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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
三話:白馬の王子様とセレスタイト
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俺には何の情報も持たずに森を一人で捜索する勇気はない。

解けない問題はない、乗り越えられない試練はない。

が、難しい問題には必ずヒントがあるはずだ。

そう覚悟を決めて俺は、あまりにも無謀な海のように広がる壮大な森に入ろうとしていた。


(一応魔物は出ないよな……森に入る前に確認しておこう)

俺は唯一持ってきたウエストポーチから命より大事なDSPを取り出した。


~~魔物の森・入口~~


魔物の森は驚くほど広いし、阿弥野ケ原樹海にもかなり似ていた。

街道は森を迂回するようになっているところがそっくりだ。まさに未開の地。

昔、ジュエル☆プリンセス♡スクールで山賊に待ち伏せされて姫が襲われた場所だっけ。

そんな入口にはドワ太が腕を組んで待っていた。


「遅かったぞ、このあたりならサーチもできよう」

「この阿弥野ケ原樹海にいるんだな」

「魔物の森と酷似している、今までの情報から関係するなら間違いはなかろう」

ドワ太の言うとおり魔物の森と同じ、阿弥野ケ原樹海はかなり広い森ではある。


「でもこんな森を俺一人で探して……」

「前に見た画像……覚えているか?」

「どの画像だ?」

「純花が死ぬ画像」

それを見て、俺はあることを思い出した。


「純花は森で死んでいない。死なせない!」

「さよう、ならば森ではなく森近くの岩場にいる可能性があるな」

「なるほど……でもなんで純花がそんなところに?」

「知らん、だがヒントを与えよう」

「ヒント?」

「DSPの下の画面を見て見よ」

「画面……ああ」

そう言うと画面下には、魔物の地図が出てきた。

街道をそって森が見えるが、魔物の森のそばには森を囲むように山脈が見えた。


「このいずれかのポイントをタッチしていけばセレスタイトに出会うだろう」

「そうか、ならばさっそく……」

岩山と森の境目を一か所タッチした。

だけど、反応はなくブーとブザー音が鳴る。


「ハズレか……」

「言い忘れたが、失敗するとクリスタルゲージが下がる」

「は?それを先に言えよ!」

俺は不満の顔でドワ太を睨みつけていた。ならば今度はこの手を……


「ついでに掌で押しても最初の一点のみが反応するぞ」

「ちっ、バレたか」

掌を広げたが、見透かされたドワ太に手をひっこめた。

俺は舌打ちをしながらDSPを片手に、森の中に入っていった。

そばにある阿弥野ケ原樹海だ、俺は覚悟を決めて入っていた。

それは史上最悪の純花探しというゲームを始めることになったのだから。



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