は聞き覚えがあった。少し前に会った甘い声。

出てきたのは少女。上品そうなロングヘアーに、同じ岩本高校の制服を着ていた。

何よりたれ目で穏やかな姫のような少女だ。


「えと……あっ、思い出した。伊勢ヶ崎部長の妹さんか」

「はい、『伊勢ヶ崎 佳乃』と言います。菅原君は体の方大丈夫ですか?」

伊勢ヶ崎さんは、かなり丁寧に俺に頭を下げてきた。

長い髪が、ちょっと知的に見えた伊勢ヶ崎さん。


「うん、大丈夫。明日にでも」

「そうですか~、じゃあ学校でプリントでたから」

そう言いながら、足元に置いた通学かばんを取り出した。

そのまま伊勢ヶ崎さんは俺に対して一通の封筒を手渡した。


「これは?」

しかしそれは、学校のプリントではなかった。

そこに書かれていたのは、『茶会の招待状』だ。


「えっ、それは……」

それと同時に、伊勢ヶ崎さんは急に顔を赤くして俺の方に手を伸ばしてきた。

そのまま俺の持っていた封筒を強引に奪ってきた。


「ご、ごめんなさい」

あっというまに縮こまった伊勢ヶ崎さん。

そんな俺は机のそばに置いてあった指輪に目をやった。


「何かあったの?」

「えと……はい」

小さくなった伊勢ヶ崎さんはとてもかわいらしい。

普段は天然で穏やかな伊勢ヶ崎さんが、こんなに顔が赤くなるのは見たことがない。

そんな彼女が見せた隙、俺は何となく彼女を助けたいと思った。


「菅原君あのね……」

伊勢ヶ崎さんが話そうとした瞬間、俺の部屋のドアが再び開いた。


「ミツノマルいる?」

それは聞きなれた声だ。純花のもの、あっという間に俺の部屋に来ていた。

いつも通りの明るい純花の顔が、物の一秒もかからないうちに目つきが険しくなった。

もじもじする伊勢ヶ崎さんと俺、それからなぜか純花といきなり俺は修羅場に遭遇してしまった。



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