表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
三話:白馬の王子様とセレスタイト
PR
22/137

22

顔をうつむいた純花は、俺を置いて走っていた。

俺は必死に追いかけた。離れの外にある自転車に急いで乗り込む純花。

純花を追いかけるが、どんどん距離は広がるばかり。

俺は運動系の能力値は決して超人ほどの高さはない。

それよりも純花の運動神経が、どうしてこんなに高いのか疑問だ。

やがて純花の姿が見えなくなってしまった。


物理的に無理だと判断した俺は追いかけるのをやめて、DSPを取り出した。

純花と同じ記憶を持つ彼女に相談するのが一番だと判断したから。


~~エメラルド城・セレスタイトの部屋~~


DSPの画面、セレスタイトは……いなかった。

代わりに『!マーク』のイベントが出ていた。


(ここでもリアル対応かよ)

俺はちらりと画面を見て、クリスタルのゲージは80%以上減っていた。

ゲージは後20%ほどで死亡フラッグの方だ。

これはつまり死が確実に近づいていることを意味する。


(本当に純花やセレスタイトは消滅してしまう……)

とにかく『!マーク』をタッチした。


――イベントはやはりセレスタイトの失踪だった。

早速大臣である俺が国王に怒られて、兵士たちが場内を捜索していた。


国王や兵士たちが、捜索しているシーンが流れた。

『ジュエル☆プリンセス♡スクール』でも失踪イベントはあった。

教育に対する不満や不満を解決しないと失踪する定番のイベントは、好感度を知るイベント。

そのイベントをクリアしないとでないエンディングもあるが。


視点が切り替わって、森を捜索する兵士の二人組。

うっそうとする森を兵士たちが鎧の金属音を立てながら捜索していた。

「姫様、どこにおわしますか?」

「姫様……セレスタイト様!」


森を捜索する兵士は、大声を出しながら歩き回る。

夜の闇が支配し、たいまつ片手に兵士たちが捜索する。


「しかし、こんな魔物の森に姫様がいるのか?」

「ああ……魔物の森に迷い込んだ少女の目撃例があるからな。

そうでないことを祈りたいが……」

「全くだ、このあたりはターフェアイトの結界の力が弱いからな。

夜になると魔物が出てきて襲ってくるぞ」

「そんなことより、何か前の草叢(くさむら)が動いていないか?」

「いや……気のせい……じゃない」

「なんだ?」

前の草叢が動いて、間もなくして出てきたのが熊だ。

しかも大柄の熊は、兵士めがけて突進してきた。


「な、なんだ!」

「や、やばい」

熊から離れようと兵士、目が赤い熊はそばにいた兵士一人に爪で攻撃してきた。

爪に餌食になった兵士は、「やめろ!」とおののく間もなく背中を切りつけられて倒れた。

持っていたたいまつは、地面に火が伝わりあたりの草を燃やし尽くす。

火に囲まれたもう一人の兵士は、持っていたたいまつを落としてさらに火が大きくなった。

腰に携えた剣を抜くのも忘れるぐらいの恐怖だ。


「くそっ、このままでは……」

恐怖を感じて、背中に悪寒が走った兵士は熊をじっと見てきた。

赤い目で熊は、おののく兵士をじっと睨んでいた。いつでも襲ってきそうな殺気を出しながら。


次の瞬間、熊は兵士に向かって爪を振りかざした。

戦意を失った兵士は、目をつぶって諦めていた。

だが兵士は全く切られた様子はなかった。


「グロロッ!」

獣の断末魔の声が聞こえ、兵士はおそるおそる目を開けた。

殺されたかと思った心臓は動いていて、生きていることを実感した。

熊が倒されて、地面にうつぶせになっていた。息はしていない、死んでいた。

なによりその目に写ったのが……


「あれは……」

そこに写っていたのは、白馬に乗った一人の男だ。

長い銀髪に、持っていたのが一本の剣を持っていた――


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