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リアルに戻った、俺はリアルで侯爵風男に似ている人物を探した。
もちろんこの純平荘にいて、その人は『桜の間』にいた。
なんでこんなに気付かなかったのだろう、純花にとってあの人は一番大事な人のハズなのに。
「純花パパ!」
「どうやら、純花がいなくなったんだな」
そう言いながら純花パパの前には一人の人物が座っていた。
純花パパの顔には、意外と落ち着いた様子だ。まるで純花の失踪が分かっていたかのように落ち着いていた。
前にいたもう一人と、テーブルを囲んで話し込んでいた。
「お前はフォレスセント族!」
「あのさっきから言っている……フォレスセント族ってなんですか?」
苦笑いしながら背広の森本さんもそこにいた。
「ああ……申し訳ない。森本さん、ウチのバイトが……
純花は大丈夫です、私の育て方が悪いから、今遅めの反抗期ですよ」
「もう、分かりました。養子なんですよね」
「すまない……私がちゃんと言わなかったのがいけないんだ。
ウチの家族のことは菅原君の両親も知らないはずだ」
穏やかな口調だけど顔には困惑を浮かべていた。
一応ジュエル☆クイーン♡スクーリングのことは隠しておこう、理解されないだろうし。
「ええ、純花パパ……養子のことはいつ話したんですか?」
「僕の方で話だけは出しましたよ。ただ人づてで話したので……僕にはあまり時間がありませんから」
森本さんの顔が曇っていた。だけど俺は焦るしかなかった。
純花の死が確実にゲーム内から近づいているからだ。
「そんなことより純花の居場所は?」
「純花はきっと駅前のスーパーに行ったのだろう」
「今すぐ車を、自転車ならそう遠くへは……」
「たぶん、純花は戻ってくるよ。養子の話ぐらいでは純花が落ち込むこともないし」
「いいえ、絶対に戻ってきません!」
俺は純花パパの話を真っ向から反対した。
ジュエル☆クイーン♡スクーリングでセレスタイトのクリスタルゲージは、リアルに対応している。
刻一刻とクリスタルゲージは減っているのだ。
ならば、今いかないと純花を見殺しにしてしまう。
あんなバッドエンドにするわけにはいかないい。
「とはいっても純花がどこにいるのか……それに民宿の仕事もある」
「分からないなら、俺一人で行きます。自転車一台貸してください!」
迫った俺に対して純花パパは俺を必死になだめていた。
「そうまでして純花を探したいのかい?」
そう言ってきたのは森本さんだ。
「ええ、俺は純花の彼氏ですから」
「ならば、探すといい。僕の車に折り畳み式の自転車があるから」
「森本さん……ありがとうございます」
俺は頭を下げて、森本さんから自転車の鍵を受け取った。
迷うことなく俺は動いていた。




