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ヨルム様の独り言日記  作者: 斎藤 怜
14/22

13話

えーとですね、投稿日時間違えました。

いや二日に1話投稿のつもりでしたよ?ええ(昨日だったなんて…)

ガハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッッッッ!!!!!!!!!!!!!


地獄には罪人を虐める大魔王がいるというが、それはきっとあいつみたいな奴なんだろう。


本来であれば人の往来で活気があり騒がしい小ジリョーが今は別の、馬車2台による荒々しい騒ぎに


変わっていた。


「くそ、逃げ切ろうにもこの道のせいで他に行き場がない」


「小ジリョーの大通りは湖を囲むよう一周してますから道が途絶える事はないですよ」


「どのみちこの速度じゃあ他の道に曲がるなんて真似できないんだけどなあ!!」


糸目の商人が弱音を吐き出す。こちらの馬車は速度を落とさずに進めているが、先程離した分の距離


がまた詰められつつあった。


「おい、また追いつかれてきてるぞ」


「そうは言ってもこれ以上速度は出ないと思うんだけどなあ!!この馬は荷馬車用で早馬じゃないんだけどなあ!」


「そうかよ、じゃあヨルム!脅せ!」


『久々に余の出番んんんんん!!シャーッ!』


俺以外に姿の見えない、古き神であるヨルムが蛇の真似か、(いや大蛇の姿ではあるが)俺からその


姿を現し、舌を鳴らして馬に威嚇する。


馬にも姿は見えないだろうが背後からの本能的な恐怖に脅かされ、狂ったように嘶きをあげた。


「おわ!急にどうしたんだあ?!」


「さあな、不甲斐ない主殿に代わってやる気が出たんだろう」


「勘弁してほしいんだけどなあ!そういう冗談!」


「危ない!」


アリシアが俺にしがみつき俺を押し倒す。よそ見していた俺は倒れ、頭上を鉄球が通り過ぎていくの


を眺めた。


通り過ぎた鉄球は幌を突き破り、いくつかの荷物と一緒に落ちていった。


落ちた荷物の中にはもちろん魔導の素となる物があったわけで、次の瞬間、


「おい!爆発したぞ!」


「当たり前なんだな!!さっきも言ったけど魔導の素は危険なんだよお。扱いを間違えれば爆発したり予想出来ない事が起こるんだけどなあ!!」


「そんなもん積んでこんな速度で走ってたらあぶねえじゃねえか!」


「最初っからそう言ってるんだけどなあああああ!!!」


ああああ!とうとう積み荷に被害が出たあ!と糸目の商人が頭を抱えだした。それはともかく、


「ありがとう、助かった」


「あ、いえ」


お礼を言うとアリシアはすぐに離れる。そして何故かこの状況で祈りだした。やたら熱心に。いや、


祈りたい気持ちは分かるが本当に祈る奴がいるか。


後ろに意識を戻せば目深に帽子をかぶった男―――槍の勇者、とか呼ばれていた奴がこちらに向いていた。


一番地味な奴だと思ったが、急にやるきが出たのかこちらを直に狙ってきやがった。鉄球は矢と違っ


て使い捨てらしく、手に握る柄の先端には何もついていなかった。


かと思いきや、今度は反対側から反射した光が目に飛び込んでくる。半裸の男―――自称、黄金の勇者が


いつのまにか戦車を引く2頭いる馬の内の1頭の上に立ち、こちらにその黄金の弓を構えていた。


「このオレの一撃、躱すことができるか?」


その黄金の矢が放たれる。真正面に飛んで来たので俺は魔槍で叩き落としてやった。矢は弾かれ、地


面を転がり去っていくが、半裸の男のが左腕、に着けている黄金の籠手を挙げると、後方から矢が


戻ってきて、再びその手に収まった。これで何回か見たが、糸か鋼で引っ張っているわけではない、


のは流石に分かった。


「ふ、やるではないか。だがいつまでオレの攻撃を凌げるかな」


「おい黄金の!!そこに立たれると邪魔なんだがな!!!何より先程から放つお前の矢は全部弾かれておるではないか!!!」


