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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
六話:無償の愛とアズライト
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~~エメラルド城・地下牢~~


翌日に俺はゲームをつけた。戸破の問題は解決した。

愛というあまりにも抽象的な言葉で戸破を説得できた。

あの後、戸破は母親に詫びた。今までの不良であることを謝って、母親となんとか和解ができた。

これで壮絶な親子喧嘩は無くなるだろう。


これでゲーム内のアズライトの方にもリアルの問題が影響して、イベントが進展するはずだ。

出てきたのは牢屋、始めはそこからだ。


(アズライトが愛を知った、これでアズライトの悩みは……)

だけどイベントは起きないまま、十分ほどが経過した。

ゲーム画面前で、イベントの発生をタッチペン片手に見ていた。


(おかしいな……問題が解決しない)

俺は画面をタッチすると、足元にはドワ太が寝転がっていた。

冷たい石の床に寝転んだ白いドワ太は俺を見るなり、体を起こす。


「なあ、イベントが起きないんだけど」

「ふむ……なるほどな」

「何がなるほどだ?」

「深刻な問題が起こっているようじゃ」

「深刻な……問題?」

「そうじゃ、ずっと気にしていたのじゃが」

「勿体つけないで教えろ!」

俺は苛立ちをドワ太にぶつけていた。

半分呆れた様子でドワ太は俺のことを見ていた。


「誰かが関与している」

「誰か……誰だよ?」

「さあ……だがアズライトの関係者ということだろうな」

「アズライトの関係者……そうか」

俺には思い当たる節があった。

それは因縁のアイツ、このゲームを知っている唯一の人間だ。

その男を思い出すだけで、怒りと恐怖が同時に蘇った。

そんな時、俺の牢屋の方に歩み寄る足音が聞こえた。

牢屋の前に出てきた人物に顔を上げた俺は、驚きより怒りがあった。

鉄格子の前にいたのは、一人の男。


「よお、お前は負け犬だ」

サカキが俺を挑発するかのように不敵な笑みを浮かべていた。


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