「阿呆が!そも、この様な状況でまともに弓を射る事ができるだけこのオレが優れているという事を理解できんのか!」


なんでこの距離で声が通るんだよ。相変わらずでけえなあ。


そんなやり取りを聞いてると今度は前の方、進んでいる方向から笛の音が鳴った。


「今度はなんだ」


「あわわわわわ…街の警備隊だと思うんだけどなあ!行き先塞がれてると思うんだけどなあ!!」


見ると、確かに警備隊の様な連中が道を塞ぐように立っていた。だが、


「気にせず突っ込め!」


「これ以上はお尋ね者になってしまうと思うんだけどなあ!」


「もうなってるよ!なんなら助けてー!て叫んでみたらどうだ!」


「だずげで~」


糸目の商人は半泣き声で助けを叫んでみるが、警備隊が気付く素振りはない。そうこう言ってる間に


俺達の馬車は警備隊に迫る。警備隊も止まる気配のないこちらへ本格的に構えだした。が、ヨルムに


脅された馬は本能のままに走り続けている為止まるわけがない。警備隊は危険と判断したのか、最終


的には道を開け、俺達は警備隊の間を抜け走り続ける。


「警備隊諸君、元凶はあいつらだ!あいつらを止めてくれ!」


俺は腹いせに警備隊に一声かけておく。通じたのか通じてないのか警備隊は俺達を追わず今度は後ろ


から来る戦車を止めようとした。


すると、戦車―――馬車に引かれる銀の大車輪が稲妻を帯びて光りだす。


「さあ道をあけよ!!!さもなくば押し通る!!!!」


警備隊の1人が牽制か、矢を放つ。その矢は馬に向かうが馬にも纏わりついていた稲妻によって弾かれる。


稲妻を纏った戦車と馬が警備隊を蹴散らし、突き進んでいた。どうでも良い事だがその間ずっと


馬の上に仁王立ちしていた半裸の男がいて、非常にシュールな光景に思えた。


「さて」


「さて、じゃないと思います。警備隊の人まで巻き込んでしまいました…」


「しょうがないだろ。こっちは追われている以上止まるわけにはいかない」


「まさか本当に1周するつもりじゃないよねえ…?もう、もうヤダ………」


「俺だって嫌だよ。あいつら諦めてくれねえかな」


とはいえ、このままでは追いつかれるのも時間の問題だ。あの三人組の連携が上手くいってないせい


で奴らが本気を出せばあっという間に追いつかれるだろう。


馬車がまた揺れる。ふと見ると、荷台に積まれている魔導の素。先ほどの爆発。更に先を見ると山脈


デス・フジャンが見えた。小ジリョーに入った時よりだいぶ大きく見えるようになった。大分近づい


てきていたらしい。


「おい」


「なんだぁ、もう降参していいかぁ」


「んなわけあるか。あの先もしかして外に出る門でもあるか」


「あ?あぁこの先はデス・フジャンへと向かう門があるはずさぁ………本来ならこっち側なんて大ジリョーに向かう時位しか通らないんだけどなあ…」


どうしてこうなった、と言わんばかりに糸目の商人の目線が宙を漂う。


「おい、呆けてないで門から出るぞ」


「へ?」


「それ位なら行けるだろ?それとも何かこのまま本当にジリョー1週競争でもするつもりか?」




「おーついに観念したか。彼奴ら速度を落とし始めたぞ」


「所詮オレ相手に逃げ切れるはずもなかろう。さっさと詰めるが良い」


「追いかけているのは我が戦車なんだがな。良かろう!!!」


戦車が速度をあげ、前の馬車へ迫る。その距離は見る間に縮まりそして、


「………待て!」


「ん?」


消えた。いや、厳密には、


「あいつら、脇道にそれたのか…!」


「いや、あの先は門だな。埒が明かんとみてこの街を出るつもりか」


「何をやっている!疾く引き返し追え!」


「無論だとも!おらあああ!!!」


車輪と蹄が稲妻を纏い、再び空へ飛ぶ。魔導具によって改造されている車輪と馬の蹄は何もない空を


駆ける。


引き返すより、空を飛んだ方が早いというのか。荷台が衝撃で揺れるが、我慢するしかない。


奴らを、奴を逃すわけにはいかないのだ。




「ま、撒けたんだな…?」


「とりあえず成功だな。あの大きさで門を通り越したなら引き返すのにも時間はかかるだろう」


「この後はどうされるんですか」


「この先にあるのはもうデス・フジャンかその手前の樹海しかないと思うんだけどなあ」


「それなんだが、とりあえず俺は手前の平原に降ろしてくれ。それから2人は馬車で樹海の入り口まで行ってくれ。」


「降りて1人で戦われるんですか!相手は3人ですよ?」


「元々戦ってるのは俺1人だろ。だから、まずあいつらの戦車をなんとか」


「おいいいいもう追ってきてるんだなあ!」


「な!早すぎだろ!!」


今後の事を話していた俺は気付くのが遅れた。後ろを見れば、距離はあるが、開けた平原である為、


良く見える。先程と変わらず戦車とその勇者を名乗る3人組が追っかけてきていた。


「いいか、商人!とりあえず樹海までアリシアを乗っけて逃げてくれ俺はここで降りる!」


本当は止めて降りたかったがそうも言ってられない。そこそこの速度のある馬車から飛び降りた。衝


撃を流す為、適当に体を丸めてみるが、それでも衝撃を殺しきれずに体中を打ち付けて転がった。い


てえ。


立ち上がると、アリシアの乗った馬車はそのままデス・フジャン麓の樹海を目指してくれるようだ。


そしてその反対側を見ると、ぞっとするような速度で追いかけてくる巨大な戦車。降りたからわかる


が、馬も戦車も、その車輪を見るとやはりかなりでかい。


「よく追いつかれなかったな」


さて、と俺は独り言ち、魔槍「フェンルルの牙」を構え、地面に突き刺す。そして、どんどん視界を


埋め尽くさんばかりに近づいてくる相手にわざとらしく手の甲を向けて挑発した。


「生意気にも我らを挑発とは!!!良かろう!!ならばこの我が戦車で曳き潰してくれる!!!」


正直この平原なんで躱されたら追っかけようがないが、分かりやすい方が乗ってくれる。予想通りだ。


俺も黙って曳かれるわけじゃない。地面に刺した「フェンルルの牙」。時間は足りたようだ。


雄叫びを上げながら突っ込んでくる。逃げたくなる恐怖に耐え、俺はぎりぎりで、


「噛み砕け『フェンルルの顎』!!」


騎士マッシュを倒した後、奴の騎士団を道連れにした大技。「フェンルルの顎」。今までのしょぼい


槍なんかじゃない、大型の獣を模した影の顎が現れ文字通り敵を飲み込み、噛み砕く。


いくら連中が速かろうがこれにかかれば仕留められる。問題は広さと時間だったが、間に合ったな。


俺が勝利を確信していると、戦車乗りの大男と目が合った。奴はにやりと笑い、


「見事ッッッ!!!!!!!!!!!!」


と叫び、再び戦車に稲妻を走らせ飛んだ。


「くそっ」


だが、ずっとは飛べないはずだ。もし飛べるならそのまま追いかけてくるはず。頼む。顎に飲まれてくれ。


俺自身も顎の中心にいる為、暗闇に包まれる。無論、俺は無事だ。顎が閉じ、完全な暗闇包まれる。


果たして、


「フェンルルの顎」が消える。そこには、


1人の男が立っていた。


最後まで読んでいただきありがとうございました。


最近ですね、モチベが下がってきているんですよ。ですがあくせすpv?閲覧数?とかチェックしてますとちゃんと最新話投稿すると必ず誰かアクセスしてくださってて数字は伸びてるんだなって。原作者も喜んでるかわからんですが教えたらほんとだ、と言ってましたよ。


今更ですが、この作品の感想、批判、文のわかりにくさ(描写のわかりにくさ)があればお待ちしてます。

といっても私もあんま感想とか送らないタイプですしおすし?その辺はまあ読んでいただけるだけでもありがたいです。

ちな、あとがきがこんなテンションなのは某電撃作家のあとがき王のあとがきが大好きだからです。



あとがきのアニメ化とか多分あの人くらいしか出来ない(というかやらない)んだよなあ。

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